第161回芥川賞・直木賞が発表されましたね。
芥川賞は今村夏子氏(39)の『むらさきのスカートの女』(小説トリッパー春号)
直木賞は大島真寿美氏(56)の『渦 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 魂結(たまむす)び』(文芸春秋)
が選ばれました。
『むらさきのスカートの女』は近所に住む紫のスカートの女が気になって仕方のない〈わたし〉が主人公。
書評を読むとちょっと狂気じみているのかな?
『渦 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 魂結(たまむす)び』は江戸時代中期に活躍した浄瑠璃(文楽)作者、近松半二の生涯を描いた長編だそう。
近松半二は享保10年(1725年)に大坂で生まれ、享保9年に亡くなっていた近松門左衛門にあやかって近松半二と名乗ります。
歌舞伎の人気に押され、衰退する浄瑠璃で数々の名作を書いた近松半二の生涯を義太夫の如き「語り」にのって描いていると紹介されていました。
ゴメンナサイ。
読んでいないのにアレですが、あまり興味がわかない(苦笑)
何ですかね、今の自分にはビビッとくるところがないんですかね。
仕事や私生活が忙しいのと、そろそろ車買い換えなきゃとか、視力が落ちてきたとか(老眼です)、気になることが多すぎて、生活に追われすぎなのかな?(笑)
他の候補作はこんな感じ。※作者五十音順・敬称略
芥川賞
高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』(すばる五月号)
古市憲寿『百の夜は跳ねて』(新潮六月号)
古川真人『ラッコの家』(文學界一月号)
李琴峰『五つ数えれば三日月が』(文學界六月号)
直木賞
朝倉かすみ『平場の月』(光文社)
窪美澄『トリニティ』(新潮社)
澤田瞳子『落花』(中央公論社)
原田マハ『美しき愚かものたちのタブロー』(文藝春秋)
柚木麻子『マジカルグランマ』(朝日新聞出版)
私の苦手な古市憲寿氏、二度目のノミネートでしたが、一作だけじゃなくてまだ書いてみえたんですね。
小説なんて手間がかかるし、労力の割に見返り少ないし、全然効率よくないのに・・・TVで拝見するイメージとは違うなぁ。
ま、候補作にあがるだけでもすごいことだとは思いますが。
私がいま注目しているのは中国の作家、劉慈欣 著 の『三体』(早川書房)
SF小説で「地球往事」三部作の第一作にあたります。
中国で2006年に発表され、三部作で2100万部以上を突破、SF小説の権威あるヒューゴ賞をアジア、翻訳ものとして初受賞。
2019年7月4日に早川書房から翻訳本が出版されています。
ちょっとここで古典力学の有名な「三体問題」について解説(ブリタニカ国際大百科より)
3つの天体が互いに万有引力を及ぼし合いながら行う運動を解く天体力学の問題。二体問題は一般的に解けるが,三体問題は一般的には解けないことが H.ポアンカレ等により証明されている。ただし特殊な制限条件のもとでは解かれており,3つの天体が常に一直線上に並ぶオイラーの直線解,伸縮する正三角形の頂点に配列するラグランジュの正三角形解 (ラグランジュの特殊解 ) ,および周期軌道を与える周期解が知られている。太陽,木星,トロヤ群小惑星の関係は正三角形解に相当する。三体問題はコンピュータによって近似的に詳しく解くことができるようになった。その好例に地球,月,ロケットの三体問題を計算した月ロケットの軌道決定がある。 (→制限三体問題 )
こういうややこしい設定大好きです。
書店にはもう並んでいると思いますが、なかなか買いに行けない。
一冊2千円くらいしますからね、それもネック。
でも読みたいなぁ。