5月22日と24日の二日間をかけて金沢市の医王山麓の富山県との境界にある棚田で田植えをする家族の撮影をさせて頂きました。かつては数軒の家族が住み、田や畑を耕して暮していた小さな集落でしたがいまはそのほとんどの家族が山を下り次第に耕す人の居ない荒れた棚田や段々畑になろうとしていましたが、古里の田や畑が荒れるのを見るには忍びないと金沢で会社員としての暮しをしていた家族が集落に一軒だけ住んでいる祖父母の家を拠点に地域の田地を借り受けての農民生活を始め、いまではこの地域のほとんどの田んぼを管理しているようです。この日は父親と二人の息子さんの三人での田植えで、急坂にある農道から田植え機を水田に入れるところから一枚の田を植え終わりさらにその上にある田んぼに移るところまで撮影させて頂きました。
写真でもわかるように一枚ごとに大きな高低さのある田畑がこの地域だけで数十枚、この光景を見ただけでもTPPに参加しても日本農業がやっていけるなどという夢物語を振りまいて日本をアメリカなどの国際企業に売り渡そうとする虚構の論理がいかにでたらめなものであるかがわかります。
そんなことを考えながら、まだまだ続く田植え作業を後に帰路につき谷の向こうに見える奥新保地域の棚田を見ると高く上がった太陽の光を受けて田んぼの水面が光っていました。
この日の夜は昨日のブログに書いた日本共産党の演説会に参加、市田書記局長はお話の中でTPPが日本の農業や国民にとっていかに「百害あって一利なし」かということも話していました。納得のお話しでした。