野球少年は夢を見る…MLB篇

Major League Series 2022

石井、初勝利!(28日・マイアミ)

2005-05-31 22:21:58 | New-York Mets
 ニューヨーク・メッツの石井一久が、28日(日本時間・29日)今シーズン初勝利! その日、CSスカパー!では生中継があったが、ch.182の「マーリンズvsメッツ」戦を選ぶか、それともch.181の「カーディナルスvsナショナルズ」戦を選ぶかの「究極の選択」となり、私は愚かにも(?)「後者」を選んでしまった。故に石井の初勝利「にも」立ち会えず……。
 再放送(リピート)がなかっただけに、苦渋の選択だった。選択の理由は(日本語)コメンテーター陣の彼我の差を鑑みて。渡辺直樹、椎葉努の「前者」と「後者」Aki猪瀬、藤澤文洋、の各氏。我が選択に悔いなし、と自分に言い聞かせたい。

 そんなことはともかく、メッツの石井。本当に「いい」球団に行けた。「あの」左腕バリー・ジト(オークランド・アスレティックス)、マーク・マルダー(セントルイス・カーディナルス)を育てた、リック・ピーターソン・ピッチングコーチの指導を受け、フォーム改造に取り組み、「あの」ペドロ・マルティネスに(投球時に)グラブで顔を隠すようアドヴァイスを受け、試合後には「あの」左腕エース、トム・グラヴィンから祝福を受けて、この「いい」環境。
 同じニューヨークでも、ヤンキースに行かなくて良かった。ロサンジェルス(ドジャース)にも残らなくて良かった。メッツがプレイオフ(ポストシーズン)進出の暁には、古巣ドジャースを叩いて、ワールドシリーズに進出、なんて≪夢≫を実現して欲しい。

痛恨! 野茂の「199勝目」達成試合を見逃す!!(26日・セントピータースバーグ)

2005-05-28 14:45:40 | Tampa-Bay Rays
 午前5時からのテレビ中継(NHK-BS1)を、午前8時に起きた私がどうやって見ればいいのか? 迂闊だった。チェックしておけばよかった。そろそろ先発だな、とは思っていたのだが、日頃の忙しさに感けて、チェックを怠っていた。前日のMLB中継で「番宣」をしていたのだろうが、NHKよりもスカパー!派の私は見逃していた。野茂英雄(タンパベイ・デヴィルレイズ)199勝目(今シーズン3勝目)達成! 開幕からずっと追いかけてきたのに、この重要な「199」の視聴を逃すとは……次こそ「力瘤」。「200勝目」は必ず、この目でしかと見て、記事(コラム)を書きたい。

 次回(31日・日本時間1日)もオークランド・アスレティックス戦。敵地(マカフィー・コロシアム)になるが、オークランドは今シーズン「不調」。(昨シーズンの)「最弱」シアトル・マリナーズを突き放して、アメリカン・リーグ西地区の最下位を滑走している。「次で」決まるだろう。ついでに藪恵壹も登板して、野茂の200勝達成に花を添えてもらいたい。それにしても、日米通算200勝。向こう(アメリカ)のメディアは、この記録にどれほどの興味と関心を持っているのだろう? 

松井稼頭央にトレード話、再燃(26日)

2005-05-27 14:58:41 | New-York Mets
 松井稼頭央(ニューヨーク・メッツ)にトレード話が再燃。仕方がないだろう。年俸700万ドル(約7億3500万円)貰っていて、8番セカンド。昨シーズン同様、怪我(右首筋の張り)をして、ベンチウォーマーに成り下がっている。セカンドには、昨シーズンのニューヨーク・ヤンキースのレギュラー、ミゲル・カイロが入り、いい仕事をしている。松井に不利な状況は変わらない。
 そこへ降って沸いたトレード話。相手のサンディエゴ・パドレスは、レギュラーのセカンド(昨年のオールスターゲームに初出場を果した)マーク・ロレッタが(左手親指損傷)でDL(故障者リスト)入りし、セカンドが不在。

 しかし、ロレッタが戻ってくれば、再び放出要員になるのは「確実」。松井は“ジャーニーマン”になるのか? この際、シアトル・マリナーズに手を挙げてもらって、イチローとの1,2番コンビを見て見たい、と思う。シアトルはショート・ストップを若手に任せて、覚束ないし、セカンドのレギュラー、ブレッド・ブーンは今シーズン限りで契約が切れる。シアトルが「いい」と思う。元々シアトルかロサンジェルスが希望球団だった。ニューヨークは「最悪」の選択だった。

 かつてジェイ・ペイトン(現ボストン・レッドソックス)が「ニューヨークは野球をするところではない!」と吐き棄てて、メッツを去ったが、その教訓が活かされるべきだった。なまじ新庄剛志(現・北海道日本ハムファイターズ)が成功(順応)しただけに、松井も(あるいは代理人も)ニューヨークへの警戒心が薄れたのだろうが、新庄は「異能の人」。彼はちょっと「違う」ことに早く気付くべきだった。「SHINJO」になれなかった男、「KAZUO」は何処へ行く? 何処が相応しい?

