ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

まさに、『変化と試練が、人と企業を強くする』

2012年11月30日 10時05分15秒 | Weblog

今朝、、日本経済新聞を開いたら、またビッグニュースですね。
JXが「鈴与の給油所 傘下に」という大見出しです(11面)。
一光に続いて、JXによる大手リテール部門の再編成という事です。

さらに、19面には「パーク24、営業益最高」
レンタカー事業も寄与。

どちらもSS業界にとっては気になる記事ですね。

これらの情報をどのように読み解くか、それぞれの立場で見解があるでしょう。
しかし、賢明で冷静な経営者の方はすでに織り込み済みといったところかもしれません。

元売各社や商社系などの幹部の方と面談したり、
有力特約店企業の経営者などと業界動向について話していると流れに沿った動きのようにも見えてきます。

販社統合や再編成は
まずは、燃料油の中でも今後も減販傾向が薄いと予測されている「軽油」を中心とするフリート系企業の動向に焦点が集まっているようです。

元売としては、今後も乱売が継続するであろうガソリンよりも最近は『中間留分』に販売をシフトしているという見解もあります。
系列特約店企業などの方であれば、その辺は感じていらっしゃるはずです。
フリート系のビジネスでは、当然ながら運送会社などユーザーの利便性が前提ですから給油所数と広域ネットワークが優位性を持ちます。
まずは、「軽油」マーケットの囲い込みによる陣取り合戦から。といったところでしょうか。

そして、ホームエネルギー部門の「灯油」ですが、
これも今年から元売による本格的な展開がすでにスタートしています。
ご承知の方も多いと思われますが、すでに数社の元売販社では灯油大量消費地数県にまたがるWAN構築を完了し「クラウド」としてのシステム稼働をスタートさせています。
灯油ビジネスと関連機器類などの積極展開やコールセンター設置による各種サービスもスタートさせています。
「クリーン灯油」など差別化した商品の宅配サービスも順調に動き出しています。

商社系では大手ショッピングモールなどとの提携を進めながら「灯油配達」の全国対応の受注・配送展開をスタートさせています。
WEB受注システムの構築などにより多様化する消費者ニーズを先取りする次世代エネルギービジネスといったところです。

『変化と試練が、人と企業を強くする』いう原稿を書いている私にとっては想定の範囲内なのですが、
今後に向けて、さらに興味ある動きとなってきました。

都心などで、よく利用する駐車場の「パーク24」ですが、やはり、ビジネスモデルの創造性が凄いですね、
すでに、SS業界で展開中の「格安レンタカー」などの先を行っているようにも思えます。

やはり、地域性や企業特性などを加味しながら、
ガソリンスタンドという既存業態を前提とするビジネスモデルを根底から見直す時代に入りました。

先日も、某大手SS業界関係者の方と話したのですが、
既存ガソリンスタンドという、定点型、大艦巨砲型、による『待ち』のビジネスモデルを見直す時期に入ったということです。

一般SS運営企業にとっても変化を強いられる厳しい時代に入るわけですが、
あなたの会社の方向性は、どのように考えておられますか?

今日もPCで「業転市況」を眺めながら、仕入に頭を悩ましたり、他店との店頭価格で苦しんでいるとしたら、SSビジネスに未来はありません。
「利は元にあり。」とは言いますが、情報取得がリアルタイムなこの時代。
自分だけが知っていると思い込んでいるととんでもない、競合他社はすでに百も承知で対応していると承知しておきましょう。

今後のSSビジネスは、『烏合の衆』では絶対に勝ち残れません。
人と同じことをやっていては、結果がついてこないという事です。

精神論に依存したマンパワーだけでも生きていけない本当に難しい時代ですね。