私的図書館

本好き人の365日

五月の本棚 3 『エスターハージ王子の冒険』

2007-05-31 22:33:00 | 絵本
ウサギの耳を持ってはいけません。
持ち上げる時は、首の後ろの皮をつかみ、おしりに手をそえて、そっと抱き上げて下さい。お願いします。

さて、今回ご紹介する本は、小さなウサギの王子さまが、お嫁さんを探して高い壁にさえぎられた冷戦時代の東西ベルリンを訪れるという、

イレーネ・ディーシェ、
ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー作。

ミャエル・ゾーヴァの美しい絵が印象的な、

『エスターハージ王子の冒険』です☆

オーストリアでは有名なウサギの一族エスターハージ家。
その当主、エスターハージ伯爵は悩んでいました。
先祖代々子沢山で知られ、二百年前にすでに国一番の大家族であり、王様により貴族に任じられたエスターハージ家。
繁栄を誇るこのエスターハージ家の子ども達が、年々新しく生まれてくる度に、だんだん小さくなっているのです。
先日などは、一番年少の孫、エスターハージがくずかごに落ちたまま、出て来られなかったという事件が起きたほど。
このままでは、由緒正しいエスターハージ一族が、ミニチュアウサギの一族になってしまう…

自分達一族の未来を危惧したエスターハージ伯爵は、孫たちにこう告げます。

「みんな、よその土地で、大きなお嫁さんをみつけるのだ」

大きなお嫁さんと一緒になれば、大きなひ孫が生まれるに違いない。

「相手は大きければ大きいほどよろしい。わかったね?」

おいおい伯爵。そんな乱暴な(笑)

というわけで、エスターハージ一族の繁栄をその小さな体に担い、孫たちは世界中に旅立つことになります。
大きなウサギのお嫁さんを求めて☆

東西ベルリンをわける壁。実はその近辺は、小動物たちの天国だったなんて知っていました?
人間を寄せ付けない厳重な警備。
そのためそこは人間の手が入らず、自然が守られ、動物たちにとっては豊かで安全な緑の王国となっていたらしいです。
なんだか皮肉な話ですよね。

さて、主人公の小さなエスターハージ王子は、くずかごに落ちて出て来れなかったという、あのエスターハージ♪

キチンと服を着て、ベルリン行きの特急列車、そのファーストクラスのコンパートメントにちょこんと座り、初めての旅に胸をふくらませるエスターハージ。

このエスターハージの挿絵がいい♪

ところどころに描かれたミャエル・ゾーヴァの絵。
暗い色調の中に、ちょこんとウサギのいる風景が、何とも言えず魅力的です☆

お気に入りは、人間のトランクスをはいた姿のエスターハージ♪♪

ウィーンの街から出るのも初めてなら、もちろん一人旅も初めての王子さま。
必ずかわいいお嫁さんを(しかも大きいな!)見つけてみせると意気揚々とベルリンの駅に降り立ちます。
しかし、冷戦下のベルリンはどこか冷たい雰囲気。
人間に捕まったり、食べるために働いたり、新聞を読んだり、パン屋の車に忍び込んだり、エスターハージは様々な苦労を重ねながら、ベルリンで出会ったたった一人(一匹?一羽?)のウサギ、ミミのことを想います。

また会いたい…

そして、たくさんのウサギたちが住むという、「壁」を探すエスターハージ。
ウサギのエスターハージにとって、人間たちのやることはわからないことばかり。
ウサギを檻に閉じ込めたり、逆立ちをしてみせるだけで「カワイイ」と喜んだり。新聞に寒そうな服も何も着ていない女の人の写真を載せてみたり。恐ろしいことにウサギの料理なんてものまであるレストランがあったり。とっても高い壁を作ってみたり…

現代のベルリンで、ウサギの王子さまが体験する冒険の数々。

とにかくエスターハージ王子がかわいいです♪

知らない街でたった一人で生きていかなければならない心細さや、危うさ。
それでも夢(お嫁さんを見つける!)をあきらめないエスターハージ。
絶対幸せになって欲しい、と読んでいくうちに思ってしまうその魅力☆

果たしてエスターハージはかわいい(そして大きい)お嫁さんを見つけることはできるんでしょうか?