がんばれ、オルルッド!(23日)

2005-05-26 14:04:25 | Boston Red-Sox
「あの」ジョン・オルルッド(前ニューヨーク・ヤンキース、元シアトル・マリナーズ)がマイナーリーグに初出場(23日・ノーフォーク戦)。史上3人しかいないマイナー経験のないメジャーリーガーだったのに、プライドを棄てて、メジャーリーグ復帰を目指す。ボストン・レッドソックス傘下の3Aポータケット。デニー友利と同僚だ。二人のベテランの夢は叶うか? デニーもこの日先発して、6イニングス4安打4失点。厳しいようだ。オルルッドは2ランを放って、健在ぶりをアピール。果たして「世界一」ボストンに食い込めるか?

 昨シーズン途中、ダグ・ミントケイビッチ(現ニューヨーク・メッツ)を(ミネソタ・ツインズから)補強して、ファースト(1塁手)の守備を固めたボストン。オルルッドには「チャンス」がある。再び「あの」ヘルメット姿は見られるか? 一方、デニーにも、ボストンのブルペンが手薄なだけに「チャンス」はあるのだが、この日のようなピッチングをしていては……。 
 それにしても、マイナー経験のないメジャーリーガー2人、デーヴ・ウィンフィールド(元ニューヨーク・ヤンキース)とボブ・ホーナー(元アトランタ・ブレーヴス)の名は偉大だ。オルルッドもこのまま引退していれば、この2人と共に歴史に語り継がれたのだが……それでもメジャー復帰に「拘る」オルルッドに拍手!

藪、日本人トップの4勝(20日・SBCパーク)

2005-05-23 13:24:17 | Oakland Atheletics
 藪恵壹(オークランド・アスレティックス)が、日本人トップの4勝目。喜んでいいのか? 藪が投げれば、味方が逆転してくれる。勝利のYABU。2イニングスを2安打1失点。相手はインターリーグのサンフランシスコ・ジャイアンツ戦だったが、バリー・ボンズの欠場は残念だっただろう。メジャーリーグに思い出作りに来た(?)藪にとって、ボンズは対戦したい打者だろう。今、日本でピアスを付けて、頭を禿頭にして、ボンズの真似をしている打者がいるが、その迫力は比べものにならないだろう。そういえば、藪の「天敵」だったか、あの男は……。

野茂、マーリンズは苦手(20日・フロリダ)

2005-05-22 13:24:28 | Tampa-Bay Rays
 フロリダ・マーリンズ、特に、このドルフィンズ(旧プロプレイヤー)スタジアムは「苦手」、野茂英雄(タンパベイ・デヴィルレイズ)。初回、1番「快足」ホアン・ピエールに「2-2」からの速球(84MPH)をセンターに運ばれ、ノーアウト1塁。2番「昨シーズン途中までLAで同僚」ポール・ロデューカと対戦。「1-2」からの4球目にピエールが走るが、キャッチャー、トビーホールが刺して、1アウト。一息つくが、スプリット(フォーク)が2球続けて外れて、四球。3番「強打の」カルロス・デルガドには一転、強気に真っ直ぐ勝負を挑むが、結局、歩かせ、1アウト1,2塁に。

「若き主砲」4番ミゲル・カブレラ(打率.370)にも、強気に真っ直ぐ勝負で「0-2」に追い込むが、3球目のスプリット(81MPH)を拾われ、レフト前ヒットで1アウト満塁。5番「一昨年までの同僚」ホアン・エンカルナシオンには、2球目のスプリット(84MPH)で泳がせ、浅いレフトフライ。「2アウト満塁」にまで場面設定を変更するが、6番マイク・ローウェルに「2-2」からの勝負球のスプリット(89MPH)が決まらず、ラストボールの速球(88MPH)が高めに浮いたところを叩かれ、レフト前ヒット! 2者が還って、「0対2」フロリダが先制。野茂、早くも立ち上がりに失点。

