今月28日、安倍首相が辞任を発表しました。
2012年末からだから、約7年8ヶ月。
桂太郎首相を抜き、憲政史上もっとも長い政権だったそうです。
そうですね、消費税も2回も増税したし、年号も平成から令和に変わったし。
リオデジャネイロ・オリンピック閉会式でマリオ姿で登場した安倍首相。
東京五輪招致の最終プレゼンテーションで福島の状況を「The situation is under control」(状況はコントロール下にある)と発言、「私が安全を保証します。状況はコントロールされています」と語った安倍首相。
イスラム国に「宣戦布告」ともとれるイスラエス支援を行い、テロの標的となり、結果的に湯川遥菜さんと後藤健二さんを見殺しにした安倍首相。
従来の憲法解釈を変更し、国民投票も行わずに他国への攻撃に自衛隊が反撃する集団的自衛権の行使を一部容認した安倍首相。
「私は立法府の長」「森羅万象を担当している」「云々(デンデン)」「私は幅広く募っているという認識でした。募集しているという認識ではなかった」という安倍首相。
「特定秘密保護法」「安全保障関連法」「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「改正組織的犯罪処罰法」など、多くの法律を成立させた安倍首相。
慣例を破って東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長を閣議決定した安倍首相。法令化を目指した検察庁法改正案の成立は断念した。
外交でも北朝鮮による拉致問題を「政権の最重要、最優先課題」として「拉致被害者の家族が肉親を抱きしめるまで私の使命は終わりません」と語った安倍首相。
日本の首相として7年ぶりに中国を公式訪問。習近平国家主席らと会談し、今度は日本訪問をしてもらうため、2020年1月コロナ感染の広がる中国に対し「多くの中国の皆さまが訪日されることを楽しみにしています」と呼び掛けていた安倍首相。(外務省は30日に削除)
さすが7年8ヶ月。忘れかけていたこと、書ききれないことがたくさんあります。
私が印象的だったのは、2017年の東京都議選の街頭演説で安倍首相が「帰れ」「辞めろ」コールを浴びた時に言ったひとこと。
「こんな人たちに皆さん、私たちは負けるわけにはいかない」
これは対立候補や、野党に向けられた言葉ではありませんでした。
その場にいた国民に向けて発せられた言葉です。
「こんな人たち」と「私たち」を明確に区別している。
「自分に賛成しない人間を『国民とは別のカテゴリー』に分けたようなもの」という当時の批判が、その後の安倍政権を言い当てていたような気がします。
安倍首相は辞めても自民公明連立政権は続いていく。
この先誰が首相になるのか?
しっかり見ていたいと思います。
俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、カリフォルニア州知事に立候補し、選挙運動中に、演説会場で反対派から生卵をぶつけられたことがあります。
彼は、そうした行為も「表現の自由」の一環だと述べ、「ついでにベーコンもくれよ」と笑い飛ばしました。
また米国のオバマ大統領は2008年の米大統領選で、共和党のマケイン候補と激しい選挙戦を戦い勝利した後、マケイン氏を称えこう語りました。
「私がまだ支持を得られていない皆さんにも申し上げたい。今夜は皆さんの票を得られなかったかもしれませんが、私には、皆さんの声も聞こえています。私は、皆さんの助けが必要なのです。私はみなさんの大統領にも、なるつもりです」
彼は2020年、今年の民主党全国党大会でこうも述べています。
「大統領を含め、すべての公職者は職務を自分や支援者だけを豊かにするために使ってはならないと信じています。(中略)ただ自分の意見に反対しているからという理由で政敵が非国民にはならないこと、自由な報道は敵ではなく公職につくものに責任を全うさせる手段であることを理解しています。
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