ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

新・新仕切り体系への対応と経営強化に向けて

2010年06月02日 09時34分54秒 | Weblog
特約店業務の中で、
変化する「仕切り体系」に対応する作業が非常に煩雑化されてきました。
同一仕入先でも月次で9回も仕入価格が変動するケースも発生していますから、
担当者は原価管理部分で対応不能になりそうです。

こんなに複雑な仕入れでは「八百屋」か「魚屋」のようですが、
考えてみれば、石油が市況商品となってきたわけですから、当然といえば当然です。

仮に、リテール部門は原価に合わせて、毎日看板を変えるとしても若干のタイムラグが出ることは許されますが
利幅が薄いスポット市場(業転)や直売部門などではリアルタイムな価格を強いられます。
それらの課題にどのように反映したらいいのか具体的な課題が浮き彫りになってきました。
リアルタイムでスピーディーな価格に関する意思決定が要求されているわけです。

サブ店レベルで業転仕入を行う業者は、
掲示板情報などを盾にとって、仕入単価に細かく
「場当たり的な視点」でリアルタイムに値切ってくるわけですから外販営業担当者などは頭を抱えてしまう事も多いようです。

そんな課題が多く寄せられます。
「新・新仕切り体系」の仕組みを知っても、具体的な対応をどうするかが問題なのです。

そんなわけで、某大手中間流通業者からのシステム対応依頼が増えてきました。

経営者がセミナーで得た知識を自社内で発生している課題解決に向けて、
どのように課題解決するかの具体的手法に焦点が絞られてきました。

「経営体質強化」が大切なことは、どんなビジネスでも、どこの企業でも当たり前のことなのです。

最大の課題は、財務体質を強化するためには「利益を上げる」という大前提がありますし、
その為の具体的な経営手段が必要である事を認識しましょう。

ガソリンスタンドのリテールビジネス業者が全て、COD(現金仕入)が可能なわけではありません。
CODに対応できるような経営体質になるための具体的経営手法を提示できなければ、
我々のビジネスは成立しないと考えています。

「新仕切り体系」とは元来、元売と特約店間の取引に関する価格設定の取りきめルールです。
特約店はそれらの条件によって決定される仕入価格を、現実的には販売店に対して個別対応する事が前提なはずです。

PB系業者は、それらの系列的な体系から外れて市況商品としてみずからの意思決定により仕入を選択するはずですから、
元来、「新仕切り体系」については「他山の石」なのだと考えるのが妥当でしよう。