【2回表】に8番デーモン・ホリンズの2ランで「2対2」同点に追いついたタンパベイ。【2回裏】先頭の8番「快足」ルイス・カステーヨに「1-1」からの高めの真っ直ぐ(82MPH)をセンターに弾き返され、ノーアウト1塁。9番アル・ライターが送って、1アウト2塁。1番ピエールに「3-1」からの5球目の速球(87MPH)を叩かれ、センターに大飛球。センターが追いついて、片手で捕球態勢に入ったが、何故か「落球」! カステーヨは3塁へ。ピエールも2塁へ。信じられないプレー!! センター、ホームランを打ったホリンズ。2ランを帳消しにする高価なエラー、だ。ここで「旧友」2番ロデューカにセンターに犠牲フライを打ち上げられ、「2対3」勝ち越しを許す。不運な失点だ。

【3回表】4番「主砲」オーブリー・ハフのタイムリーで「3対3」再び同点に追いついたタンパベイ。【3回裏】は3者凡退に抑え、立ち直ったかに見えた野茂だが、【4回裏】2アウトながら、1,2塁のピンチを迎え、バッターは2番ロデューカ。スプリットが2球外れて、「0-2」になって、3球目のストレート(86MPH)が真ん中高めに浮いてしまった。これをロデューカに強振され、レフトフェンス直撃のダブル(2塁打)。2者が還って、「3対5」再び勝ち越される。さらに3番デルガドに「1-1」からのスプリット(78MPH)をセンター前に転がされ、ロデューカが還って、「3対6」。

【5回裏】にも先頭の5番エンカルナシオンを「1-2」に追い込みながら、第1打席で打ち取ったスプリットを狙われ、レフト線にダブル(2塁打)。6番ローウェルも「1-2」に追い込むが、今度は勝負球の真っ直ぐが真ん中高めに入り、左中間を破られ、連続ダブル(2塁打)。これで「3対7」。野茂はこの5回限りで降板し、敗戦投手。味方がその後、1点づつ返して、「6対7」まで迫ったが、如何せん、野茂の序盤の失点が大きすぎた。「試合」を作れなかった、野茂……遠い3勝目。

出戻りのボーダース(19日・シアトル)

2005-05-20 13:29:13 | Seattle Mairners
「マリナーズ、元ワールドシリーズMVPのベテラン捕手を獲得」とあるから、ベニト・サンティアゴ(前ピッツバーグ・パイレーツ)でも獲得したのか、でもサンティアゴは「MVP」獲得したっけ? と思っていたら、パット・ボーダース(ミルウォーキー・ブリュワーズ)が「出戻り」。昨シーズン途中まで、シアトル・マリナーズに在籍した「42歳」のベテラン、だ。前GMのパット・ギリック氏の“子飼い”の選手だったが、前GMの辞任(解任)でボーダースも放出された。それなのに、また「呼び戻し」。なりふり構っていられない、のだろう。シアトルは。

 敢えて「正捕手」と呼びたいが、ベテランのダン・ウイルソンが右膝の靭帯断裂の重傷を負い、今シーズン中の復帰は「絶望」の悲しい状況に。代わりに昇格したウィキ・ゴンザレスが打ちまくって活躍していたが、彼も太腿を痛めて、15日間のDL(故障者リスト)入り。一応の「正捕手」ミゲル・オリヴォは、エースのベテラン、ジェイミー・モイヤーと「全く」息が合わず、モイヤーは連敗続き。序盤で試合を壊しまくっている。昨日(18日)こそ「執念」で勝ちを拾ったものの……果たして(ささやかながら)“救世主”になれるか?

藪、先発が流れて、3勝目(16日・オークランド)

2005-05-18 13:51:42 | Oakland Atheletics
 ……と思ったら、藪恵壹(オークランド・アスレティックス)が、16日(日本時間・17日)のレッドソックス戦(マカフィー・コロシアム)に2番手で登板。18日の先発(スターター)はなくなった。若手のセス・エサートンをマイナーリーグから引き揚げて、即・先発させるらしい。これがメジャーのユニークなところで、スターターの人員が足りなくなったら、ブルペンから昇格させる、という発想よりも、マイナーから引き揚げて、即使う、これが「常道」らしい。藪はその日、2回(4安打・2奪三振)2失点ながら、味方の逆転で「3勝目」が転がり込んできた。喜んでいいのか?

