雨が降ったりやんだり。
もうじき夏がやって来ます。
心の中も雨模様。
落ち込んだり、悩んだり、笑ったり、ふっきれたり、コロコロ変わるお天気みたいに振り回されてばかり。
感情って不思議ですよね。
喜怒哀楽のどれか一つが欠けても、そればっかりになってしまっても、人間って不安定になってしまいがち。
自分の心なのに自分の自由にならない。
そんな時、あなたならどうしますか?
さて今回は、そんなことはちょっと横に置いといて、誰もが知っているのにあまり知られていない、カワイイキャラクターのお話を紹介したいと思います♪
フィンランド生まれの作家、トーベ・ヤンソンさんが生み出した、どこかユーモラスで、変わった生き物!
ムーミン・シリーズの一冊!!
ムーミン一家が住み慣れたムーミン村を飛び出して、海に浮かぶ燈台の立つ島に住み着くまでを描いた、*(キラキラ)*『ムーミンパパ海へいく』*(キラキラ)*です☆
このお話で、ムーミントロール(ムーミンの本名です♪)とムーミンパパ。
ムーミンママにちびのミイは、住み慣れたムーミン村を出て、ボートに乗って旅立ちます。
自分たちが本当に住み着く場所を求めて。
ムーミンといえば、臆病なスニフや、優しいスノークのお嬢さん、ニョロニョロたちに、いつも旅をしているムーミンの親友スナフキンなど、魅力的な登場人物がいっぱいいますよね?
ところが今回はそんなみんなは登場しません!
登場するのは、ムーミントロールに、ムーミンパパとムーミンママ。
養女になったちびのミイに、ムーミンたちが住み着くことになる島にたった一人で住んでいる漁師。
そして、何でも凍らせてしまう冷たいモラン。
ムーミンパパは自分が一家の大黒柱として、役に立つところを見せようと、リーダーシップをとろうとするのですが、自分の満足するような結果が得られません。
ムーミンママも、そんなムーミンパパを優しくフォローしようとするのですが、なにもかも違う島の暮らしに、ついついムーミン村のことをなつかしく思ってしまいます。
ムーミントロールはムーミントロールで、自分のことを気にかけてくれない両親に、不満をおぼえながら、自分ひとりの世界を作ろうと苦労します。
そう、このお話では、ムーミンたちの心の中に焦点があてられているのです!
ムーミンパパが、燈台のある島にたどり着き、海を調べるところが印象的です。
ムーミパパが思い描いたような理想の世界はそこにはありません。
失敗し、検討はずれなことに苦労し、落ち込み、八つ当たりし、自信をなくしかけた時、ムーミンパパは海と向き合います。
海は生きている。
海を自分の思い通りにしよう、理解しようと苦労しているムーミンパパ。
その姿が、他人を思い通りにしよう、他人の行動を理解しようとして苦しんでいる人間の姿に重なります。
または、自分の感情を思い通りにしよう、自分の感情を理解しようとしている自分の姿にも…
海は平和な時ばかりではありません。
時に荒れ狂い、命さえ危険な目に遭わせることだってある。
ムーミンパパは海に語りかけます。
「おまえさんはあらゆる方法でわれわれを苦しめた。でも、うまくいかなかったね。われわれはなんとかかんとかきりぬけてきた。…(中略)
わしがこんなことをいうのも、つまりは―おまえさんがすきだからさ」
テレビアニメの「ムーミン」や、キャラクターとしてのムーミンなら知っているけれど、原作は読んだことがないというあなた。
本の中のムーミンは、カワイイだけじゃなくて、いろいろなことを考えさせてくれる、いろいろなとらえ方のできる、とっても魅力的な内容となっています☆
「いったい、どうしたというんだろうな」
むすこがいってしまってから、ムーミンパパはたずねました。
「春のめざめよ。あの子自身でも、気がついてはいないけど」
自分の中の思いが、時に自分自身をがんじがらめにしてしまい、身動きがとれなくなってしまうことがあります。
それは、誰にも起こること。
あの優しいムーミンママでさえ、そういうことはあるのです。
そんな時、一人になることはとても大切。
自分と語り合って、自分の体の声に耳を傾ける。
そして、誰かがそばに居るってことは、もっと大切。
あたたかいお茶を飲んで、今日あったこと、考えたことをおしゃべりすること。
どんなに頑張っても、ムーミンパパは燈台の明かりをつけることはできませんでした。
頑張ってもできないことはたくさんあるのです。
でも、意外な方法で、燈台の明かりは戻ってきます。
どうか、そんなラストシーンをご自身の目でお確かめ下さい☆
では、最後にムーミントロールのこんなセリフで…
「人間についてだって、おんなじですよ。まず、すきにならなくちゃ―」
トーベ・ヤンソン 著
小野寺 百合子 訳
講談社文庫
もうじき夏がやって来ます。
心の中も雨模様。
落ち込んだり、悩んだり、笑ったり、ふっきれたり、コロコロ変わるお天気みたいに振り回されてばかり。
感情って不思議ですよね。
喜怒哀楽のどれか一つが欠けても、そればっかりになってしまっても、人間って不安定になってしまいがち。
自分の心なのに自分の自由にならない。
そんな時、あなたならどうしますか?
