私的図書館

本好き人の365日

柏葉幸子『魔女モティ』

2013-03-22 22:33:16 | 児童文学

う~ん、なかなか落ち着いてブログが書けない。

コメントのお返しもままならない状態で、本当に申し訳ありません。

 

書けるのはやっぱり本についてくらい(苦笑)

最近読んだ本は、

 

あずまきよひこ

『よつばと!⑫』 (アスキー・メディアワークス)

 

アスキー・メディアワークス
発売日:2013-03-09

 

 

 

 

 

 

 

柏葉幸子

『魔女モティ』 (講談社)

 

講談社
発売日:2004-07-13

 

 

 

 

 

 

 

柏葉幸子さんは『霧のむこうのふしぎな町』からのファン♪

『魔女モティ』は、お母さんにしかられて、公園のブランコに座っていた小学生の女の子が、黒猫にスカウトされて、「家族ごっこ」をすることになるお話。

お父さんはリストラされたサーカスのピエロ。

お母さんは魔女学校を追い出だされた落第魔女のモティ。

魔女のモティは家族と一緒に住むことを条件に、独立してお屋敷をもらえることになったのですが、本当の家族には相手にされず、そこで黒猫がさがしてきた行くところのない人間と家族を演じることになるのです。

巻き込まれた人間の女の子にとって、魔女との生活は驚くことばかり!

お姉ちゃんと弟ばかりひいきして、きっとお母さんは私のことが嫌いなんだ…

三人姉弟のまん中で、母親を困らせるために家出をする女の子の気持ちは、兄弟のいる者ならきっと共感できるはず♪

だけどやっと念願の一人っ子になれたのに、新しいお母さんが魔女だったために、どんどんとんでもない問題に巻き込まれてしまいます(笑)

挿絵は佐竹美保さん。

この物語には続編もあって、『魔女モティ とねりこ屋のコラル』 (講談社) というタイトルで発売されています。

久しぶりの柏葉幸子さんの作品、面白かった~☆

 

 

 


池井戸潤『不祥事』(講談社文庫)

2013-03-09 00:30:52 | 本と日常

映画「舟を編む」のヒロインって、宮崎あおいなんですね。

う~ん、イメージ違うなぁ。

もっとチャキチャキとしたスラッとした美人を想像してたんだけど。

ま、イメージなんてひとそれぞれだからなぁ。

 

ちくま文庫から発売された、小山清の『落穂拾い・犬の生活』を購入してきました☆

 

たいした作品もなく、貧乏アパートで机に向かう日々を過ごしている小説家と、「私はわがままだからお勤めには向かない」と語る、古書店を営む少女との交友録。

大きな事件もなく、小説の中では恋愛に発展することもないのですが、「ビブリア古書堂の事件手帖」の作者である三上延さんの解説によると、この作品を書いた当時、作者の小山清には婚約者がいて、この作品を読んだ彼女からの手紙を読むと、二人の間で通じるものがあるらしく、とても感傷的な内容が書かれていました。

なんかいいなぁ♪

その後の二人にはつらい日々が待っているのですが、何だか小説よりも現実の方が辛くて、小説の中の二人には、せめてそれぞれの人生をまっとうして欲しいと解説を読み終わって思ってしまいました。

三上さん、ある意味解説下手だよ(苦笑)

 

本屋さんに行って、一冊だけ買ってこればいいものの、止せばいいのにうろうろと物色。

梨木香歩さんの紀行文、『渡りの足跡』(新潮文庫)と、池井戸潤さんの小説、『不祥事』(講談社文庫)を買ってしまいました。

池井戸さんの作品は、銀行を舞台に、「臨店」と呼ばれる、問題のある支店を指導する調査役が活躍する、企業物。

 

講談社
発売日:2011-11-15

 

 

 

 

 

 

ちょっと頼りない上司と、切れたら何をするかわからない女性部下の二人が、銀行内部の勢力争いや、上司によるイジメ、汚職、銀行を食い物にしようとする詐欺などを暴いていきます。

刑事物と違って、銀行員の二人には制約も多いのですが、とにかく正義感が強くて、実務能力も高くて、上司だろうと監督官庁の役人にだろうと、間違っていることはハッキリ言い放つ(時に手も出す♪)、狂咲こと、若手女子行員、花咲舞がカッコイイ!!

 

「あなたたちの常識は、世間の非常識よ」

 

組織の中で組織の価値観に染まり、善も悪も見境がなくなってしまった破廉恥な組織人。

お金に踊らされて、人間性を放棄してしまった犯罪者に犯罪予備軍。

会社や組織の中で幅をきかす、非常識な人々をバッサリ切るのは爽快でさえあります♪

いやぁ、面白かった♪

これ、ドラマ化してくれないかな?

 

『落穂拾い』が文学性の高い作品なら、この『不祥事』はエンターテイメントな作品ですね。

どちらの分野も好きです。

ただ、同じ日に同時に読むと、感傷的な心と胸躍る高揚感がぶつかって消化不良を起こしそう(苦笑)

別々の日に読むのがオススメです。

 

 


『落穂拾い』と『たんぽぽ娘』

2013-03-07 22:28:48 | 本と日常

焼肉~♪

焼肉~♪

 

友達と焼肉を食べに行ってきました。

ハラミ♪ カルビ♪ タン塩♪ ツラミ♪ ロース♪ ミノ♪ 

やっぱり焼肉は美味しいなぁ☆

 

たっぷり食べて、たっぷり話して、ちょっぴりストレス発散!

