活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

臼杵の町と大友宗麟

2011-11-06 13:07:49 | 活版印刷のふるさと紀行
 前回書きました大分の県庁そばの遊歩公園で西洋音楽発祥の碑や
外科手術事始めや西洋演劇事始めの碑を見て歩いていますと、いまから
450年以上も前の九州の人たち、とりわけ子供たちがどのように南蛮文化を
受け止め、理解していったのかと、つい、想像してしまいます。

 そして思いの行き着くところは「大友義鎮(よししげ)」、宗麟になるのが
自然です。彼を語るには戦国大名として九州六か国を牛耳っていた時代と、島津
に敗れてからのキリシタン大名として時代と二つの側面があります。
私は少年使節との関連からどうしてもトルレスやアルメイダやフロイスたち宣教師
と親交を重ね、来日早々のヴァリニャーノの訪問も受ける後者のキリシタン大名と
しての方に興味を持ってしまいます。

 彼がキリスト教信心を深めたのは、出家して宗麟を名乗って府内(大分)から
臼杵に移住してからのようです。出家して宗麟を名乗るのと、キリスト教との接近は
どうも理解しがたいのですが、キリシタン嫌いの奥方との軋轢などエピソードには事欠
かないので、なにか測り知れないものがつき動かしたのかもしれません。

 私は臼杵の石仏のある界隈も好きですし、趣のある街並みにも心惹かれます。
野上弥生子の生家、小手川酒造のところの白塀に僧衣姿の宗麟も描かれている
ポルトガルのタイル絵アズレージョ風の壁画も気に入っています。


コメント
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