私的図書館

本好き人の365日

『龍のすむ家』

2007-11-30 23:59:00 | 本と日常
明日は早くも会社の忘年会です。

車も洗わなきゃ。

大掃除もしなきゃ。

床屋にも行かなきゃ。

映画も観に行きたい。

どうして年の瀬になると、急にあれもこれもかたずけたくなるんでしょう?

ま、こんなことでもないと大掃除なんてしないから、ちょうどいい機会といえば機会なんですけどね☆

最近買った本は…

*(キラキラ)*『龍のすむ家Ⅲ 炎の星』*(キラキラ)* クリス・ダレーシー

*(キラキラ)*『最後の喫煙者 自選ドタバタ傑作集』*(キラキラ)* 筒井康隆

『龍のすむ家』は、命を持った陶器の龍たちと暮らす母子と、その下宿人デービットが主人公。

命があるっていってもそれを信じているのはごく一部の人だけ。
普通の人にはただの陶器の置物。

世界最後の龍ガウェインや、グウィネヴィア、グウェンドレンなど、イングランドらしい名前が登場して、個人的には大好きなシリーズ♪

決してファンタジーってわけじゃなくて、前作では下宿屋の娘ルーシーがただただ公園のリスを探す物語でした☆

『最後の喫煙者』は作者の筒井康隆自身が選んだ傑作短編集。

表題作は、ヘビースモーカーの作家が、禁煙運動のすすむ社会から非難され、「健康ファシズム」と化した民衆によって自宅に放火されたり、国家的弾圧を受けてどんどんタバコを吸うことができなるのだけれど、それでも逃げ延びて最後の一人になるまでタバコを吸い続けるというお話☆

ひとつの価値観に凝り固まることを皮肉っています♪

さて、そろそろ本の片付けもしなくっちゃ☆





十一月の本棚 2 『シルバー湖のほとりで』

2007-11-29 23:58:00 | 本と日常
ああ わがいとしき家よ

いかにまずしくとも

わが家にまさるところはなし




どこまでも続く大草原を行くインガルス一家。

今月は、アメリカの西部開拓時代を描いた、ローラ・インガルス・ワイルダーの*(キラキラ)*『大草原の小さな家』*(キラキラ)*をご紹介しています♪

今回は、ローラたちがついに念願の自分たちの土地を手に入れるシリーズ4冊目。

*(キラキラ)*『シルバー湖のほとりで』*(キラキラ)*の登場です☆

ローラたちが生きたこの時代、アメリカでは新し土地を求め、多くの人が西へ西へと向いました。

牛や馬の力を借り、危険を承知で幌馬車を連ね、新天地に大きな夢を描いた人々。

ローラたち家族も、親戚たちの住む”大きな森”を離れ、大草原を旅し、プラム川の岸辺に移り住みます。

家を建て、畑を耕し、牛のミルクをしぼる。

そんな落ち着いた生活を母さんたち望むのですが、ローラは、もっと西へ、見たことのない世界に行ってみたいとも思うのです☆

わかるなぁ~この気持ち♪

やがて新しい妹のグレースも生まれ、四人姉妹となったローラたちでしたが、父さんの育てる小麦の収穫が思うようにいかず、しかも家族が猩紅熱(しょうこうねつ)にかかってしまい、長女のメアリーはその熱がもとで失明してしまいます。

そんな運命に遭いながらも、少しもグチをこぼさないメアリー。

ローラはそんな姉のために、見たものを語って聞かせ、メアリーの目となることを誓うのです。

初めて汽車に乗ることになったローラたち!
もともとおしゃべりなローラが、これでもかってくらい色々とメアリーに報告する様子がとっても可笑しい☆

車掌さんの金ボタンにいち早く目を留め、イスが赤いビロード張りなのを知らせ、金髪のご婦人の帽子についたピンクのバラに目をみはる!

裸馬にまたがって草原を駆けてみたり、大声で歌ったり、どんな時でもローラはとっても元気!

