顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

師走入り

2017年12月04日 | 日記
気象庁の定義によると、冬とは12月から2月をいうそうですが、俳句の歳時記では、冬の部は立冬より立春の前日まで、すなわち陽暦の11,12、1月となっています。いずれにしても赤い色が街中に氾濫する師走のスタートです。

霜で縮れた皇帝ダリアが大きく冬空に開いていますが、中南米原産のため寒さに弱く、毎年咲ききらないうちに霜で枯れてしまいます。3~4mも伸びるため、秋の台風を乗り来るのも容易ではありません。

散歩道で見つけた野生化したナンテン(南天)、なぜか冬のイメージが強い植物です。雪だるまの眼にしたり、正月の飾り、料理の彩りにも使用されます。また、実を煎じて飲むと咳止めに効くといわれています。

庭のフユイチゴ(冬苺)は小鳥の餌台の下にあるので、いつも熟すとすぐに小鳥のデザートになっていましたが、今年はエサを置かなかったせいか実をいっぱいつけたままです。

林間にニョキッと立つ不気味な赤い実はマムシグサです。春に咲く花も茎のところに不気味なまだら模様があり、マムシに似ているところから名前が付きました。見た目のイメージ通り、有毒植物に分類されています。(涸沼自然公園)

白いキノコがいっぱい!ウェブ図鑑で調べるとアケボノサクラシメジがそれらしい?のですが、もちろん採取はしません、それにしても背負籠いっぱいくらいの群生でした。(涸沼自然公園)

カマキリ(蟷螂)の交尾、この姿勢で数時間も動きません。小さいほうがオス、一説では交尾後にメスに食べられてしまうそうですが、確認しませんでした。雌雄とも越冬できず、春には新しい命が孵化します。季語は、活発に動き回るのが見られる秋、師走にこんなことしていては無事に子孫が残せるのでしょうか。

その怒り老蟷螂は大ならず  相生垣瓜人
刃毀れもなく蟷螂の枯れゐたり  鷹羽狩行