ヴァネッサ・レッドグレーヴとフランコ・ネロの50年越しの愛の物語と聞けば、50歳の私としては当然見たいじゃん。で、公開日から考えて「アンノウン」を先に観て、それからレイトショーかレディスディにと計画していたら、あらっ~ビックリ! 土曜日から朝の9:05分からの1回だけの公開に変わってる! 普通の人、観られないじゃん!
ってか、本当はこの映画、ヴァネッサ・レッドグレーヴとフランコ・ネロ目当ての年寄りターゲットの映画じゃなくて、カップルターゲットじゃないの?それなのにこんな時間でいいのか?映画館!
ヴェローナのジュリエットの家って、17年前に行った事があるのだが、ジュリエット宛ての手紙には全く気が付かなかったなあ。まして、映画に描かれてた立派な大人の女が泣きながら手紙を書いていなんて・・・。私が行った時には、陽気な観光客がいっぱいいて、幸運を呼ぶジュリエットの像の右胸を喜んで触っている人ばかりだったが・・・。まして、ジュリエットって、たった13歳で初めて恋を知って突っ走ってあげく勘違いで自殺してしまったという(いやあ、思いっきり客観的に言うとだよ)子供なのに、なぜ、恋愛の神様になっているんだろう? 50年前のクレア(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)は15歳だったんで、年齢の近いジュリエットに誰にも言えない恋を手紙で打ち明けるのは分かるけど。大人の女がなぜ、手紙を書く? もちろん、それにきちんと答えてる“秘書”の方々はとっても偉いと思うけど。
トスカーナ(シエナ近郊でロレンツォを探すため)の糸杉と畑の風景と太陽と青と、クレアが探し求めてるロレンツォではないのに、優しくクレアに接する陽気なイタリア男(本当にイタリア人って女性に優しいんだよ!まあ、優しいっていうのとは微妙に違うけど)と、ついに馬に乗って颯爽と登場するフランコ・ネロを観ただけで、私は十分満足。
ヒロインのソフィ(アメリカ人)とチャーリー(イギリス人)も、トスカーナで恋に落ちない訳ないじゃん! ストーリーは、すっごいご都合主義だけど、許そう。
個人的には、ソフィをほったらかしにしてた婚約者のヴィクターの方が好み。女やギャンブルに夢中になるんじゃなくて、仕事に夢中なだけだし、彼女にベタベタしないで、ほっといてくれるし。別れ話をしにきたソフィの雰囲気を察して、さっさと自分のレストランの厨房から人払いをして2人きりなる位、空気読めるし行動力あるし。どうだ、ヴィクター、私では?
「アンノウン」の主役リーアム・ニーソンの奥さんで一昨年スキー場の事故が元でなくなったナターシャ・リチャードソンって、ヴァネッサ・レッドグレーヴの娘さんだったんだ。クレアって、ロレンツォと恋に落ちたけど、その後別の人と結婚して息子ができたんだが、事故で息子が死亡し9歳から孫のチャーリーを育ててて、そして50年後にロレンツォ(フレンコ・ネロ)と結婚って・・・。全部ヴァネッサ・レッドグレーヴ自身の実話じゃん。すごい人生だ。