大急ぎで新しく建てた家に引越した時なんて、夜の間に吹雪があったらしく、ローラたちが目を覚ますと布団ごと雪に埋もれてたりします♪

すきまだらけで天井も作りかけ☆

気が付いた父さんがシャベルでローラたちを掘り出してくれるのです♪

ローラの父さんは、鉄道工事の会計の仕事につき、もっと西に行ったところで、新しい農地をみつけようとします。

住み慣れたプラム川を離れ、シルバー湖のほとりにやってきたローラたち。

それまでずっと家族と一緒だった愛犬ジャックとのつらい別れ…

幼い妹を世話する母さんを助け、メアリーに代わって家の手伝いをする…

ローラはもう13歳になろうとしていました。

そして、新しく住むことになるドゥスメットの町(この時点ではまだ出来ていません。これからみんなで作るんです♪)で、やがて運命の出会いが待っているのです☆

目の見えない人のための大学があると知らされた母さんが、費用をくめんできないのではと声をふるわせるシーン。

姉をきっと大学に入れてみせると、お金をためるためなら自分のことは考えまいとローラが決意するシーン。

今回のお話は、とっても心打たれるものがありました。

それなのに、料理にセージ(ハーブの一種)かタマネギを入れるかでケンカするメアリーとローラがいい♪

ところどころで入る、ローラたち家族が歌う歌もとっても楽しげで、その場の雰囲気がよく伝わってきます☆

ようやく、自分たちの土地を手に入れ(そこでも事件が起きますけど☆)、ひとまず落ち着いたインガルス一家。

この父さんはつくづくすごいです!

大草原に家族を連れ出し、家は作るはバイオリンは弾くは、いつも家族を楽しませることを忘れず、しかも誰よりも奥さんを愛してる♪

でも実際に一緒に付いて行くとなると考えちゃうかも(苦笑)

だからホントはこの中で一番スゴイのはローラたちの母さんだと思うんです☆

私はこの母さんのファンです♪

この後、吹雪に襲われたローラたちが暮らす大草原の小さな町の出来事を描いた

*(キラキラ)*『長い冬』*(キラキラ)*

後にローラの夫となるアルマンゾの少年時代の思い出を描いた

*(キラキラ)*『農場の少年』*(キラキラ)*

大学に入る姉メアリーとの別れや、アルマンゾとの出会い、成長していくローラを描いた

*(キラキラ)*『大草原の小さな町』*(キラキラ)*

教師となったローラとアルマンゾの仲が気になる

*(キラキラ)*『この輝かしい日々』*(キラキラ)*

そして18歳で結婚したローラのはじめの四年間を描き、娘ローズが生まれる、

*(キラキラ)*『はじめの四年間』*(キラキラ)*

とシリーズは続きます♪

ストーリーもさることながら、やっぱり魅力なのは、その生活描写(とくに食べ物!)とローラの家族を思う気持です。

テレビシリーズをきっかけに読み始めた原作でしたが、テレビシリーズ以上にファンになりました♪

塩漬けブタのカリッカリに焼いたの、食べてみたいなぁ~☆













ローラ=インガルス=ワイルダー  著
こだま ともこ  渡辺 南都子  訳
講談社 青い鳥文庫





未来の価値

2007-11-27 23:59:00 | 本と日常
同僚との付き合いをいつも断わり、質素倹約、休みもとらずに皆勤賞の3万円を毎年もらっていた会社のOさん(40代)が、マイホームを買いました。

お小遣い制で奥さんには頭が上がらず、何が楽しみなんだろうと、ともすると同僚から揶揄されていたOさん。

一発逆転です。

来月が引越しだそうで、ニコニコしゃって嬉しそう♪

迷うなぁ~

未来のために現在を我慢してきたOさん。

やっぱりそうしなきゃ家なんて買えないのかな?

未来も大切だけれど、現在の生活も大切なんだけど…

美味しい物も食べたいし、やりたいこともある。
本を買うのはとても我慢できそうにないし…

未来の自分に対する投資…というのはただの言い訳かな?

そんなOさんと対照的な同僚のAくん。

毎月月末になると誰かにお金を借りて乗り切っている。

そのくせ、タバコもやめない、遊びにも行く。
この間は料金未払いで携帯電話が止められ、どこぞやの会社から取立ての電話が会社にかかってきてた。

計画性なし。

「ケチであっても浪費家であってもならない」と言ったのはアリストテレスだったかな?

『中庸の徳』というらしいです。

これが一番難しくない?