そして、ベルリンの街を東西に分けていた「壁」は…

ベルリンの壁が崩壊してから18年の歳月が経ちました。
私が子供の頃は当たり前だったその壁の存在も、今やあまり話題に上らなくなりつつあります。
あの壁はいったい何だったのか?
ウサギじゃなくても、聞いてみたくなります。
この大地の上で、いったい人間は何をやっているんでしょね?

そんな人間のことはほっといても、この物語はエスターハージのおかげで楽しく読むことができます。

何よりやっぱりゾーヴァさんの絵がいい♪

では、エスターハージ王子のお嫁さん探しの旅、どうぞお楽しみ下さい☆

そして、どうかくれぐれもお願いです。
もしあなたが、これからの人生でウサギを抱いてあげる機会がありましたら、先の約束をぜひお守り下さい。

ウサギの耳は持たないように。





イレーネ・ディーシェ、
ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー  著
ミヒャエル・ゾーヴァ  絵
那須田 淳  木本 栄  共訳
評論社

巣立ちの時期

2007-05-29 08:02:00 | 本と日常
近所の家の軒先に、ツバメが巣を作ったので、ここしばらく気にかけていました。

はじめはせっせと通う親ツバメの姿しか見えなかったのに、しだいに口を開けてエサをねだる子ツバメたちの姿も見えるように。

今日見たら、大きくなりすぎて巣からこぼれ落ちるほどに成長していました☆

巣、せまいせまい♪

立派に子育てしますね。
親ツバメえらいなぁ~







支える言葉

2007-05-27 23:59:00 | 本と日常
自分にできることと、できないこと。

できないことのほうが多い。

それをくやしいと思うのも、最初からあきらめてしまうのも、何か違うような気がする。

そんな時、浮かぶ言葉。



自分の両腕のとどく範囲でベストならいい。


歌の文句だったろうか、もう自分の体の一部のように、反射神経で浮かんでくる。



すべてを照らすことはできずとも、せめて一隅を照らす光であれ。



私を支えてくれる大切な言葉たち。

とてもやりきれない。
私には無理。
いったいどうしたらいいの?

そんな時にも浮かんでくる。



ゆっくり深呼吸して。一歩進んで、そしてひと掃き。



長い長い道路を掃除する時の秘訣。
まずは深呼吸。
一息ついたら、一歩だけ踏み出してみる。
そしてひと掃き。

身近なことから片付けよう。
どんなにたくさんある問題だって、
まずはひと掃き。

何からはじめればいいのか?
はじめることをはじめればいい。
自分の行き先を教えてくれる大切な言葉。






五月の本棚 2 『夜は短し歩けよ乙女』

2007-05-26 00:43:00 | 本と日常
恋する乙女は絵になるかも知れないが、恋する男はある意味不気味である。

そして、たいてい救いがたい阿呆でもある。

しかし、その阿呆な姿に哀愁を感じ、自らの体験と重ね合わせて思わず涙し、力にはなれずとも応援したいと思ってしまう男性諸氏が、この世の中に少なからずいることを私は知っている。

同士諸君。

本書は君たちにぜひとも読んでもらいたい一冊だ!





            ―推薦人心の叫び―


              



さて、今回ご紹介する本は、全国の本屋さんが選ぶ「本屋大賞」で、2007年度2位に選ばれた、

森見登美彦さんの*(キラキラ)*『夜は短し歩けよ乙女』*(キラキラ)*です☆

オモシロオカシイ♪

舞台は京都。

大学生の”先輩”が、クラブの後輩である”彼女”にひと目ぼれし、何とか自分を印象付ようと、彼女の行く先々に姿を現す。

でもその涙ぐましい努力にも関わらず、天真爛漫な彼女は何も気付かない。

「あ! 先輩、奇遇ですねえ!」

スローライフ、スローストーカー。

尊敬する姉から「女たるもの、のべつまくなし鉄拳をふるってはいけません」と教えられ、美しく調和のとれた人生を歩むため、”おともだちパンチ”という奥の手を身に付けた彼女。

