我々の親しいものたちは
あちこちにやしろを築いた、
そこで我々の知っている神々に祈り、
そしてささやかな美しい家に住む
―イギリスの詩人 ルーパート・ブルーク―
思い起せ、
君はどれほど前からこれらのことを延期しているか、
またいくたび神々から機会を与えて頂いておきながらこれを利用しなかったか。
しかし今こそ自覚しなくてはならない、
君がいかなる宇宙の一部分であるか、その宇宙のいかなる支配者の放射物であるかということを。
そして君には一定の時の制限が加えられており、
その時を用いて心に光明をとり入れないなら、
時は過ぎ去り、君も過ぎ去り、
機会は二度と再び君のものとならないであろうことを。
―マルクス・アウレーリウス「自省録」―
大切なのは、
どこかを指して行くことなので、
到着することではないのだ、
というのも、
死、以外に到着というものはあり得ないのだから。
―サン・テグジュペリ―
私たちは忙しすぎます。
だからお互いを見つめ合う時間も、
互いにほほえみ合う時間も持ち合わせていないのではないでしょうか。
―マザー・テレサ―
たとえ疑いをいっぱい持っていても
落胆する必要はありません。
健やかな質問はその人の信念を力強いものにします。
はっきり言って、疑いの心から出発しなければ深く根ざした信念は得られません。
軽々しくよく考えもしないで信じる人は
大した信念を持っていません。
何ものにも揺るがない信念を持っている人は、
血と汗を流した結果それを勝ち得たのです―
刺(とげ)だらけのやぶを通り抜けて広々とした世界へ到達し、
疑いの世界から真実の世界へ達したのです。
― ヘレン・ケラー ―
ベストを尽くしている限り、
負けて恥ずかしがることはない。
ゲームは勝つか負けるかしかないんだ。それでおしまいだ。
あとはすべてを忘れて、次の準備にかかることさ。
―メジャーリーグ監督 スパーキー・アンダーソン―
人間である限り、誰でも過ちはある。
しかし、賢者や善人は、自分の過ちや失敗の中から、
未来に備えるための知恵を学び取る。
―ギリシア人の著述家 プルターク―
詩人
いくら目隠しをされても己は向く方へ向く。
いくら廻されても針は天極をさす。
―高村光太郎 筑摩書房「高村光太郎全集第二巻」より―
前へ
少年の日読んだ「家なき子」の物語の結びは、こういう言葉で終っている。
―前へ。
僕はこの言葉が好きだ。
物語は終っても、僕らの人生は終らない。
僕らの人生の不幸は終りがない。
希望を失わず、つねに前へ進んでいく、物語の少年ルミよ。
僕はあの健気なルミが好きだ。
辛いこと、厭なこと、哀しいことに、出会うたび、
僕は弱い自分を励ます。
―前へ。
―大木実 思潮社「大木実詩集」より―