十一月の本棚 『プラム川の土手で』

2007-11-26 17:06:00 | 本と日常
日本で暮らしていると、”どこまでも続く大草原”なんてなかなか見ることができません。

特に私なんて、中部地方の山の中に住んでいるのでなおさらです。

先日仕事で訪れた中国。

ホントにただただ平らな大地が広がっていました。
四時間バスに乗っていてもぜんぜん景色が変わらないんです!

どこまでも広がる畑、雑木林、また畑、えんえんその繰り返し。

さすがはユーラシア大陸! って感じでした☆

ちなみに、ユーラシア(Eurasia)というのは、ヨーロッパ(Europe)とアジア(Asia)を組み合わせた言葉です。

さて、今回ご紹介する本は、こちらはアメリカ大陸の大草原を舞台にした物語。

西部開拓時代をたくましく生きた女性、ローラ・インガルス・ワイルダーが自らの生い立ちをもとに描いた…

*(キラキラ)*『大草原の小さな家』*(キラキラ)*です☆

アメリカのNBCテレビが制作したテレビドラマシリーズが日本でも放送されていたので、ご存知の方もたくさんみえることでしよう。

私も大ファンでした♪

それで原作も読み始めたのですが、これがまたとってもいい!!

テレビドラマの方はかなり脚色されていて、登場人物とかも違うので、まったく新しい物語を読んでいるみたいに新鮮でした♪

それでいて、あの一生懸命家族みんなで生き抜いていくインガルス一家のよさはそのままなんです☆

舞台は今から130年ほど昔のアメリカ。

日本ではペリーが黒船で浦賀にやって来て、大政奉還で徳川の時代が終わり、明治時代が始まった頃。

ローラは、アメリカ中西部、豊かな自然に囲まれたウィスコンシン州の大きな森で生まれます。

なんでもできるお父さんに、優しく厳しいお母さん。
優等生のお姉さんメアリーに、まだ赤ちゃんの妹キャリー。
そして家族の一員ブルドッグのジャック!

『大草原の小さな家』とは実際には9冊ある原作の2冊目のタイトルです。

ローラの生まれた大きな森を舞台にしたのが1冊目。

*(キラキラ)*『大きな森の小さな家』*(キラキラ)*(講談社版)

人の増えてきた大きな森を離れ、幌馬車で大草原を旅し、新しい家を建てるのが、ドラマのタイトルにもなった2冊目。

*(キラキラ)*『大草原の小さな家』*(キラキラ)*(講談社版)

そして3冊目、*(キラキラ)*『プラム川の土手で』*(キラキラ)*(講談社版)では、さらに大草原を旅し、カンザス、ミズーリ、アイオワを通り、ミネソタ州のプラム川のほとりに落ち着きます。

ホント、行けども行けども大草原♪

電気や水道なんてもちろんなく、ようやく鉄道は敷かれ始めていましたが、まだまだ大自然のど真ん中。

見渡す限りの草の海。

そんな中でお父さんは木を切り、大地を耕し、お母さんは生地から服を作り、獲りたての動物や魚を料理する♪

7歳になったローラも、お母さんの手伝いをし(たまに嫌な時もあるけど☆)、お父さんの漁を手伝い(たまに約束を破って叱られたりするけど☆)、あっちこっちに興味を惹かれて寄り道しながら、危険なこと、大切なことを学んでいきます。

どんなに自然の中の暮らしでも、娘たちにキチンした身なりをさせ、礼儀作法を教えるお母さんがとっても素敵です☆

夜になると弾いてくれるお父さんのバイオリン。

どんなに苦しく、辛い時でも、家族が肩を寄せ合い、希望を忘れないインガルス一家。

そうしないと生きていけない…というよりも、生きるって本来そういうことなんだと思わせてくれるシーンがたくさん☆

新しい靴が買えず、穴の開いた長靴で遠くへ出かける父さんを心配するローラ。

母さんと娘たちだけになってしまった家が吹雪に閉じ込められた時、家を子供たちを守るために父さんの外套を着て外に出ていく母さん。

今回、ローラは初めて学校にも通うことになります☆

初めての教室。
初めての授業。
初めての友達に初めての憎らしい相手。

そして初めてのパーティー♪

イジワルな同級生に「負けるもんか」と向って行くローラが元気です!

