信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

年代もの

2016年08月31日 15時03分09秒 | Weblog
13年前、世田谷から中央林間に住み家を引っ越した。
その時、珍しくアネ夫婦と箱根に旅行した。
確かサボテン公園だったか、ベゴニア園だったかそこで当時は珍しいと言われた
眉刷毛万年青(まゆはけおもと)という植物を買った。

毎年一回、夏ごろに花をつけていたが通勤していたので気にも留めず
大した手入れもせず、邪険にもせず、あるがままだった。
大分後でこの植物が多肉植物だと知った。

万年青というから日本の由来かと思ったら南アフリカ産だという。
退職し、移住し、もともと持っていた植物類は信州の気候に合わず姿を消した。

唯一、残ったのがこの万年青。
植え替えをし、元気がなかっりしてもうダメかと思った今年、3本の花が咲いた。
まだ一本も咲く準備中だ。
13年間で枯れることもなく大して増えもせず、地味にゆっくりと増え続けた眉刷毛万年青
は名前の通り、ユニークな形の花が咲く。
我が家の多肉植物の両横綱は冬に咲く、断崖の女王とこの眉刷毛万年青である。
面倒な手間は必要ないが、夏の間たっぷりの日差しと適宜の水分でけなげにこの信州に馴染んでいる。




今夏の恐怖

2016年08月31日 14時18分05秒 | Weblog



今日は台風が過ぎ、すっきりと湿度も低く南風が吹き荒れている。
東北北海道では未曽有の連続の大雨で被害がさらに積み重なり、震災で復興中の東北地方も
今後の更なる被害が出ないよう祈るしかない。

昨日は、諏訪の友人から通勤途中だが大雨で車から勤務先に出られず、びしょぬれだと連絡が来た。
そうだ、山を隔てた諏訪や原村は以前住んでいた時は大雨、大雪で通勤に困難がきたしたものだった。
伊那は中央構造線で南アルプス、中央アルプスに囲まれ、東の上田や軽井沢あたりから比べれば
雨の被害は少ないと思う。
穏やかな気象かといえば、四季を通じて風が吹き荒れ、背の高い野菜や草花は倒れるので
栽培は控えねばならない。
今日で8月は終わり、既に立秋を過ぎ日の出は遅く日の入りが早まっている。
調子に乗っていつまでも庭仕事をしていられなくなってきた。

色々思い返せば3月ごろから続いた我が家の異変もそろそろ打ち止めでもよいのではないかと
毎日思う。
この半年で愛犬を突如失い、残された一匹も腹部のがんが発見され、打ちのめされながら治療を
続けている。

そのストレスか自分も耳鳴りが始まり、頻繁に熱を出したり咳が続き、耳鼻科では
アレルギーテストでは陰性だから咳喘息と言われ治療した。
暑い最中のマゴのプール遊びも8月で終了する。
などと思っているうちにもう1か月くらい体中に発疹が出来始め、手足に始まったものが全身に
及び、痒さに我慢できず、先週皮膚科に受診した。
皮膚科のドアーを押した瞬間一撃を食らった。
超込み合っているではないか。
外でも立って待っている人たちに気付いた。

我慢に我慢を重ね診察を受けたところ、医師は診察した後首をひねり、よくわからないが
蕁麻疹でもなく、虫刺されでもなくダニかもしれないと言われた。

ダニですって!
まあどこにでも潜んでいるダニは病的なほどの数ではないが、耳鼻科ではスギ花粉もダニも反応は出ていなかった。
それでも気になり大掃除を2日間徹底的に断捨離と共に行う。
ダニ駆除の煙が出る蒸散型の殺虫剤も買った。
しかし犬が室内にいるのでなかなかタイミングがやって来ない。

その間皮膚科から処方された抗アレルギー薬を服用したら2日目にはぴたりと発疹が消え
新しいモノも出てこない。
数か月ぶりに発疹と痒みから解放され、せいせいした。

今、外は稲穂が出て隣の空き家の生垣の木にびっしりとアメリカシロヒトリが発生し
風が吹き洗濯物にくっつき、ふと気が付くと家の中の壁を這っていたりする。
これは恐怖だ。
とりわけ虫が怖いので神経を使う。