お酒をこよなく愛する彼女は、謎の老人李白氏と”偽電気ブラン”の飲み比べをしたり、錦鯉の養殖業者で春画収集家のエロオヤジの人生論に耳をかたむけたり、美人で酔うと人の顔を舐める歯科衛生士や、いつも浴衣姿のひょうひょうとした男なんかと知り合いになりながら、学生生活に新たな人生の喜びを見つけていきます。

屋上に竹やぶの生えた三階建ての電車の中には銭湯もある。

空から林檎が降って来て芽生えたパンツ総番長の恋。

暗躍する閨房調査団の面々に、盛り上がる詭弁論部。

古本市の神様。

所かまわず上演されるゲリラ演劇「偏屈王」

転がる達磨(ダルマ)に象の尻。

果たして先輩と彼女はくっつくことができるのか?

先輩のとてつもなく遠大な計画、通称「ナカメ作戦」(なるべく彼女の目にとまる作戦)はうまくいくのか?

パンツ総番長はなぜパンツをはき替えない?

舞い散る春画。

韋駄天コタツ?

そして「偏屈王」の正体は?

…あぁ、自分で書いていて何書いているのかわからなくなってきた。

一人の男が一人の女に恋をした。
それだけなのに、それだけじゃない。

後輩に思いを寄せる先輩の一途さ(?)を、笑いながらも心でもらい泣きした男性諸君は必ずいるはず!

後輩の女の子も、ここまでくると悪魔でも天使でもどっちでもいい!
友達から始めて下さいとお願いしたくなってしまう!

魅力的な文章。
破天荒で破顔一笑の展開!
それでいて心に残るほんわかとした温もり。

本屋さんがオススメしたくなる気持がよくわかります☆

若者が若者らしく、中年はしぶとくひねくれ、老人は闊達に笑う。
登場人物みんなが生き生きとしていて、何だかこの世界じゃ登場人物が作品を楽しんでいるみたい♪

これは読まないとわからない面白さです♪♪

自覚もなしに我が道を行く後輩の女の子は必見です!!

先輩の内面と、彼女の目に映る先輩の姿が微妙に違うところにもご注目。

男は好きな相手には見せないところがたくさんあるんですよ♪

何にも増して、作者の読ませるうまさに脱帽です☆













森見 登美彦  著
角川書店






五月の本棚 『エンダーのゲーム』

2007-05-21 02:11:00 | SF

SFに興味はありませんか?

サイエンス・フィクション。

ロケットとか、宇宙人とか、ドラえもんとか…☆

ま、それぞれ趣味趣向はあるとは思いますが、通りすぎてしまうにはあまりにもったいないジャンルです。

宇宙や銀河、異星人やレーザーガンが登場しても、いい作品はたくさんあるんですよ♪

フライパン工場で働き、田舎に帰るきっかけをどこかで心待ちにしながら、かといって思い切って仕事をやめる決心もつかない女の子が登場する、ロバート・F・ヤングの
『ジョナサンと宇宙クジラ』

大御所ハインラインの世のすべての猫好きな読者に捧げられた一冊、
『夏への扉』

おしゃべりな”宇宙船の女の子”が銀河を飛び回るアン・マキャフリイの
『歌う船』

不幸な宇宙船の船長が三人の小さな魔女に引っ掻き回されて、海賊やら帝国やらに追いかけ回されるJ・シュミッツの
『惑星カレスの魔女』

その他にもラリイ・ニーヴンの『リング・ワールド』
R・ラッカーの『時空の支配者』
アシモフの『銀河帝国の興亡』
などなど。

あと大爆笑のD・アダムスの『銀河ヒッチハイク・ガイド』とか☆

その中でも、とっても好きで、印象深い作品が、今回ご紹介する物語。

オースン・スコット・カードの『エンダーのゲーム』です☆

エンダーことアンドルー・ウィッギンは6歳。

6歳の兵士。

人類は昆虫のような異星人の侵略に二度にわたりさらされ、危機に瀕しています。

二人以上の子供を持つことを制限され(エンダーは第三子)、優秀な子供たちはうなじにモニターと呼ばれる機械を埋め込まれ、将来優秀な兵士になれるかどうかを監視される未来。

エンダーはモニターをはずされた直後、対異星人組織、「国際艦隊(インターナショナル・フリート)」に徴兵され、将来、宇宙艦隊の司令官にふさわしい人材を育成するために設立されたバトル・スクールに入ることになります。

