朝起きて外を見たら、庭の土が白い・・・・・。
霜が降りたのだ。
長野県の初霜は例年より数日は早いとニュースで聞いた。
あと3日もすれば原村から引っ越して1年目になるが、まだ日中の気温も25度くらいになるので
眼中になかった。犬の散歩の土手では霜が美しい模様を描き、日陰の田んぼは霜柱が立っている。
そうか、もうその季節か。としんみりとした。
今朝の霜で夏の草花は一気に茶色に枯れていく。
冬の白菜や小松菜などの野菜はいきいきと朝の光で緑に輝いている。
間もなく伊那に移住して1年目になる。
中央林間から遠い信州へ引越し、原村で6年間暮らし7年目は伊那で暮らした。
親戚も知人もない土地での暮らしは先々を何も考える余裕もなく日々が過ぎていった。
仕事を持ったので頭の中の90%は職場へ溶け込んでミスのない毎日を願っていた。
自分の家を持つことに職場をやめてから専心し、新しい家を建てる喜びより、お金の遣り繰りに
小市民の自分は心を砕き、引越しを迎えた。
思いっきり家具や衣類を手放し、小さな一人住まいに相応しい荷物を作ったはずがまだまだ甘かった。
引越し後のごっちゃごっちゃの各部屋に治まりきれないダンボール類に、またもや新しいストレスを抱えた。
それから約1か月後、何とか落ち着いた家の中になるが、近くに住むムスメが出産し退院後マゴとともに
滞在し産後の生活の面倒を見ることになった。
自分の新しい土地での生活もままならないまま、ムスメ親子と寒い季節でのなかほとんど食事つくりや
マゴの沐浴や出たり入ったりの毎日で毎日の薪割りなどという力作業も加わった。
日々体重が増えていくマゴと薪割り、雪掻き、はパソコン作業と口だけ動かしているこれまでの勤務とは程遠く
筋肉痛が治ることなく春になった。
マゴの抱っこは変わらないが、家を除いた250坪ほどの土地に野菜や草花などの畑や花壇作りが
始まり、筋肉痛は更に極めていく。
初めての広い有効土地利用だが、何も考えずその日暮らしで耕し苗を植え、草取りや朝夕の水遣りなど
見えなかった生活が、こういうことかとわかってきた。
欲張って目一杯植えた野菜や草花類は隙間がないほど茂り、近所の人々から褒められる嬉しさがその見かえりとなった。
ま、1年目だからいいか・・・・の気分で夏も真っ盛りになったが蜂に刺されて酷いことになり、
この10月は頭を2回もぶっつけて大きいたんこぶが出来、その数日後夜暗い、レンガ畳の庭で転び両膝と指を怪我し
体中痛いだらけの毎日で、たたりか?と思ったほどだ。
その間8月中旬には飼い犬が椎間板ヘルニアで後ろ足が麻痺しその週には東京まで車で突っ走り
MRI写真を撮り、翌日入院手術し、その後2ヶ月間、介護生活を始めた。
赤ちゃんと介護犬との生活でパソコンからは遠ざかってしまったが、そんなどたばた生活もあと2日で
1年目が終わる。
何と手ごたえ十分の毎日であったことか。
先日、地元の自治会に入会することになり、挨拶に行ったが、これで人生13回目の引越しも終え、今後は
この土地に落ち着き年金暮らしのつつましい生活を送りたいと述べた。
これまでは先々を考える頭も持ち合わせなかったが、この1年の経験がやがて基本となり
知恵を絞っていかねばならないと少し前向きに前進だ。
御嶽山の噴火という突然の事象にこの1ヵ月他人事と思えない心の痛みを抱えながら、それでも
この穏やかな伊那谷と中央アルプスと南アルプスの美しい山々を毎日眺めながら暮らす幸福感は
大きい。
このまま、このまま怪我と病気だけは御免こうむりながら、マゴの成長に一時関われる毎日を
過ごして歳を取っていくのであろう。
空木岳をバックに稲刈りが済んだ跡地には麦が芽を出し始めている