でも内心、そんなことをしちゃいけないとわかっている。
お母さんの厳しい顔がちゃんと浮かんでくるローラ。
でも、結局向って行っちゃうんですけどね☆

父さんと母さんが必死で育てた小麦がイナゴの大群に襲われ、プラム川も干上がり、牛や馬も食べる物がなくやせ細っていく。

しかし、父さんも母さんもあきらめたりはしません!

その背中を見て育っていくローラ。

『大草原の小さな家』の物語は、成長するローラと共にまだまだ続きます。

学校の先生となるローラや、やがて結婚し、母となるローラの物語も、ぜひオススメしたいです♪

実体験がもとになっているだけあって、生活描写の細々とした所、当時の人々の様子、西部に、そして大草原に生きる人間の姿、自然の怖さ、美しさ、そうしたものが生き生きとこちらに伝わってきます。

どこまでも続く大草原。

あなたも、本の中で、そんな景色を見てみませんか☆












ローラ=インガルス=ワイルダー  著
こだま ともこ  渡辺 南都子  訳
講談社 青い鳥文庫



『たけくらべ』

2007-11-18 23:25:00 | 本と日常
日曜日の午前10時からTOKYO FM で放送されているラジオ番組。

「メロディアス ライブラリー」

『博士の愛した数式』の作者、作家の小川洋子さんがパーソナリティーをつとめる番組です。

毎週一冊の本を取り上げ、音楽などを交えながら(選曲も作品にちなんでいてとってもいい♪)アシスタントの藤丸由華さんと、作品や作者について楽しいおしゃべりを聴かせてくれます。

今日は樋口一葉の『たけくらべ』が取り上げられていました☆

五千円札にもなった樋口一葉。

17歳にして一家の借金を一人で背負い、生涯お金に苦労した一葉。

その作品は百年以上たった今でも読み継がれているというのに、作家として活躍した期間はたったの4年間で、24歳の若さで肺結核のために亡くなった一葉。

今月、11月23日は彼女の命日だそうです。

『たけくらべ』の主人公、美登利がアンネ・フランクと似てるという話や、口語体の小説がすでに発表されていたのに、あえて「擬古文」で『たけくらべ』を書いたという話など、興味深い話がたくさん聴けました♪

昔の小説はみんなあんな書き方なのかと思っていましたから。

吉原遊郭近くの下谷龍泉寺町で、駄菓子などを売る雑貨店の店番をしながら、通りを行き交う人々を眺めていたであろう樋口一葉。

その姿が目に浮かんできて、彼女の人生、作品、そんなものが重なり、ちょっとジーンとしてしまったり☆

『たけくらべ』のラストシーン。

全てを語ることなく、誰が置いたかわからないとした造花の水仙の花。

永遠に朽ちることのない花を贈るその気持ち…

こういう小説いいなぁ~♪

文学史の授業などで取り上げられる時はあんなに味気ないのに、どうして紹介する人が違うとこんなにも魅力的に思えるんでしょう!

一青窈の曲もピッタリでした♪

本好きには楽しみな日曜日の番組です☆




こんなニュースも

2007-11-15 23:56:00 | 本と日常
八王子市の生涯学習センター図書館で見つかった、悪質なイタズラ。

児童書など数冊に、画びょうが刺してあって、本を手に取った人がケガをする可能性があったとか。

なんてことを!!

本との出会いってさ、大切なんだよ~

画びょうじゃチクッってするだけかも知れないけれど、そのちょっとしたことで大袈裟じゃなく人生が変わっちゃうんだって!

だいたい本に画びょうを刺すなんて、もっと本を大切にして下さい!!!

あまりニュースで取り上げられないから、一言いってみたくなりました。

役人のゴルフ接待のニュースばっかりなので。



『ピギー・スニードを救う話』

2007-11-14 23:53:00 | 本と日常
寒くなったと思ったら暖かくなってみたり、冬物の上着だと少し暑くて11月なのに汗ばむ納得のいかない今日この頃。

秋物の上着をいまさらながら新調したくてたまらない日々を送っています。

着ない服が捨てられなくって。

最近読んだ本は菊池秀行さんの”吸血鬼ハンターD”、*(キラキラ)*『D‐魔道衆』*(キラキラ)*

美しき吸血鬼ハンター”D”の活躍する耽美的鮮血剣劇ロマン小説!(注:そんなジャンルはありません)

