7月13日(金)
アラン諸島イニシュモア島に行って、ダン・エンガス(Dun Aengus)に行くぞ!
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司馬遼太郎の街道シリーズ「愛蘭」やガイドブックなどによると、とっても貧しい、暗い歴史を持つ島。「岩盤で出来たこの島での農業は、土が風で飛ばされないように畑を石垣で囲み、岩盤を槌で砕き海藻と粘土を敷き詰めて土をつくることから始まった。」とWikipediaにもある。
Alan1でLally tourのゴールウェイ⇔ロッサヴィール港のバス、往復のフェリーが付いてるツアーに参加。32ポンド。ツアーといっても、単に乗車券だけだけどね。
キンレイハウスのツアーデスクで、バウチャー見せてチケットを発行してもらい、ヴィクトリアホテルの角を右に曲がった道路傍に停まっている2階建バスに乗車。
早目に行ったのに、すでにバスの中は、ハリウッド製作のホラー映画なら犠牲者になるパターンの若者達(ただし全員白人)が騒いでた。バスは満員。
9:30出発でここから、港まで約1時間。
港が近づくと、すでに付近の景色はイニシュモア島かと思う位、石垣が増えてくる。
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フェリー乗り場は、建物も何もなく、バスは桟橋に横付けされる。桟橋で、学生バイトみたいな子が、イニシュモア島のレンタサイクル屋やお土産屋さんのチラシを配っているので、これは地図が載ってるから貰っておいた方が便利。
10:30出航。
フェリーは200人以上乗れる立派な船。私は乗った日は全然揺れなかった。と、思う。元ダイバーなので、船酔いしないから分からん。船の中に、日本の阪神航空フレンドツアーの御一行様がいた。
11:10時間通りイシュモニア島到着。う~ん、確かに集落はないけど、ポツンポツンときれいな家が建っていて、パットと見は普通の島じゃん。
船が桟橋に着くと、私はすぐに客引きしてるミニバスツアーに乗り込んだ。この島の観光手段が、あとはレンタサイクルと馬車しかないんだもん。ミニバスツアーだと10?で、“ダン・エンガズ”と“セブン・チャーチ”に連れていてくれるんだもん。ところが、フェリーのほとんどの客が、レンタサイクルを借りるのか、まずは桟橋から100m位離れたキルロナン村に行ってしまうので、なかなかミニバスツアーの客が集まらず、ようやく11:30過ぎに出発!
その間、時刻表にないフェリーが2艇位着いたから、客が集まると適当にフェリーが出るみたい。
カナダ人の陽気な4人連れが運転手さんにいろいろ質問したりして20分走るうちに、ダン・エンガスのビジターセンターの100m手前の土産物屋とカフェに到着。ここで各自観光したり、ランチをとったりして13:30に迎えに来るからと、自動車を降ろされる。
ここの土産物屋さんとカフェがメチャメチャ可愛い!
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ドン・エガンス(Dun Aengus)ビジターセンターまで歩いて、5分位。入場料は3ポンド。「日本人か?」と尋ねられ「Yes.」と言ったら、日本語の説明が貼ってある壁を指さしてくれた。ここの無料パンフにちょっと日本語表示もあり。
さて、ビジターセンターを出ると・・・、丘の上に、ドン・エンガスの石組が見える。
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あすこまで歩くんかい!と最初は驚いたが、写真を撮りながら、ゆっくり歩いたが15分で頂上に着いた。(上の写真は、私が帰る時に撮ったから人が多い。白人さん達はほとんど自転車で来るから、遅いのだ。)
途中、左手に絶壁が広がる・・・。
←上空から見るとこんな感じの遺跡。
観光客皆、遺跡より、柵のない「絶壁」にただただ驚く。
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私は、遺跡を見に来たのだ! と、一回りしてみる。
が、上空からみないと、その壮大さが分からない。ただの住宅地にもある石垣の、高いバージョンにしか見えない。3000年以上前の古さもなくて、なんだかなあ・・・。先史時代の遺跡を見てる気がしない。不思議な気分だ。
で、やっぱ崖はすごい!
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この崖が、ずっと縦長の、島の半分続いてるんだ。反対側には、家がポツポツ見える。
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高所恐怖症なんで、寝そべって崖の下をのぞいてたら、他の観光客が私の写真を撮っていた。(上の写真は私ではない!)
帰りの方が、石が滑るので慎重に。途中には観た事のない花がいろいろ咲いていた。
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遺跡でゆっくりし過ぎたので、食べる時間はなし。でも土産物屋で見つけた、銀のクラダ・リングはゴールウェイの店より、デザインも良くて安かったの購入!