いきなりハードな出だし。

宇宙空間を模した無重力戦闘室での子供たちによるチームバトルが、心理戦、戦術、友情などがからまり、かなりの読みどころ♪

しかし、この物語の語るところは、実は宇宙でも戦闘場面でもありません。

自分とちょっと違うからといって、その人を憎む時、人は、本当は脅えているんです。

自分の存在を脅かす存在。

それは自分とまったく違うか、自分と似たところのある人間。

そんな人と出会ってしまった場合、理性的で合理的なゲームだったら、攻撃するか、無視するか。
自分の言うことを聞かせて安心するか、自分の行動で相手が反応するところを見て、やっぱり安心を求めるか、そんなところではないでしょうか。

誰もが自分の安全、損得、勝ち負け、そんな基準で思考するようになっている。

あいまいさを許さない。それは不安を呼び起こすから。

いいじゃないか、世界は広い。

そんな言葉が入り込む余地がないほど、自分の知っている世界だけがこの世界だと考えてしまう。

ある方がこんなような意味のことを言っていました。
「理性の行き着く先に暗闇が見える」

信じますか?
戦争は、実はとっても理性的なことかも知れないだなんて。

バトル・スクールに入ったエンダーは、他の子供たちと<サラマンダー隊>、<ドラゴン隊>などと名前のついたチームごとに別れて、一緒に寝起きし、生活することになります。

チームには14歳を越える子供はいません。
やはり子供の指揮官の下、そのチームを一単位としたゲーム、無重力状態での戦闘訓練をこなしていくのです。

銃を持ち、40人ほどのチームが互いに相手を撃ち合う。
ゴールの四隅に設えられたスイッチを誰かが押している間に、一人でもその中を通過できたら勝利。

そのゲームで天才的な戦略を使い、勝ち続けるエンダー。

年上の少年たちからの嫉妬。
わざとエンダーを孤立させるかのような大人たちの態度。
ゲームはさらに難易度を増し、今や公然と不公平な条件をつきつけられる。

それでも彼は勝ち続けるのでした。

通常、昇進するのに何年もかかるところを、異例の速さで指揮官に任ぜられ、さらに16歳にならないと進めないとされていたコマンド・スクールに、たった11歳でエンダーは進むことになります。

まるで、何か急がなければならない理由があるかのように…

ストーリーもアッと驚く展開で、読み進めるうち夢中になりました。
子供たちからの憎しみにさらされても、生き抜いていくたった11歳のエンダー。
大人たちの思惑。
そして意外な昆虫型異星人の正体。

なにより、読んでいて「理性って怖い…」と思ってしまいました。

割り切らなきゃいけないこと。

例えば、市役所の職員はすべての人を救うことなんて出来ません。
生活保護も無尽蔵の予算があるわけではないでしょう。
どこかで線を引く。
人間が相手なのに…

裁判官は、全ての犯罪者を死刑には出来ません。
どんなに被害者の方の悲しみが大きくても。

常に多数の意見が正しいなんてことがあるわけがないのに、多数決で決めなければならない。

そしてそれを納得させ、割り切る理由を与えているのは、たかだか人間の理性なのかも知れない…

物語自体は、こんな私の理性うんぬんなんて感想を抜きにしても、充分楽しめる作品です☆

現に、栄えあるヒューゴ賞、ネビュラ賞の両賞を受賞しています。

続編では、遠藤周作の『深い河』や、大江健三郎の名前が著者あとがきに出てきたりと、日本との意外なつながりも垣間見えたりするんですよ♪

なぜ大人たちはエンダーにゲームをさせ続けたのか?

異星人との戦争の結末は?

そして、天才戦略家、エンダーの下した決断とは?

私の中ではとても印象深い作品です。

どうです?
たまには、自分の知らない世界から、現実を眺めてみませんか?