たまにはこういうこともしないとね。

本屋さんにもよって、岩波文庫マルクス・アウレーリスの『自省録』と、新潮文庫の『ゲーテ格言集』を新調しました♪

今読んでいるものがボロボロになってきちゃったんですよね。

やっぱり新品はいいなぁ。

そういえば、私の大好きな小説、中村航さんの『100回泣くこと』(小学館)の映画が2013年6月に、大倉忠義、桐谷美玲主演で公開されることが決まりました。

すごくいい小説なんです。

タイトル通り、ジーンときて泣いてしまいます。

すっごく楽しみ♪

映画といえば、越谷オサムさんの『陽だまりの彼女』(新潮文庫)も映画化されるんですよね。

こちらは2013年10月公開。

すでにロングセラーと呼んでいいくらい書店に並び続けているので、きっと多くの人に愛されているんだろうなぁ。

 

あと、私が注目しているのが、ドラマが話題の『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディア ワークス文庫)に登場した、小山清さんの『落穂拾い』が収録された短編集、『落穂拾い・犬の生活』(ちくま文庫)

これがつい最近発売されたんです!

 

 

 

 

 

 

 

これは絶対に買わないと!

解説はビブリアの作者、川上延さん。

同じく『ビブリア古書堂』に登場した、ロバート・F・ヤングの『たんぽぽ娘』も5月下旬に河出書房から復刊されます!

なに、このビブリア効果!?

小説に登場する本はもれなく復刊されるってこと?

それじゃあ三上さん、ぜひ次回はオルコットの『花ざかりのローズ』と「プリデイン物語」の絵本2冊と、メーテルリンクの『貧者の宝』を取上げて下さい!!

あと『少女レベッカ』と『レベッカの青春』と『ケレー家の人々』もお願い!

三上延さんのツイッター、フォローしているから、直接お願いしちゃおうかな?

 

それにしても、TVの影響って大きいですね。

読書離れが叫ばれて久しいというのに、古書店を舞台にしたドラマが注目され、そこに登場する本が、実際に復刊されるなんて。

もっとも、原作ファンの間では、ドラマのキャスティングやストーリーについて、賛否両論あるみたいですけど(苦笑)

 

 

 

 およそ芝居などというものは、最高のできばえでも影にすぎない。

 最低のものでもどこか 見どころがある、

 想像力でおぎなってやれば。

 

       ―ウィリアム・シェークスピア「真夏の夜の夢」―

 


お久しぶりです

2013-03-05 22:38:32 | 本と日常

コタツって恐ろしい・・・

 

お久しぶりです。

更新をしないまま、3月になってしまいました。

朝から晩まで働き、買い物をして家に帰ってコタツに入ると・・・

 

もう出たくない

 

コタツの周りにどんどん積みあがっていく本とマンガ。

コタツに入ったまま洗濯物をたたみ、コタツに入ったまま確定申告の書類を作り、コタツに入ったまま何度も寝落ち。

こんなことじゃいけないと、何度も立ち直ろうとしたのですが、あのぬるい温かさに対抗できず、夜中に「アチッ」と目覚めてコタツのスイッチを切る毎日。

寒いと本当に活動範囲が狭くなってしまいます。

ようやく気温があたたかくなってきたせいか、やっとブログを再開する気になれました。

土に中で冬をすごした虫だって、春の陽気をかぎわけて顔を出す季節ですからね。

そろそろ活動再開です。

 

「恐れるな、道はひらける。」

 

太田出版
発売日:2011-09-08

 

 

 

 

 

 

インド独立の父といわれるガンジーの言葉を集めた一冊。

1923年に起こった関東大震災にも言及していて、その言葉はそのまま東日本大震災に襲われた今の日本にもズシリと響きます。

 

「自然はときに残酷な暴力となって、人々に降りかかる。
 けれどもあらゆる出来事には意味があると考えるなら、
 わたしたちは自然の猛威さえからも、目をそらさずに何かを学び、
 救いの道を探るべきではないだろうか。」

先日、私がボランティアとして参加した東日本大震災ボランティアツアーの主催者から、「ボランティアツアー終了のお知らせ」という手紙が届きました。

あれから2年。

まだまだ復興には多くの時間と労力が必要なことに変りはないものの、現地でのボランティアの受け入れ体制や、ボランティア活動自体の内容が変化してきており、これまでのようなボランティアツアーはこれで終了するとのことでした。

小さな団体にも関わらず、のべ参加人数は1,200人を超えるそうです。

中には一人で何度も参加したり、母娘で参加されていた方などもみえました。

まだ何も終わってはいません。

何も終わってはいませんし、個人では自分に何ができるのか考えることくらいしかできないけれど、目をそらさずに、学びながら考えていくことはボランティアツアーが終了しても続けていけます。

とりあえず、美味しい魚を食べに行きたいな♪

 

NHK教育放送で、広島で清掃員として働きながら、拾ってきた画材で絵を描き続けている男性の番組を見ました。

仕事はキツク、最初はトイレなどを汚す人に怒りを感じていたそうです。

でもそれじゃいけない、怒りをぶつけていては何も変らない。

その男性は、怒りをぶつけるのではなく、「おはよう」と屈託なくあいさつし、「気を付けて」などと声をかけ続けるうちに、自然とトイレを汚す人が少なくなったと語ってみえました。

驚いたのはその次の言葉。

「そうなるまでに、20年くらいかかったかな・・・」

にじゅうねん。

その月日の重みを考えると震えてしまいました。

すごい。すごい人がいる。みんなすごい。

 

怠け者の自分を反省しました。

「恐れるな、道はひらける。」

頑張るよ、ガンジーさん。

まずは、コタツを片付けるぞ!