さて今回は、そんなことはちょっと横に置いといて、誰もが知っているのにあまり知られていない、カワイイキャラクターのお話を紹介したいと思います♪
フィンランド生まれの作家、トーベ・ヤンソンさんが生み出した、どこかユーモラスで、変わった生き物!
ムーミン・シリーズの一冊!!
ムーミン一家が住み慣れたムーミン村を飛び出して、海に浮かぶ燈台の立つ島に住み着くまでを描いた、*(キラキラ)*『ムーミンパパ海へいく』*(キラキラ)*です☆
このお話で、ムーミントロール(ムーミンの本名です♪)とムーミンパパ。
ムーミンママにちびのミイは、住み慣れたムーミン村を出て、ボートに乗って旅立ちます。
自分たちが本当に住み着く場所を求めて。
ムーミンといえば、臆病なスニフや、優しいスノークのお嬢さん、ニョロニョロたちに、いつも旅をしているムーミンの親友スナフキンなど、魅力的な登場人物がいっぱいいますよね?
ところが今回はそんなみんなは登場しません!
登場するのは、ムーミントロールに、ムーミンパパとムーミンママ。
養女になったちびのミイに、ムーミンたちが住み着くことになる島にたった一人で住んでいる漁師。
そして、何でも凍らせてしまう冷たいモラン。
ムーミンパパは自分が一家の大黒柱として、役に立つところを見せようと、リーダーシップをとろうとするのですが、自分の満足するような結果が得られません。
ムーミンママも、そんなムーミンパパを優しくフォローしようとするのですが、なにもかも違う島の暮らしに、ついついムーミン村のことをなつかしく思ってしまいます。
ムーミントロールはムーミントロールで、自分のことを気にかけてくれない両親に、不満をおぼえながら、自分ひとりの世界を作ろうと苦労します。
そう、このお話では、ムーミンたちの心の中に焦点があてられているのです!
ムーミンパパが、燈台のある島にたどり着き、海を調べるところが印象的です。
ムーミパパが思い描いたような理想の世界はそこにはありません。
失敗し、検討はずれなことに苦労し、落ち込み、八つ当たりし、自信をなくしかけた時、ムーミンパパは海と向き合います。
海は生きている。
海を自分の思い通りにしよう、理解しようと苦労しているムーミンパパ。
その姿が、他人を思い通りにしよう、他人の行動を理解しようとして苦しんでいる人間の姿に重なります。
または、自分の感情を思い通りにしよう、自分の感情を理解しようとしている自分の姿にも…
海は平和な時ばかりではありません。
時に荒れ狂い、命さえ危険な目に遭わせることだってある。
ムーミンパパは海に語りかけます。
「おまえさんはあらゆる方法でわれわれを苦しめた。でも、うまくいかなかったね。われわれはなんとかかんとかきりぬけてきた。…(中略)
わしがこんなことをいうのも、つまりは―おまえさんがすきだからさ」
テレビアニメの「ムーミン」や、キャラクターとしてのムーミンなら知っているけれど、原作は読んだことがないというあなた。
本の中のムーミンは、カワイイだけじゃなくて、いろいろなことを考えさせてくれる、いろいろなとらえ方のできる、とっても魅力的な内容となっています☆
「いったい、どうしたというんだろうな」
むすこがいってしまってから、ムーミンパパはたずねました。
「春のめざめよ。あの子自身でも、気がついてはいないけど」
自分の中の思いが、時に自分自身をがんじがらめにしてしまい、身動きがとれなくなってしまうことがあります。
それは、誰にも起こること。
あの優しいムーミンママでさえ、そういうことはあるのです。
そんな時、一人になることはとても大切。
自分と語り合って、自分の体の声に耳を傾ける。
そして、誰かがそばに居るってことは、もっと大切。
あたたかいお茶を飲んで、今日あったこと、考えたことをおしゃべりすること。
どんなに頑張っても、ムーミンパパは燈台の明かりをつけることはできませんでした。
頑張ってもできないことはたくさんあるのです。
でも、意外な方法で、燈台の明かりは戻ってきます。
どうか、そんなラストシーンをご自身の目でお確かめ下さい☆
では、最後にムーミントロールのこんなセリフで…
「人間についてだって、おんなじですよ。まず、すきにならなくちゃ―」
トーベ・ヤンソン 著
小野寺 百合子 訳
講談社文庫