SF作品って、突飛なようで、ちゃんと現実を映していたりするんですよね。

たまに裏っがえしに映したりもするんですが、そこがまた興味深いところです☆













オースン・スコット・カード  著
野口 幸夫  訳
ハヤカワ文庫






『エスターハージー王子の冒険』

2007-05-16 18:25:00 | 本と日常
本屋さんに注文した本を取りに行くと、本棚の影から店員さんの楽しげな話し声が…

若い女の子の店員さんが、中年の男性店員に「最近何か面白い本ありますか?」と訊いていて、男性店員(どうやらかなり内気な様子)が何やらモゾモゾと小声で答えている。

あぁ、面白い本なら山ほど紹介してあげたいのに、やっぱり本屋さんに就職しようかな…なんて本好きとして本気で考えてしまいました。

会社にいてもパチンコと競馬と釣りの話しばっかりだもんなぁ。
たまには「最近の面白い本」について語りたい…

ま、こうしてネットで息抜きできているので、幸せといえば幸せなんですが☆

注文してあったのは、

ロード・ダンセイニ著、荒俣宏編訳の短編集*(キラキラ)*『妖精族のむすめ』*(キラキラ)*

なかなか見つけられなかったこの作品、ようやく手に入れることができました♪

アイルランドで本物のお城を持つ貴族(ロード)ダンセイニ。
その幻想的なファンタジーはストーリー重視の『ハリー・ポッター』や『ナルニア国ものがたり』とは違って、まさに神話という感じ。
日本の古事記に近いかも知れない。

あとは最近読み始めたロバート・ウェストールの*(キラキラ)*『禁じられた約束』*(キラキラ)*

戦争を扱った作品が多いウェストール。
でも戦争をどこか遠い世界のお話しじゃなくて、とっても身近で、登場人物たちが自分の家族のように感じられる、そんな文章がとっても魅力的♪
心にしみこむお話しが多いです。

もう一つ同じ作者の作品で『かかし』という本も注文してあったのに、こちらはまだ届いていなくって発送待ち。

小さなウサギの王子さまがお嫁さん探しの旅に出るお話は、
イレーネ・ディーシェ/ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー作の*(キラキラ)*『エスターハージー王子の冒険』*(キラキラ)*

挿絵は一目で気に入ってしまったミヒャエル・ゾーヴァさん♪♪

「ハージー」というのはドイツ語で「ウサギちゃん」という意味らしい。
しかも発音が大切で、ウサギの耳のように思いっきり長く「ハー」と発音し、ウサギの鼻をさわるようにやさしくやさしく「ジー」と発音しなきゃいけないらしい。

ハージー!
ハージー!
エスターハージー♪

ついでに買ってしまった本は、

星新一のショート・ショート
*(キラキラ)*『ボッコちゃん』*(キラキラ)*

三浦しをんのエッセイ
*(キラキラ)*『しをんのしおり』*(キラキラ)*と
*(キラキラ)*『人生激場』*(キラキラ)*

千野帽子の”志は高く心は狭い”あなたに送るブックガイド
*(キラキラ)*『文藝ガーリッシュ―素敵な本に選ばれたくて。』*(キラキラ)*

アメリカの夫婦作家デブラ・ドイルとジェイムズ・D・マクドナルドの『サークル・オブ・マジック』シリーズ第1巻
*(キラキラ)*『魔法の学校』*(キラキラ)*

今回は楽しい本が多いかな?

読みたかった本が手に入った時の喜びは
何ものにもかえ難い至福の時です☆

思わずニンマリしてしまいます♪




タラの芽の天ぷら

2007-05-11 23:44:00 | 本と日常
そろそろ田植えの準備も始まって、トラクターが道路をノタノタ走っているのを見かけるようになりました。

この時期のお楽しみは*(キラキラ)*タラの芽*(キラキラ)*

天ぷらにすると美味しいんですよね♪

たまに葉っぱが広がって、大きくなりすぎたタラの芽を見かけると、とっても悲しくなります。

食べ頃を逃すなんてもったいない。
でも他人の家のまん前だったりすると、さすがに採るわけにもいかないですし。

けっこうあちこちに生えているんですよ。
みんなその美味しさを知っているから、雑草とは区別して、大切にしている感じ。

実家でも家の周りのタラの木は大切にしていて、せっせと天ぷらにしていました♪

その他にも地元の人しか知らない秘密の場所ってのがあって、毎年食べきれないほど頂いています☆

この間、スーパーでタラの芽の天ぷらが売られていて、ものは試しと、初めて買ってみました。

どんなものだろうと思って。

結果は、…残念。
ま、時間のたった天ぷらはあまり美味しくないものですが(コンロで焼くとまあまあ食べられます)、もう風味が全然無くなっていて、アノ苦味というか、タラの芽独特の味が全然しない。

