信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

今年の仕事、終了

2015年12月26日 18時46分58秒 | Weblog
今年の冬は暖冬で、クリスマスもいまいち盛り上がらなかった。
信州へ移住して以来、ホワイトクリスマス、もしくはどか雪に驚き、今年の暖かさを
どう考えて良いのかわからない。

と思っていたが、今日はしびれるほどの寒さになり、正面の中央アルプスから雪が吹っかけて来て
外へ出るには勇気を出す。



1昨日のクリスマスイブはマゴの2歳の誕生日であった。
もう2年経つのだなあと感慨にふけるが、自分の衰え顔に比べもっちりとしたほっぺのふっくらとした
顔が羨ましい。
いよいよ、2歳から・・・・・悪魔の2歳と言われる成長期に入る。

昨年、誕生日祝いを考え、そうだ、お金で買えないものをプレゼントしようと思い立ち
アルバム作成に至った。
毎月の24日にはTシャツの背中に刺繍をしたものを考え、夜ごと渋い目でちくちく刺繍をした。
やれば段々刺繍の技術は上達するものである。

今の時代、スマホや高性能カメラを駆使し限りなく写真を撮り、ホルダーに保存するが、さてその後が
問題だ。

自分の育児期はフイルムを買い、写真屋さんに現像してもらい、ワクワクしながら出来上がるのを
何日も待ったもので、そのお蔭ですぐにアルバムに月齢ごとに残していったものだ。
今はプリンターでいつでも現像できるから反対に保存しっぱなしでホルダーを開くのも面倒になる。

その現実を考え、忙しい母親に代わり、おばあさんがその役割をすることにした。
1歳までは赤ちゃんはたいてい動かず寝ていたり動かないので写真も撮りやすいから枚数が多すぎて
編集するときに苦労した。
アルバムは1か月16枚ずつに集約し1年間で240枚の写真の総数になる。

今年も同じようにと思っていたら、マゴはじっとしておらず良く動き回り
赤ちゃん時代より撮った枚数は減ったが、月毎に撮った数が大いに違った。
編集で苦労し、PCに向き合い印刷機と戦い、夜は目が見えないし1年でこうも大仕事になってしまうとは
思わなんだ。
まいにちこつこつ、受験勉強と同じで、毎月行えばそれほどでもなかったのに、焦りながら
アルバムが出来上がったのが誕生祝いの始まる時間だった。

1歳と、2歳と出来上がったアルバムを見比べ、反省するばかりだ。
3歳までの今後の12か月分は地道にコツコツが2016年の姿勢であろう。









遠山郷、下栗の里

2015年12月11日 22時04分19秒 | Weblog
最近になく珍しく晴れ上がった木曜日、急遽ムスメ一家と下栗の里へ出かけることになった。
同じ長野県内ではあるが、飯田市からさらに1時間40分も山道を入って行く。
心の準備もないし、車に酔う心配が大であるし、しかし一人で出掛ける場所ではないし、
突然降ってわいた幸運と思い、同乗した。


下栗の里は、南アルプスを望む飯田市上村の東面傾斜面にある標高800m~1,000mの地区である。
最大傾斜38度の傾斜面に点在する耕地や家屋は、遠山郷を代表する景観を作る。
平成21年には「にほんの里100選」にも選ばれました。

市川健夫氏により「日本のチロル」と命名された下栗は、南アルプスを望む景観がすばらしく、
昭和43年に訪れた百名山登山家深田久弥氏は、自らの著書で「下栗ほど美しく平和な山村を私はほかに知らない」
と絶賛しています。
 近年では、にほんの里100選に選ばれたり、スタジオジブリがアニメ制作にあたり下栗を取材するなど
、様々なメディアを通じて下栗の里の名が全国的に知られるようになってきています。
 平成21年秋には、下栗の景観を多くの皆さんにご覧いただけるよう、里を俯瞰できる
「天空の里ビューポイント」が地元住民の手造りで開設・整備されました


とネットで検索すると紹介されているが、助手席でスマホからグーグルで地図を検索してアクセスを見ているうちに
車に酔い気持ち悪くなってきた。
飯田のインターから一般道路に降りて山道に入ったあたりから何度もこの道路をずっと進んでいいか
いや戻ろうかとかとかばかり車内での家族会議続きだが、やる気十分のムコが妻と姑が車酔いで静かになった隙に
もう遠山郷に踏み入れていた。
着いてしまえば何度も来れる場所ではなく、運が良かったとしか言えない好天と観光客が少なく
ひっそりとした山村を見て回った。
日本のチロルとかマチュピチュとか言われるあたりは確かに傾斜が急で同じ長野県内にこのような
村があるとは信じがたい。
東京の檜野原村が同じような急斜面の人家の景観で美しいと思っていたが、その非ではなかった。
ここで生活をしていくには限りがあると思うが、たたずまいには心の奥に感動が生まれる。

南アルプスの聖岳や兎岳が雪景色となって前面に迫っている。
狭い道路はすれ違いできず、しかも畑も田んぼもなく、道路に沿って人家があり、その傾斜は下を見ると
転がり落ちるほどである。
ぞっとするほどの景色だ。

山々は谷が深くビューポイントという村全体を真下に見下ろせる高台まで登っていったが
参道やこのビューポイントは村民が全部負担して作り上げたものと記されており、高齢者の住む
村なのにどれほどの時間と力とおかねの負担を背負ったのであろうと頭が下がる。