今回も”D”と貴族(吸血鬼)との壮絶な戦いが展開されます☆

このシリーズ好きなんですよね♪

その他に、最近多いブログが書籍化された本の中の一冊。

小島アジコの*(キラキラ)*『となりの801ちゃん』*(キラキラ)*

「801」と書いて「やおい」と読むそうです。
腐女子(ふじょし‥と読む。男性同士の恋愛をテーマにした漫画、小説などを愛する女性一般のこと)を彼女に持つ青年がその彼女(801ちゃん)との日常をマンガにして描いたもの。

マンガだから笑えます♪
怖いもの見たさもありますが、他人事だから(笑)

他にはアメリカの作家、ジョン・アーヴィングの短編集*(キラキラ)*『ピギー・スニードを救う話』*(キラキラ)*

森薫さんのマンガ*(キラキラ)*『エマ』(第9巻)*(キラキラ)*
本編が完結しても大人気で外伝も今回で2巻目☆

二ノ宮和子さんの*(キラキラ)*『のだめカンタービレ#2』*(キラキラ)*
クラッシック音楽を題材にしたこちらも大人気のマンガ☆

今回は真澄ちゃんと巨匠ミルヒが登場です♪

…マンガ多いなぁ。



謝謝(シェイシェイ)

2007-11-12 18:22:00 | 旅行

上海は「豫園」(ヨエン)に行きました。

明の時代に造られた庭園で、いくつもの楼閣が並び、池などもあってとてもキレイな所です。

今はお土産物を売るお店が所狭しと並ぶショッピングモールとして開放されています。

とても広くてゴチャゴチャしているので、迷子になりそうになりました☆

「骨董品」の看板を見つけて地下に降りていくと怪しげな雰囲気♪

多種多様な置物や、書や画の描かれた掛け軸、アンティークの時計やどこかの遺跡から持ってきたような彫刻などを売る小さな店が迷路のように並んでいて、どこからかただよってくるのはお香の匂い!

こちらが日本人だとわかるらしく、店員さんも日本語で話しかけてきます。

同僚は40元と言われた小物を、2つで60元まで値切って買っていました。

私はあまりお土産などは欲しいとは思わないのですが(見てるだけで楽しいし♪)、同僚は中国では安い釣具が買えるとどこからか聞いてきて、そのお店を探していました。

結局、事前に聞いていた情報が不確かで、その釣具店は「豫園」(ヨエン)ではなく、違う場所だったことが後でわかったんですが、その時は知らずに、ブランド品(たぶんニセモノ)をしつこく売りつけてくるお兄さん(ちょっとガラが悪い)に、同僚は釣具店を探していると身振り手振りで伝えたそうなんです。

すると、「わかった」というジェスチャーをして、仲間を呼ぶお兄ちゃん。

こっちこっちという風に、どこかに連れて行こうとする…

同僚はついては行かなかったそうですが、ついて行ったらどこに連れていかれていたのかな(笑)