アレルギーの原因は昨年の庭に隙間なく栽培したほうき草の花粉が飛び始めた頃も
咳がずっと続いたものだ。
何が原因かわからぬが自然を相手に暮らしているから判明付かず、薬が効くということは何か
蓄積しているのであろう。

1週間後に受診してくださいと言われたが、何と報告したらよいのであろう?
毛虫が降ってきますと言ったが、相手にされなかったし…。


年を経るということ

2016年08月21日 15時13分59秒 | Weblog
今NHKの朝ドラのとと姉ちゃんは、長らく愛読している暮らしの手帖がこの世に生まれた
人生ドラマである。

何で何十年も購読しているか、内容の商品紹介や暮らしや考え方のヒントになる記事が好きなのだ。
料理も生活の知恵も諸々ずいぶんと沢山教えてもらうばかりである。

ふと、昨年の夏号を手に取り、最近は時間に追われ隅々まで詳しく読まなくなったなぁと
記事を読み進めた。





聖路加国際病院の細谷亮太先生の記事は大病院の大先生だが、なんだか身近にその人柄を感じる。
年を経ることというタイトルを、体の変化を書いていられるのかと思ったら奥様との結婚生活
を経ての思うことである。
結婚して40年というが、結婚したばかりのころはお互いの考えのズレを生まれの違いや育ちで
当然と思っていた。
40年経ち、やっと海外旅行に行けることになり、インドへ行こうといったら断られ、
スペイン、フランス旅行を提案し奇跡的に話がまとまり10日間の旅行をした。

旅の間、小競り合いはあったものの大げんかをするまでは至らなかった。
40年を経てもずれはまだ明らかに存在しているものの
とがめだてをしなければならないほどではなくなった。
これはお互いが相手のズレに鈍感になってしまったというよりも肝要で
いられるよう成長したのだと思われると書かれている。

なるほど、ズレはずっと感じたままか。
若い時はズレを発見したらそれがどんどん膨らみ、もう一生許せないと別れるまで
ズレばかりを見続ける夫婦もいるな。

穏やかな細谷先生の記事は何だかもうあと残り少なくなった人生だが、するりと胸に響いた。
これも暮らしの手帖の望むところであろう。

暑いけど僅かに初秋

2016年08月21日 14時16分01秒 | Weblog


休日の朝は静かだ。
早起きして庭の作業をしなければ、と朝食前に3時間も働いてしまった。
中央アルプスは空が澄んでいやに色が濃く、雪も解けて夏山であるが僅かに、秋が近づいているのを感じる。
稲穂は今年は早々と頭を低く垂れ、赤とんぼが群生し、夏野菜は枯れ始めてきた。

昨日、5月から休んでいた茅葺き倶楽部のコンサートへ行く。
午前中は高遠のバラ園のボランテイアがありバラの剪定を行うが日差しが強く
作業が終わったときはお風呂に入った後のような様になった。

それだけに午後3時からのお寺の本堂でのギターのコンサートは有り難い。
佐久市に移住した斎藤明子さんのギター演奏は約1時間、スペインの音楽
映画音楽、ブラジルの音楽、クラシックと次々と魅了されため息が出る。



思いもよらず映画、ディア・ハンターよりカヴァテイーナの演奏では最も好きな
何度聞いても飽きない長らく大切にしている楽曲が演奏された。
もうこれだけで大満足だ。

月に1回のコンサートは用事や病気で運悪く不参加が続いたが、音楽の力は大きい。
特に心や体が弱って芯が定まっていない時ほど心に響く。
力強い10弦のギター演奏にテレビで見る海外の旅行番組でしか知らないスペインの国土を想像し
足取り軽く帰宅した。

今朝ベッドから空を見たら雲が秋と夏のものが入り混じり、強い入道雲
と羊雲が重なっている。







忙しくあたふたと何度も病気もしながら過ごした今夏。
自分の中には何が残ったのだろう?