大判カメラ日記。

ワイズクリエイト オフィス・木戸嘉一のブログです。

世界的な写真家・並河万里先生からの13年前のはがき発見!

2012年04月17日 | 日記

写真を整理していたらその中から、シルクロードを軸として世界の遺跡を撮り続けた世界的写真家・並河万里先生のはがきを見つけました。このはがきは1999年11月に私が株式会社ワイズクリエイトを設立したときに頂戴したはがきでしたが、ご自身の体調が優れぬ中、わざわざペンをお取り頂いた時のもので本当に感激です。並河万里先生は日本を代表する素晴らしい写真家だったと思います。生前はトルコ共和国科学文化賞、イラン王室文化章、メキシコ合衆国名誉勲章、スペイン騎士十字章、グワダラハラ市文化功労賞、スペイン写真文化賞、 フランクフルト写真集団特別賞と華々しい各種賞を受賞・受勲されたほどでした。現在、並河万里先生の作品は島根県文化振興財団で財団収蔵フイルムとして取り扱われています。ホームページを参照下さい。その中の紹介文には「並河萬里は、半世紀にわたり、世界40ヶ国を越える国々をカメラとともに歩き続けました。そこで見たものは、想像力や幻想をはるかに越えた強い感動でした。「後世にどう伝えるべきか」と、自問自答しながらファインダーをのぞき、祈りを込めてシャッターを切り続けました。
取材した地では、砂礫の大地に足を踏み入れた途端に、知識では及びもつかない文明の歴史と文化の偉大さに圧倒されました。空爆の爆音が激しい戦場では、人間の悲惨と悲苦を見ました。並河が残したフイルムには、戦争や災害、観光地化など、様々の破壊から生き残ってきた文化遺産が凛々しく残されています。フイルムからは、人類の英知と創造力のモニュメントに対し、人間の品位と尊厳の証であると力強く語りかけてくるかのようです。並河萬里は2006年5月、74歳で生涯を終えましたが、残された膨大なフイルムの使命は、永遠には終わらないのである。」と表されています。暫しはがきを眺めながら感傷に浸っています。