ちょっと口に刺さるトゲトゲも全部取ってあって、これ何の天ぷら? と首をかしげたくなるほど。

子供の頃から当たり前に食べていた味とまったく違っていました。

ま、味なんて好みの問題ですが、私はあの野性味あふれる青々とした味が好きだなぁ~

山の中でタラの芽を探すのも面白いんですよね。
みつけるとわくわくします☆





常識?

2007-05-10 23:59:00 | 本と日常
喫茶店でカプチーノを頼んだら、シナモンスティックがついてきました。

あー、見たことあるなコレ…

えっと、どうするんだっけ?

悲しいことに、人生でシナモンスティックと対峙したのはこれが初めて。
単純に思いました。

…これ、食べられるの?

とりあえず食べられるものなら食べておきたい…でも違ったら恥ずかしい。

結局、好奇心よりも恥をかきたくない羞恥心が勝って、そのままお皿の上に。

後で正解だとわかって一安心。
食べるためじゃないんですね、アレ。

それにしても、よく今までシナモンスティックの扱い方一つ知らずに生きてこれたもんだ。

一回くらいどこかで使っているのを見たり、話を聞いたりしそうなものなのに。

シナモンスティックに一度も出会わない人生、その確率の低さに驚いて、さらにそんなことに驚いている自分に笑ってしまいました。

なに喫茶店で考えてるんだ?
あ~バカみたい。

でもまあ、世間の常識って言ったって、ついうっかり見逃すことだってありますよね?

現に私は昔の天皇誕生日が緑の日から「昭和の日」に変わったことを知りませんでした。

DJ.OZMAと気志團のヴォーカルの人が同一人物だということにも気が付いていませんでした。

テレビがなぜ映るのか、ホントのところよくわかっていません。

あ~、常識って難しい。






連休終り

2007-05-06 23:59:00 | 本と日常
事故にもあわず、この連休をなんとか乗り切りました。

高速道路で走っていくパトカーとはすれ違いましたが。
そうそう、交差点で車をぶつけられて呆然としているおじさんは見かけました。
気の毒に。
その他ではスーパーでお母さんに怒られている子供とか。

私自身は友達の家に遊びに行ったり、本屋さんで立ち読みしたり、好きなCDを探したりと、個人的には充実した休日を過ごしていました。

探していたコブクロのCDも見つかったし、古本屋でますむらひろしの『銀河鉄道の夜』が手に入ったし、注文しておいたモンゴメリの短編集、『ルーシーの約束』も受け取ったし、なにより、旧友と久しぶりに直接会えたのが嬉しかった☆

友達には小さな女の子がいるのですが、去年はまだ歩くのもおぼつかなかったのに、半年で庭先を走り回るまでに成長していて、とっても面白かったです♪

子供が半年でこれだけ成長するのに、自分は全然変わってない(年とっただけ…)。

う~ん、頑張らないとな。

なんて思ったり。

連休中に読んだ本は、
オースン・スコット・カードの『エンダーのゲーム』
竹本泉の『わらいの園々』(マンガ)
おーなり由子『きれいな色とことば』

あと読みかけの本がまたたくさん増えてしまいました♪

どうも集中力が続かなくて…

マザー・テレサの『愛と祈りのことば』という本の中の言葉に自分を重ねて涙ぐんだり、録画しておいたアニメの「のだめカンタービレ」を見て笑ったり、柄にもなく憲法問題について考えたり、さっきまで見ていたTVの「情熱大陸」でアイドルの二宮和也くんのことを見直したり☆

泣いたり笑ったり、ゆっくりできた連休でした。

そうそう、『バッテリー』の作者、あさのあつこさんがTVのクイズ番組(?)に出ていてそれも面白かったです♪

『バッテリー』のファンとしては、予想外な性格の一端を垣間見てしまって、ちょっと複雑な気持ちもしましたが(苦笑)

やっぱり作家さんはTVに出ないほうが読者としてはありがたいなぁ~