霜が降りたのだ。
長野県の初霜は例年より数日は早いとニュースで聞いた。
あと3日もすれば原村から引っ越して1年目になるが、まだ日中の気温も25度くらいになるので
眼中になかった。犬の散歩の土手では霜が美しい模様を描き、日陰の田んぼは霜柱が立っている。
そうか、もうその季節か。としんみりとした。
今朝の霜で夏の草花は一気に茶色に枯れていく。
冬の白菜や小松菜などの野菜はいきいきと朝の光で緑に輝いている。
間もなく伊那に移住して1年目になる。
中央林間から遠い信州へ引越し、原村で6年間暮らし7年目は伊那で暮らした。
親戚も知人もない土地での暮らしは先々を何も考える余裕もなく日々が過ぎていった。
仕事を持ったので頭の中の90%は職場へ溶け込んでミスのない毎日を願っていた。
自分の家を持つことに職場をやめてから専心し、新しい家を建てる喜びより、お金の遣り繰りに
小市民の自分は心を砕き、引越しを迎えた。
思いっきり家具や衣類を手放し、小さな一人住まいに相応しい荷物を作ったはずがまだまだ甘かった。
引越し後のごっちゃごっちゃの各部屋に治まりきれないダンボール類に、またもや新しいストレスを抱えた。
それから約1か月後、何とか落ち着いた家の中になるが、近くに住むムスメが出産し退院後マゴとともに
滞在し産後の生活の面倒を見ることになった。
自分の新しい土地での生活もままならないまま、ムスメ親子と寒い季節でのなかほとんど食事つくりや
マゴの沐浴や出たり入ったりの毎日で毎日の薪割りなどという力作業も加わった。
日々体重が増えていくマゴと薪割り、雪掻き、はパソコン作業と口だけ動かしているこれまでの勤務とは程遠く
筋肉痛が治ることなく春になった。
マゴの抱っこは変わらないが、家を除いた250坪ほどの土地に野菜や草花などの畑や花壇作りが
始まり、筋肉痛は更に極めていく。
初めての広い有効土地利用だが、何も考えずその日暮らしで耕し苗を植え、草取りや朝夕の水遣りなど
見えなかった生活が、こういうことかとわかってきた。
欲張って目一杯植えた野菜や草花類は隙間がないほど茂り、近所の人々から褒められる嬉しさがその見かえりとなった。
ま、1年目だからいいか・・・・の気分で夏も真っ盛りになったが蜂に刺されて酷いことになり、
この10月は頭を2回もぶっつけて大きいたんこぶが出来、その数日後夜暗い、レンガ畳の庭で転び両膝と指を怪我し
体中痛いだらけの毎日で、たたりか?と思ったほどだ。
その間8月中旬には飼い犬が椎間板ヘルニアで後ろ足が麻痺しその週には東京まで車で突っ走り
MRI写真を撮り、翌日入院手術し、その後2ヶ月間、介護生活を始めた。
赤ちゃんと介護犬との生活でパソコンからは遠ざかってしまったが、そんなどたばた生活もあと2日で
1年目が終わる。
何と手ごたえ十分の毎日であったことか。
先日、地元の自治会に入会することになり、挨拶に行ったが、これで人生13回目の引越しも終え、今後は
この土地に落ち着き年金暮らしのつつましい生活を送りたいと述べた。
これまでは先々を考える頭も持ち合わせなかったが、この1年の経験がやがて基本となり
知恵を絞っていかねばならないと少し前向きに前進だ。
御嶽山の噴火という突然の事象にこの1ヵ月他人事と思えない心の痛みを抱えながら、それでも
この穏やかな伊那谷と中央アルプスと南アルプスの美しい山々を毎日眺めながら暮らす幸福感は
大きい。
このまま、このまま怪我と病気だけは御免こうむりながら、マゴの成長に一時関われる毎日を
過ごして歳を取っていくのであろう。
空木岳をバックに稲刈りが済んだ跡地には麦が芽を出し始めている