もちろん親切な人もいて、お茶を売るお店のお姉さんはていねいに道を教えてくれました☆

もしかしたらあのお兄ちゃんも地元の釣具店を教えてくれようとしたのかも♪

あと気になったのは、子供としか思えない見た目の売り子さんが大勢いたこと。
「泰山」(たいざん)では男の子が鳥の声に似せた笛を売っていました。

いろいろ珍しいもの、驚くことに出会えた今回の中国。

世話係を引き受けてくれた現地工場のシンさん、メガネ美人の通訳のチョウさん、泰山(たいざん)を案内してくれたゆうたろう似のシュウさん、お世話になりました。

歓迎してくれた現地工場の従業員の皆様もありがとう。
忙しく厳しい仕事の合間に、わざわざ歓迎の支度をしてくれたこと、嬉しかったです♪

でもやっぱり、日本の空港に着いて日本語のアナウンスを聞くとホッと安心しました。

いろいろ問題もあるけれど、日本って恵まれているなぁ~と実感。

さっそくコンビニのおでんを買って食べました☆

美味しかった~







上海で日本料理

2007-11-10 12:09:00 | 旅行

さて、岱廟(たいびょう)でゆうたろう似の現地ガイド、シュウさん(仮名)と別れ、再び飛行機に乗って上海へ。

泰山のある泰安市と違い、上海の街の上空には薄いモヤのようなものがずっと立ち込めています。

運よく窓側の席に座れたので気が付いたのですが、その白いモヤの中に、何やら黒々とした煙のような雲が見えました。

その雲が生き物のように移動していくのです。

開発の進む中国。
環境汚染の一端を垣間見た思いがしました。

気温は日本とそんなに違わなかったのですが、全体にホコリっぽくて、乾燥している中国。
おもわず咳き込むこともしばしば。
念のためマスクも持っていって正解でした。

その日の夜は上海で久しぶりの日本料理☆

日本から出張している上海工場の人たちとも合流して、おにぎりやヒラメの刺身に舌鼓を打ちました☆

ホテル近くの「吉兆」という日本料理店に入ったのですが、「いらっしゃいませ」の日本語が嬉しい♪

青島(チンタオ)にもジャスコがあって日本のものも買えましたが、やっぱり制服もメニューも日本風というのが落ち着きます。

ここでは日本酒もいただきました♪

サンマの塩焼きが美味しかったな☆

中国人ウエイトレスのマユミちゃん(もちろん仮名)が日本人風の「すみません、もう少しお待ち下さい」という笑顔を習得していて、日本人受けがとても良かったです(笑)

その夜は外灘(バンド)、ワイタンと呼ばれる上海の夜景の綺麗な場所に行きました。

立ち並ぶ高層ビルのきらめく緑や赤のイルミネーションが、船の行き交う水面に映ってとっても中国らしい夜景でした。

建物は西洋式の石造りのものから、最新の高層ホテルまで。

ソ連(当時)と仲の良かった時は「中ソ友好大厦」と呼ばれていた建物が、仲が悪くなってからは「上海展覧中心」と名前を変えたとも聞きました。

中国人で今回ずっと同行してくれているシンさん(仮名)の口から直接聞くと新鮮な感動がありました。

あぁ、仲悪いんだなぁ~って(苦笑)

名古屋の中部国際空港から上海浦東国際空港→上海紅橋国際空港→青島(チンタオ)流亭国際空港→青島(チンタオ)見学→(バス移動)泰安→泰山登山、岱廟見学→(バス移動)済南国際空港→上海紅橋国際空港→上海見学→上海浦東国際空港→中部国際空港。

と飛行機とバスを乗り継いでの中国旅行。

上海と青島(チンタオ)の工場に立ち寄ったり(本来の目的です)、青島(チンタオ)に行く前にどうしても上海に一度寄らなくちゃいけなかったり(会社の重役と合流)と、ずぶん遠回りで効率の悪い旅になってしまいましたが、窓から景色をながめているのも好きなので、長い移動もそんなに気になりませんでした。

あとは上海の「豫園」(ヨエン)で買い物をして帰るだけ。

地下の骨董屋で交渉したり、どこかに連れて行かれそうになったり…

最後まで気が抜けない国。
それが中国です。





中国山東省「岱廟」

2007-11-09 23:59:00 | 旅行

中国の人が一度は登ってみたいと思う山、それが「泰山」(たいざん)なんだそうです。

その麓に、「岱廟」(たいびょう)というでっかいお寺(?)が建っています。

何でも歴代の中国皇帝も、まずこのお寺で一休みし、身を清めてから泰山に向ったんだとか。

さて、ゆうたろう似の観光ガイド、シュウさん(仮名)に連れられ、暴走するバス、8人乗りのロープウェイなどを乗り継ぎ、韓国人の観光ツアーや、「私たち新婚です☆」という雰囲気の男女もろもろをかきわけ、何とか泰山の山頂までたどり着いた時はもう午後の5時を回っていました。(中国の時間は日本の一時間遅れです)

泰山に登ったという感動さめやらぬまま、その日は麓の泰安にあるホテルで、ガラス張りのシャワールームのついている部屋に一泊。

夜はビル丸ごと一つレストランというお店に入り、しゃぶしゃぶを食べました☆

このあたりは紹興酒は置いていないというので、青島(チンタオ)ビールと地ビールで乾杯!

