3月22日はドイツの文豪ゲーテの亡くなった日です。
一説に「もっと光を!」と最後につぶいたとかなんとか。
代表作『若きウェルテルの悩み』では、主人公ウェルテルが婚約者のいる女性シャルロッテに恋をし、叶わぬ想いに絶望して自殺してしまいます。
当時この小説はベストセラーになり、ウェルテルを真似て自殺する若者が急増したため発禁になったりしました。
ちなみに「お口の恋人、ロッテ」で有名なチューイングガムなどのお菓子メーカー「ロッテ」の社名はこの小説のヒロイン「シャルロッテ」から取られています。
私もゲーテの『ファウスト』は夢中になって読みました。
新潮社から出ている『ゲーテ格言集』はボロボロになってしまうくらい繰り返し読んでいる愛読書です。
私の印象では、詩人から政治家、自然科学の研究といろんなことに手を出し、そしてまたいろんな女性と恋に落ちた、とても忙しい才能豊かな(いろんな意味で)おじさんという感じですが(苦笑)、その言葉や作品にはとても惹かれるものがあります。
作曲家シューベルトもゲーテの作品に多くの曲をつけました。
「魔王」や「野ばら」は特に有名ですよね。
当時はフランス革命からナポレオンの登場という激動の時代、ゲーテ自身もフランスとの戦いに身を投じています。
1832年3月22日、詩人、劇作家、小説家、哲学者、自然科学者、政治家、法律家という様々な顔を持つヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは、82歳でこの世を去りました。
私がゲーテの言葉の中の好きなのはこんな言葉ですね。
「自分に命令しないものは、いくつになっても、しもべにとどまる」
自分自身の行いを自分で正すことは難しいものです。
人の心は弱いから、つい楽な方へ、自分に都合のいい方へ流されてしまう。
例え自分に不都合だとしても、自分が不利になるとしても、ちゃんと自分に自分で命令できないものは、結局誰かの人生、価値観をなぞるだけの「しもべ」で一生を終える。
この言葉の反対にあるのが「結局みんな自分がかわいい」という考え方なんでしょうね。
険しい道だとわかっていても、あえてその道を行くのが、本当の意味での「自由」なんだと私は思っています。
終始自分に言い訳したり、逃げ道を探さなきゃいけない「しもべ」の人生なんて願い下げです。
まぁ、「自由」にはそれ相応の「対価」も必要になりますけどね☆
三千年の歴史から学ぶことを知らぬものは、
知ることもなく、やみの中にいよ、
その日その日を生きるとも。
(西東詩編から)