約20年間(2014年現在)山登りしているが、初めて遺体を見つけてしまった・・・しかも第一発見者・・・小生は犯人ではない
埼玉県の武甲山1304mトレイルラン(一の鳥居~浦山口)中に橋立川上流の沢沿いで登山者の遺体を発見してしまった
最初は綺麗な案山子さんが倒れているのか…上下レインウェアの忘れ物が落ちているのかと思ったが…
レインウエアに身を包んだ人間の遺体だった(下半身一部露出)しかも裸足で近くにスニーカーが放置…
疲労凍死イメージ
「これは大変・・・すぐ警察に連絡だ」・・・しかし沢沿いのため携帯(ソフトバンク)は届かず…手を合わせ、大急ぎで電波の届く橋立鍾乳洞へ急ぐ
早朝に往路予約しておいたタクシーに乗り、秩父警察署に報告 ・・・が・・・案の定、事件性の目で疑う警官もいて直ぐには帰してくれない…
荷物を持たされ上半身前後の写真は撮られるし…身元調査や…尋問で「君、何で積雪があるのにこんなに早く歩けるの」「このルートは登山者としてあり得ないルートだし」・・・とかまるで疑う目であった。
確かに6時から9時半の恐るべし短時間走行&簡易な服装で一気に登ってかけ降り、特に下りは一般登山道でもないルートなので不思議がられても仕方ないかもしれない…
結局、現場確認、事情聴取などに約一時間も費やしてしまった…秩父山岳救助隊が出動し4時間後、小生と携帯でやり取りし、右往左往もしたようだが小生の指示どおり14:40に遺体を発見…事情聴取等のお陰で、帰りの空路が遅くなってしまった
遺体を無視して立ち去るわけにもいかず正義感で警察には届けたが・・・良いことをしたのに、気分的にも何かしら面倒なことに巻き込まれてしまったとも感じた
死体・遺体を発見して見て見ぬフリをするのは罪なのか…保護責任者で無い限り通報する義務は無いということだが…人として無視するわけにはいかない(社会的責任など)…
極論として、まだヒグマと出会ったほうがましである
帰宅後…
翌日深夜2:40、「無事家族のもとへ帰れました。ありがとうございます…」との亡霊が自宅のベットの横で御礼に来た
すかさず「良かったね」と返したが・・・その2日後、埼玉県警から捜査協力の御礼などの連絡があり、遺体は上尾市の30代、独身男性、道迷いの遭難とわかった
4日間歩いて彷徨っていたらしい・・・しかも、ヤッケの下は速乾性のないジーンズに山靴以外の運動靴(凍傷になりやすい)で登っていたとか
北海道ではこの時期あり得ないスタイルだ・・・先般の関東地方の大雪(3月)で想定外の被害にあったのか・・・
遺体が家族に帰れたのは私の前に御礼で現れた12時間前(14:40)であったので、鳥肌が立って寒気がしたが…少し安堵した気もした
小生が記載された県警緊急出動状況
神社仏閣や信仰宗教など信じない私だが、はじめてはっきりした亡霊(霊体)に会って信じるようになってしまった
これまで、天照大神(あまてらすおおみかみ)もまるで興味なく「てんしょうだいじんの御札の小ください」とか適当に言って御札買って、妻や子供(ナルト疾風伝で詳しい)に怒られていた小生だが、この事件を契機にすっかり神社仏閣にはまってしまった…お守りも持ち始めるように・・・
最後に、登山者は山で死んではいけないと感じた…頂上や正規な登山道で不慮の事故等で亡くなるのは仕方がないが、山路を彷徨って亡くなるのは、あまりにも哀れな姿だと感じた…御神霊の御静安をお祈り致します。しかし、あのルートでなかったら遺体は見つからなかった気がするが、なにか繋がりがあったのだろうか・・・
最初は雪もないけど・・・2㎞後は残雪武甲山頂上▲
亡霊がインパクトが強すぎて何日間考えていたのですが、
誰もresしないので、出してしまいました。
宗教とかお墓参りとか真摯にやらなければと考えてしまいます。御墓の前にあなたはいるのでしょうか?
歌詞にあるように自分の心の中だとばかり思ってました。
亡霊についてどうしても知りたいのです。
迷い人さんが「この人なら自分を助けてくれる」と思ったのでそのルートを通ることになったんだと思います。
ちなみに、遭難で凍死をされるって、よく言われるように眠くなるとかではなくて、熱くなって苦しくて亡くなるのですか?想像するだけで怖いです。
でも、3月に高齢者でもない30代成人が疲労凍死してしまうこともあるんですね。
山は油断なりませんね。
道中で山岳救助隊と捜索ヘリに遭遇し、誰かと間違えられてヘリが頭上でホバリングしてきたことは今でも鮮明に覚えています。
今こうしてこの記事に出会うまでは知りませんでしたが、あの日の捜索対象の方は亡くなられてしまっていたのですね。ご冥福をお祈りします。
そして救助隊の隊長が「トレランだって!」と大声で他の隊員に伝えていたことを思い出し、あの日トレイルランニングしていたのは遭難者の方ではなく、この記事を書かれているブログ主様のことだったということを今知りました。あの残雪の中でトレランしたら遭難するのも無理ないだろう…と勘違いしておりました。
あの日私は寝坊してしまい、登山口に立ったのは午前11時頃。ブログ主様とは登山経路が逆の浦山口からの出発でした。
寝坊していなかったら、場合によっては私が第一発見者になっていた可能性もあったのですね。
ともかく亡くなられた方を見つけられたのが心優しい方であってよかったです。
この記事を読んで、自分は人の死と隣り合わせの場所で行楽に興じていたのだということに、深く考えさせられました。
小生が心優しき人といえば当てはまるかも知れませんが(^^;)、今後も登山者で困っている方がいたら何とかしてあげたいと思います。どこかでお会いできる日があるかもしれませんねm(_ _)m。
秩父山系はいい山ばかりで大好きです!