野茂、最初の3点(14日・カンザスシティー)

2005-05-16 19:35:40 | Tampa-Bay Rays
 キャッチャーのトビー・ホールが「野茂は2回以外は凄かった」と言わしめた、その【2回裏】カンザスシティーの攻撃。先頭の4番「元・中日ドラゴンズ」の肩書きが(もはや)古くなった「苦手」マット・ステアーズにライト前ヒットを浴びる。5番(右の)エミル・ブラウンもストレートの四球で歩かせ、6番テレンス・ロングにレフト前に流し打たれ、ノーアウト満塁! 7番(右の)ジョン・バックにも「3-2」にして、地元スタンドは大歓声。結局、フォークに手を出してもらえず、押し出しの四球で1点。

 8番「若い」マーク・ティーエンはファーストゴロに打ち取るが、その間にブラウンが還って、2点目。9番ルーベン・ゴータイには「2-2」からフォークで空振り三振。1番「松井秀喜から新人王(ルーキー・オブ・ザ・イヤー)を奪った男」(右の)エンジェル・ベロアにもフォークで攻めるが、センター前にグラウンダー(ゴロ)でヒットを浴び、3点目を献上。この3点。初回に味方が1点を先制していたから、「1対3」。この最初(立ち上がり)の「3失点」が悔やまれる。

【3回裏】は(右の)トニー・グラファニーノをショートゴロ。4番「苦手」ステアーズを歩かせるが、5番ブラウンをフォークでサードゴロ併殺。【4回裏】は先頭のロングをセカンドゴロ。7番バックを平凡なセンターフライ。8番「ルーキー」ティーエンをレフトフライ。2イニング連続で3者凡退に打ち取る。

【5回裏】9番ゴータイをセンターフライの後、1番「憎っくき敵」ベロアに右中間を破られ、スタンダップ・ダブル。2番デヴィット・デヘーススには「0-2」から見事な、この日一番のフォークで空振り三振! 3番グラファニーノもイン・ハイの速球で詰まらせて、ファーストフライ。ピンチを感じさせない安定したピッチング。

【6回表】に味方が1点を返し、尚2アウト、1,2塁で、7番「今日も打ってくれた!」クリス・シングルトンの左中間を破るダブル(2塁打)で2者が還って、「4対3」逆転! 「ベテラン」シングルトンは、野茂にとって、「第1次」ロサンジェルス・ドジャース時代のラウル・モンデシー、ボストン・レッドソックス時代のブライアン・ドーバック、か?

【6回裏】4番「苦手」ステアーズにやはり「0-3」からストレートの四球。3塁側ダッグアウトでは、ピッチング・コーチがすかさず、ブルペンにコールしている。そろそろ交代の時機を探っているか? 5番ブラウンにも「3-1」にして、17,151人のスタンドが盛り上がる。結局、フォークを見送られ、四球(ウォーク)。ノーアウト1,2塁。6番ロングはポップ(ショート)フライに討ち取り、その瞬間、思わずキャッチャー・ホールがミットを叩く。

 7番バックにもフォーク攻め。レフトへ大飛球を飛ばされるが、事なきを得る。2アウトになって、ここでルー・ピネラ監督、登場。よもやの「交代」を覚悟したが、何故か一言だけアドヴァイスして、野茂に任せてくれた。その期待に応え、8番のルーキーを「1-2」に追い込むが、勝負球のフォークを捉えられ、ライトにライナー! その瞬間、野茂も「あっ」と振り返るが、ライトがほぼ正面でキャッチして、3アウトチェンジ。

 ダッグアウトに戻った野茂に、ピネラ監督が声をかけ、「交代」の握手。野茂は了承しながらも、悔しそうに目の前のウォーターBOXを軽く叩く。【6回裏】のピッチングに納得が行かなかったのだろう。「苦手」ステアーズに四球(ウォーク)。「天敵」は、野茂のピッチングのスムースさを阻害する最大要因となった。

「4対3」で降板。当然「勝ち投手」の権利を持っていたのだが、【8回裏】の土壇場にリリーフ陣が打たれ、「4対6」。【9回表】に1点を返したものの、「5対6」でゲーム・エンデイング。野茂の「通算199勝」(今シーズン3勝)目が逃げていった。
 次回は古巣デトロイト・タイガース戦(19日)か(?)。この日のようなピッチングをしていれば、勝ち星が付くのは時間の問題。ただ心配なのは、勝ち星が付かない間に調子を崩してしまうことだけ。勝ち星はピッチャーにとって、最良のビタミン剤だろうから……。

藪、スクランブル発進!(13日・オークランド)