贅沢を抱えきれないほど身に着けてしまった現代人はこの山村を眺めると本当に必要なものが
取捨選択できるかもしれないと思う。
昼ご飯も食べず、時間を過ごし、夕暮れ時にまた飯田方面に戻ったが、心の準備もなく訪れた
遠山郷の下栗の里は幼い時に過ごした故郷の原風景と重なり、しっかり脳裏に焼き付いた。




今年も・・・・

2015年12月06日 13時13分20秒 | Weblog
長年、本屋が好きで時間を見つけては立ち寄ってくる。
新刊本の紹介などを果たして読み終えるか、確かめてみる。

働いていた時は通勤時間が長かったため、文庫本に往復で没頭した。
信州へ移住し、車生活になり本を読む時間が何かに変わった。
退職してから思う存分これまで読めずに溜めておいた文庫本を読み倒すと心の奥で
決めていた。
この3年間は移住生活に必要な断捨離を繰り返し、その都度ため込んでいた本は
少なくなっていった。

要するに本をじっくり読む時間を失ったということである。
田舎生活は暇でしょうとよく言われるが、そんなことは決してない。
むしろこまごまと動き回っている時間ばかりで、歳を取るのが早くなったと思わざるを得ない。

2週間前に、元住んでいた中央林間を歩き回り、生活の変化がこれほど大きくなるとは思わなかった。
PCにお世話になり、便利にしているが、そのため失うことも気付く。

文字を書く習慣だ。
出来るだけ友人知人には、自分で撮った写真をはがきにして書き、消息を知らせている。
そして、2年前から書き始めた毎日書きこむ手帳だ。

ムコが糸井重里氏から送られて来たほぼ日手帳を横流ししてくれた。
英語版だったが、紙質がとても書きやすくフリーのスタイルだから自分次第に自由に書ける。

勤務していた時と違い、日記スタイルの手帳など使い込めるはずがないと思っていたが
1年間、便利に書きこんだ。
それで味を占め、今度は日本語版の手帳をインターネットで購入した。
自分の番号が入っているのも、嬉しい。
立派な手帳のカバーも数限りなくあるが、手帳の数倍も高い手帳のカバーは自分には贅沢品だ。






数年前からブログを書いているが、手帳版の日記はその都度何でもこまめにすぐ書けるし、
保存したい家事の記事が多くを占めている。

思い出したら1年前でもすぐにその記事に目を通せる。
退職時に友人からプレゼントされた万年筆で書き続けている。


今年は購入しようと思い出すたびに忘れ、今の今になり慌ててやっとのことで配送まで追い込んだ。
日記をこの年齢に始めるとは思わなかった。
昨年より今年のほうが書きこみ貼り付け、色々増えて分厚くなった。

今日はジーンズとセーターの洗濯法をプロに学ぶという方法を試した。
眠い目で書きこんだテレビの画面から忘れまいと書いたのが役立った。

縮んだカシミヤやウールのセータをふんわりと元のサイズ近くに戻す方法
ぬるま湯に、セーターなどを浸け、シャンプーの際使うコンデイショナーを3プッシュし全体に馴染ませ
その後水気を切り平干しする。
柔軟剤仕上げよりきれいに仕上がった。

ジーンズの色落ち、色移を防ぐ方法
ジーンズを水に入れ酢大匙1杯、塩大匙1杯入れて1時間漬け込む。
毎回この方法でジーンズを洗う時に行うと色落ちせず、買ったときに近い色を保てる。

など思った時にすぐ引っ張り出せる知識の記録に今や大半が変わる。
文字を書く機会が日常生活からどんどん減り、漢字は忘れ、字は下手になり、脳細胞は退化していくのに
何とか歯止めにしたいと、新しい手帳が届くのが楽しみにしている。



ビフォー、アフター

2015年12月02日 21時47分40秒 | Weblog
目前に、雪が降る日が近づいて来る。
毎日、朝起きると霜が降りて白い景色になっている。

いよいよ、冬を迎える前の最終の仕事を終えねばならない。
夏の間ずっと楽しませてくれたほうき草の後片付けである。

100本ものほうき草は一気に片付けるには時間がかかる。
じわじわと枯れた順番に抜いていき、形の良いものを残し2日がかりで庭で焼いた。
意外に燃え方がオッと驚くほど火の手が早く、実のところ焦った。

それからはまた、10本くらい残し、心の中でごめんねと謝りながら燃やした。
さあ、この後がほうき作りとなる。

今回は箒にしたら欲しいという希望者が増えて、鋏で剪定し形を整え、麻ひもでくくり
最後にリボンで飾る。
午後からデッキに座り込み、作業を始めた時は冬とは言えない暖かさで、むしろ楽しかった。
欲張って箒の山が出来始めた時は、北風が強く吹き始め、
先日、安曇野の雑貨屋さんで売っていた箒はちっぽけなくせに1本850円もしたが
なるほどこの手間を考えると決して高いとは言えない。
1度使い始めるとその掃き心地は繊細で、細かいごみも逃さず、他に追従を許さない。
大小揃えてみればさらに便利だ。
1年間はしっかり長持ちする。

今夜は雨の予報だ。
箒の山は雨にさらすとカビて色が悪くなる。
慌てて玄関にしまったところ、お話にならない光景になった。

夏の間の、かわいらしいジブリの世界は、季節と共に消え去った。
来年、また再現するかどうかは雪が消えたら考えよう。