翌日の朝食はホテルのバイキングでお粥にサラダ。ジュースなど。

この日はその日のうちに上海に戻ればいいだけだったので、当初は済南に行く計画を立てていたのですが、ちょっと諸事情がありまして、急きょ例の「岱廟」(たいびょう)見学に変更。

シュウさんの案内でその歴史ある建物の中に入って来ました。

通訳のメガネ美人、チョウさん(仮名)の話しによると、何でもその昔、皇帝の命を救った人がいて、そのご褒美にどんな願いでもかなえてもらえることになり(うらやましい~)、その人が願ったことが、「皇帝と同じような立派な家に住みたい」というものだったらしいです。

皇帝の住まいといえば北京にある紫禁城。
しかし、いくらなんでも皇帝と同じというわけにはいかない。

そしてもう一つ、皇帝の師ともいうべき、孔子様の生まれた曲阜の孔子廟、やはりこれと同じというわけにもいかない。

そこで皇帝、この男に、孔子廟より瓦一枚低い建物で手を打たないかと提案。

そして建てられたのが、この「岱廟」だというお話。

ちなみにここに出てきた「紫禁城」、「孔子廟」、そしてこの「岱廟」は、中国三大建築物と言われています。

このお話の根底には建物の高さに対する中国独特の考え方があります。

中国では、その身分によって、住む建物の高さというものがあって、当時は出世するたびに、高い建物に引越しをしていたらしいんです。

だから、皇帝は瓦一枚という建物の高さにこだわったんです。

チョウさんは歴史の専門家ではありません。
だから、このお話しは、いわゆる、「お話」です。

他にも、一般の人々の語り伝えるこうした「お話」を聞くことができました。
どれもちょっと頼りない皇帝が出てきて可笑しかったです♪

チョウさん、素敵な女性です☆

さて、「岱廟」(たいびょう)ですが、中は広くて、大きな木や、これまた大きな石に彫られた碑文がところどころに置かれ、とても静かで聖なる庭という感じ。

秦の始皇帝の家来で李斯(りし)という人の書いたものだという碑文もありました。

またここは博物館のようにもなっていて、昔の「泰山」の写真なども見ることが出来ます。

この「岱廟」や「泰山」と関わり合いの深い皇帝として、しきりにゆうたろうのシュウさんが(ホント似てるんです!)、「キンリュウテイ、キンリュウテイ」というので、誰かと思ったら、絵を見てわかりました。

「乾隆帝」

確か学校では「けんりゅうてい」と習ったような。
シュウさんの日本語があやしいのか?(ゆうたろうだし…)
日本語の読みが違うのか。

ま、学生じゃないのでどっちでもいいんですけどね☆

急きょ予定を変更して立ち寄った「岱廟」(たいびょう)でしたが、いいところでした。

参拝客が願をかけていったのか中国風の絵馬がたくさんつるしてあって、ハート型の絵馬に名前が書いてあったのも面白かったです☆

どこの国でも恋愛は似たようなものか♪

果たして、中国の神頼みはうまくいくのかな?




青島から泰安へ

2007-11-08 01:50:00 | 旅行

中国第一日目の夜は、青島(チンタオ)で海鮮料理☆

アワビ、イカ、フカヒレスープ♪♪

普段食べられない料理が並び、費用が会社持ちなのをいいことに、お腹いっぱいいただきました!

今回、通訳兼ガイドとして同行してくれたメガネ美人のチョウさん(仮名)の話によると、青島(チンタオ)周辺の海には、もともとアワビなどを養殖する筏がたくさん浮かんでいたそうなんですが、今度の北京オリンピックのボートレース会場に青島(チンタオ)が選ばれると、ほとんどの養殖筏が禁止されてしまって姿を消したんだそうです。

このチョウさん、まだ20代の美しい女性なのですが、ハッキリ物を言う面白い人で、

「中国人は何よりメンツを大切にします」とか、

「青島の大学が上海に持っていかれてしまって、ちょっとの間、青島と上海の市役所は仲が悪かった」

なんて話までして、地元青島出身の運転手さんと、今回世話役として上海から付いてきてくれている取引会社のシンさん(仮名)に同時に何やら中国語でツッコまれていました☆

そのチョウさんも友達と登ったという「泰山」。

さすが中国第一の名山というだけあり、観光客の多いこと。

私たちはその頂上にある「神憇ホテル」というところに泊まって、世界で最も綺麗な日の出というのを見る予定でいたのですが、直前になってホテル側からキャンセルに。

なんでも中国の政府高官が当日泊まることになり、警備の問題で泊まれなくなったとか。

うわぁ、日本で新幹線を止めちゃった政治家はいたけれど、さすが中国。
そう思うとなぜだか腹が立ちません。

だいたい海外で日本との違いをいちいち気にしていたらきりがないです。

たとえ料理の皿の中から同行した中国人の女性が何かつまみ出し、床にポイと投げ捨てても。

空港の女性スタッフが、スタッフルームの廊下で「蹴羽」に夢中になってても。

ホテルの従業員が、マスターキーで部屋のドアを開け、知らない男を連れて来ても(苦笑)

