ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。
もう11月ですね〜
とりあえず、最近読んだ本をご紹介。
『陽気なギャングは三つ数えろ』(祥伝社) 伊坂幸太郎
祥伝社
発売日 : 2015-10-08
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こちらも久しぶりのギャングシリーズ。
この作品から入った伊坂ファンも多いはず。
登場人物たちは成長(一部を除く 笑)していますが、会話の楽しさ、流れるような伊坂節は健在。
相変わらず面白く読めました!
『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男 西崎義展の狂気』(講談社) 牧村康正 山田哲久
講談社
発売日 : 2015-09-09
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こちらは大ヒットアニメ「宇宙戦艦ヤマト」をはじめ、数々の名作アニメのプロデューサーとして知られる西崎義展氏の自伝的ノンフィクション。
あのアニメ作品の裏側でこんなドロドロした大人たちのドラマが繰り広げられていたなんて!
金と女とヨット!
手塚治虫、創価学会、石原慎太郎、田中角栄、覚せい剤、尖閣諸島、銃刀法違反。
興味深いんだか、近寄らない方がいいんだか、危ないキーワードが目白押し。
アニメの一時代を作りその後の多くのクリエイターに影響を与えた作品を作った男のまさに「狂気」を垣間みることができます。
毒のある内容なのでヤマトファンは読まないほうがいいかも(苦笑)
でもこれ、「信じるか信じないかはあなた次第」という感じもしないことはないんですけどね。
『スクラップ・アンド・ビルド』(文藝春秋) 羽田圭介
文藝春秋
発売日 : 2015-08-07
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芥川賞を受賞した作品。
お笑い芸人の又吉の書いた『火花』が注目されましたが、同じく受賞した羽田圭介さんもけっこう面白い人みたい。
ただし作品は私的にはイマイチ(苦笑)
一応介護とか老後とか人生の意味みたいなものがテーマではあると思うのですが、状況説明に重きが置かれ、社会背景や時代のニオイみたいなものが感じられないので、何だか広告みたい。現代に生きる人は説明しなくてもその時代の空気がわかっているけれど、これ10年後、いや5年後に読む人はわかるかな?
『クレヨンからのおねがい!』(ほるぷ出版) ドリュー・デイウォルト
ほるぷ出版
発売日 : 2014-09-01
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時代を越えて普遍性があるといえば絵本。
これは海外で評判が高く、話題になっていたので読んでみたかったんですよね。
ある日男の子がいつものようにクレヨンで絵を描こうとしたら、たくさんの手紙が・・・
それはクレヨン達から男の子に宛てた手紙。
クレヨン達から男の子へのお願い。
個性のあるクレヨン達がとっても愉快なんですが、クレヨンを人間に置き換えてみるのも面白い。
自分の周りの人間から「もっとこうして!」「私はこういう人間なの!」「あなたのこういう所が気になるわ」なんて手紙が来たらどうします?(笑)
中には対立する二人からそれぞれ相手を「ヒドいと思わない?」なんて責めるような内容も。
男の子だけでなく、会社の上司やグループのリーダー、社会という集団で生きる人間にとっても、こうした問題は本当にやっかい。
それぞれの個性をどう活かすのか。
ぶつかり合うんじゃなくて、高め合うにはどうしたらいいか。
おっと、クレヨン達のお話でした(笑)
クレヨン達がかわいいのでお子さんにも楽しんでもらえると思いますが、大人が読んでも楽しい絵本。
息抜きに読むにはちょうどいい絵本でした。