有名小説の映画化。誰もが知っている、ちょっとずるい真犯人。
もう、ケネス・プラナーがどう料理するかだけだ。
列車始め、結構実物大でセットを作って、頑張ったらしい。
カメラも頑張って動き回るんだが・・・。列車の個室の狭さを出すため天井に回ったりするんだが、真上からのアングルでは誰が誰だが分からなくなる。
おまけに個室の狭さがすっごい分かり易くなってしまい・・・。どうやってあの個室に犯人全員入れたんだ?
と、不思議な気持ちになってしまったわい。そう、全体的に動機は分かったけど、実行に移した経過が分かりにくくて。
映画に黒人は出さないといけないからなんだろうが・・・。無理やりだなあ。
「美女と野獣」もそうだったけど。
実際、100年近く前、どうだったんだろう?
未だに「ゲットアウト」が製作されるのに。
ケネス・プラナーのポワロは最初から大活躍だ。冒頭は、この時期レアなエルサレムの嘆きの壁。3つの宗教の、緩い感じの共存を、イギリス人が自分の都合で壊そうとするという、なんとも象徴的な出だしで・・・。
そして、ポアロより活躍するステッキ。このステッキは、列車の中でも大活躍だ。
ケネス・プラナーの監督らしさは、トンネルで、わざわざ長いテーブルの向こうに全員並べた、舞台っぽいシーンかな。
でも、ケネス・プラナーより大活躍してたのはミシェル・ファイファーで。
エンドロールで歌も歌ってた。
熱演してたし、大好きな女優さんなんだけど、今回はちょっと豪華さが出てないような・・・。
前回の1974年制作、日本公開1975年の映画は、まだ中学生だったから映画館で観てない。テレビ放映で観たと思うが、覚えてない。次の「ナイル殺人事件」の時は高校生だったので、映画館で観たし、覚えてる。この頃の方が、キャストも、そして衣装がすっごく豪華だったような気がする。
2015年の三谷幸喜が脚本を担当したテレビドラマは記憶に新しいので覚えてる。これは松嶋奈々子演じる家庭教師(今回はSWのレイが演じてた)が首謀者だったけど、原作、読んだはずだけど、どっちだったけ?
こっちのテレビドラマは乗客側からも描かれていたので、松嶋菜々子が世間知らずなほかの乗客のため、いろいろ手配しなければならないのでちょっと切れかけたりしてて、面白かった。
やっぱり、アガサ・クリスティーって凄い!という事で。100年も前、しかも女性で。推理小説の定説をひっくり返し、現在も踏襲されるトリックを次々と考えて・・・。
ジョシュ・ギャッド(「美女と野獣」のル・フウ)をずっと、ジャック・ブラックだと思ってた。体系が同じなんだもん。