2005-05-15 22:24:03 | Oakland Atheletics
 スターター(先発)のリッチ・ハーデンが【4回表】途中、左脇腹を痛めて、降板。ブルペンで1球も投げていなかった藪恵壹が、急遽マウンドに上がることになった。特別にマウンド上でウォーミングUPを許され、入念にピッチング練習。1アウト、ランナーなし、バッター7番ホルへ・ポサーダ、カウント「0-2」から引き継ぎ、初球はファストボールでストライク。スタンドの観客の拍手を貰い、2球目は「86mph」でワンバウンドして、観客から「おおっ」。「3-1」になって、マウンド上、一つ息を吐いて、3球目を打ち上げさせて、レフトフライ。8番(!)ジェイソン・ジオンビーにはフェンス際まで飛ばされるが、ライトフライで3アウト。ラインをひょいと跨いで、3塁側ダッグアウトへ。

【5回表】先頭のロビンソン・カノには初球を狙われ、センターの頭上に飛ばされるが、好守マーク・コッツエイが背走してキャッチ!! ここに飛んだら、安心だ。1番デレック・ジーターには「3-2」フルカウントから、アウトサイド一杯にファストボールを決めて、空振り三振! 「あの」ジーターを俯かせる。2番トニー・ウォマックには「2-2」から、キャッチャーのサインに首を振り、渾身のファストボールで詰まらせて、ショートフライに打ち取る。

【6回表】3番ゲーリー・シェフィールドには「宝刀」スライダーで初球を見逃し、2球目で空振りさせ、3球目も同じ球で引っ掛けさせ、ショートゴロ。大打者を翻弄している。そして、4番・松井秀喜とのメジャーリーグ初対決。阪神タイガース時代には、嫌というほど対決してきた両者。顔も見たくないほど打たれているだろう? と思ったら、NHK(衛星)が提供するデータでは、「150打数43安打、打率287、5本塁打、17打点」。「意外に抑えている」と解説の武田一浩氏。

 2球チェンジアップがすっぽ抜けた後の3球目、キャッチャーのサインに首を横に振り、投じた球はツーシーム。これを引っ掛けた「不調」松井。その瞬間、口を大きく開けて、後悔。ピッチャーゴロが、藪の頭上に舞い上がり、クルッと体を反転させて、1塁に送球した藪。難なく2アウト奪取。フィールディングには定評がある。メジャーの観客も唸らせただろう。5番アレックス・ロドリゲスも初球を打って、セカンドフライ。3分足らずで、このイニングを終わらせた。

【7回表】先頭の「好調」ティノ・マルティネスには、ライトに大飛球を飛ばされるが、ライトフライ。8番ポサーダにはツーシーム(90mph)でファウルを打たせ、「2-2」から、またしてもキャッチャーのサインに首を振り、同じ球でピッチャーゴロに打ち取った。8番「ブーイングを浴びる男」ジオンビーとの対決。

 地元オークランドからFAでヤンキースに移ったが故に、打席に立つ度に、ブーイングを浴びせられているが、本人はオークランドに残留したかったハズ。球団の財政事情で引き止められなかった。ジオンビーには気の毒なブーイング、だ。ここまで12打席ヒットなし。ここも「3-2」から藪の得意のフォークにバットがチェックスウィング。「空振り」を取られ、三振。スタスタとダッグアウトに帰る藪。球審に抗議するジオンビーだが……

【8回表】先頭のカノにショート内野安打。ショートストップの見せ場だったのだが……巧いショートなら、OUTにしていただろう。1番ジーターに「0-2」と追い込んで、キャッチャーのサインに首を4回も振って、投じた外のボールでファーストゴロに打ち取ったが、ファーストがエラー。ダブルプレーは叶わずとも、最低でも1アウトは取れたハズなのだが……2番ウォマックが送って、1アウト、2,3塁になったところで、3番シェフィールドを敬遠。4番・松井との再対決寸前で、左腕リカルド・リンコンを送られ、交代。

 試合はその後、後続が打たれて、藪に1失点が記録されたが、4イニングスを1安打2奪三振(自責点0)。完璧なリリーフを見せ、故障のハーデンに代わって、18日(日本時間・19日)のボストン・レッドソックス戦の初先発が、どうやら、本決まりになったようだ。心配なのは(日本で)テレビ中継があるかないか、だ。ちょうど、その日は「ヤンキースvs.マリナーズ」戦の真っ最中。CS【スカパー!】の機動力に期待したい(?)。