これにはさすがに驚きました。
泰安(泰山の麓の街)のホテルに泊まっていた時のこと、どうしても自分の持っているキーでドアが開かないからと、従業員に言って、”私の”部屋のドアをマスターキーで開けさせた男がいたんです!!

もちろん、そのドアの本来のキーはちゃんとあります。
ドアの”内側”に。
私が持っているんですから!

どうやらこの男は、本当に部屋を間違えただけだったようですが、もし部屋に誰もいなかったらどうなっていたことやら。

たいしたトラブルにならなくてよかったです。

ちなみに空港の女性スタッフが遊んでいた「蹴羽」というのは、バトミントンのシャトルを大きくしたみたいなものを、足で蹴って遊ぶというもので、「蹴鞠」みたいなものです☆

羽子板の足バージョンかな?

泰安ではしゃぶしゃぶ料理を食べました♪
この地方では、ハウス栽培が盛んで、美味しいキャベツや果物が採れるんだそうです。

そういえば、泰山までの道程、ものすごい数のビニールハウスを見ました。
みんなハウスの上にござみたいなのをかぶせる作業をしていました。

そして、どこでも必ず出てくるのがスイカ。

中国で食事すると、ホントによくスイカが出て来ます。
もう11月なのに。

みんなスイカが好きなのかな?

次の日は、泰山の麓にある岱廟(たいびょう)を見学してきました。

ではその話はまた次回☆




中国大陸紀行

2007-11-07 01:05:00 | 旅行

日本語が通じるって素晴らしい…(感動)

中国研修の旅から無事に帰って来ました♪

今回は上海と青島(チンタオ)に行って来たのですが、どこもかしこも建設ラッシュ!!

ものすごい勢いで高層ビルやらマンションやら別荘が建てられていました。

走っている車も上海だと日本に劣らないくらい。
高級車も目立ちます。(ナビは付いていないようでしたが…)

交通ルールは相変わらずで、道を平気で人が横切るは、車は車線関係ないは、横の車との距離は果てしなくゼロに近いは、さすがに中国って感じです。

「ルールを守ろう。命を大切にしよう。」という看板が(たぶんそんな意味の言葉だと思う)いまさら大々的に掲げられているのが逆に怖かったりして★

トイレのドアは開けっ放しで、しゃがんでいる人が目に飛び込んでくると、これが中国なんだとわかっていてもビックリしてしまいます。

まぁ、扉があるだけマシな方なんですが(苦笑)

上海の日本料理店「吉兆」のマユミちゃん(仮名)はカワイかったな☆

れっきとした中国人なんですが、お店では日本名で呼ばれているんです♪

今回は青島(チンタオ)のある同じ山東省の、「泰山」(たいざん)という山にも足を伸ばして登って来ました☆

中国の歴代の皇帝が訪れたという聖なる山。
世界遺産にも登録されています。

標高は1,500メートルをこえ、きれいな水でも有名で、たくさんの人がポリバケツなどを担いで登っていました。

今回は時間がないということで、ロープウェイに乗りましたが、それでもけっこう歩きました。

案内してくれた観光ガイドのシュウさん(仮名)は、恰幅のいい中年のおじさんで、顔は石原裕次郎のモノマネをしている、ゆうたろうソックリ(笑)

ゆうたろうのシュウさんに連れられ、泰山の麓にある岱廟(たいびょう)も見学して来ました。

北京の紫禁城、曲阜の孔子廟に並ぶ、中国三大建築物の一つだそうです。

あと、上海の「ワイタン」の夜景を眺め、「豫園」(ヨエン)で買い物もして来ました☆

いろいろあって書き切れないので、何回かにわけて書きます。

もちろん仕事もしてきましたが、それはつまらないので割愛します。

フカヒレのスープ、美味しかったなぁ~☆