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次に、15世紀の僧院跡“The Seven Churches”へ。
でも、実際は2つの僧院跡らしい。でも、ここに来る途中にも、こんな感じの所が数カ所あったような・・・。
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ミニバスは海岸線を通ってキルケロン村へ戻る。この海岸には時たま、アザラシがいるらしい。が、この日はいなかった。
←この船で、昔(映画「アラン」の頃)は海に漁に行ってたそうだ。
14:20頃にキルケロン村に着く。数少ない店の一つで、腹ごしらえ。
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クラムチャウダー(パン付)を食べる。いろいろ入ってて美味しいんだが、やや塩辛かった。6.9ポンド。
さて、この後、5時のフェリーまで、どうしたもんか・・・。
この島には、あと2か所遺跡がある。
ドン・エンガスのように絶壁にある、The Black Fort(Dun Duchathair)と
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島の真ん中にある、ドン・エガンスやThe Black Fortの完成版かもしれないと言われている円形のDun Eochala
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でも、自転車では無理だし、馬車の個人チャーターっていくらかかるんだろう? また、馬車で行ける場所からどの位歩けばいいんだ? 5時のフェリーには乗らなきゃならないし。遺跡の感じ(石垣など)は、ドン・エガンスと一緒だろうなあ・・・。
と短時間だけ悩んで、結局レンタサイクルを借りて、少し島を走ってみる事にした。レンタサイクルは、2時間だけなので、6ポンドにしてもらった。自転車は日本の「シマノ」だった。
とにかく、坂のない海岸線を南に向かって出発!
(自転車に乗るのって、一昨年のマルタ島以来だ。懲りない私・・・。)
結果、良かったよ! 気持ち良かった!
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家が可愛い! で、馬や牛が、犬みたいに飼われてる。で、犬小屋のように見えるけど、“妖精の家”が庭にある家も多い。庭もきれいに手入れされてて、小さな子供が庭で遊んでいる家もあった。妖精の家の写真を撮ったりしてると、住人の方が話しかけてくれる。
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ドキュメンタリー映画「アラン」(見てないけど)の面影はなくて、のんびりした観光地のような・・・。ただ、自動車がないと移動できないはずなのに、自動車がない。家にガレージもないし、停まってもないし。自転車で走っていても自家用車とは数台しか合わなかったし、住民用の乗り合いミニバスみたいのが走った。ミニバスの運転手も「主な職業は漁師だ」と言ってたが、漁港見てないし。観光業以外何で食べてんだろう?
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十字架のある古い柱や、“アーキン城”と地図に表示があるただの石組などで写真を撮りながらのんびり走ると、飛行場の向こうに墓地があった。
現代の、住民用の墓地なのに、やっぱりケルト十字架だ。やっぱり、ここはアイルランドだ。
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ここで折り返す。と、途中の海岸で、写真撮影してる結婚式カップルを発見! 見てたら、やはり見物人のおじさんに「カメラマンは独身なんだが、どうだ?」と言われた。
現代のアランの雰囲気を味わって、キルロナン村に戻って自転車を返して、隣の土産物屋をのぞく。有名なアランセーターはかさばるし、日本じゃ暑いので買わずに、30?がセールで20?になってたのでマフラーを購入。
17:00発のフェリーに乗って(出航は20分位遅れたけど)、イシュモニア島を後にする。
帰りのバスは、ゴールウェイ水族館がある「ソルトヒル」の街を通る。ここはすっかりリゾート地だった。
19:00頃スペイン門の近くでバスを降りて、あまりお腹が空いてなかったけど、レストランが混む前にとっとと夕飯へ。
本当は魚介類で有名なMc Donagh’s”に入りたかったんだが、中をのぞいたらすでに立ってる客もいたので、諦めた
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で、グリルオイスター」に魅かれて“Martin's Restaurant”へ。この店は、最初にあるバーカウンターで奥のテーブル席が用意されるまで、飲んで待つタイプだった。なぜか、ギネスビールがなくてハイネケンだった。パン付の「グリルオイスター」だけ食べた。本当な生牡蠣が食べたかったんだけど、お腹壊すと嫌だったんだもん。でも、結構生っぽかった。ビールが3?で、オイスターが15?で、チップ込で20?置いてった。ここのお店のお姉さんは、感じが良かったよん。
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帰りにコンビニで水を買いに入ったら、ゴールウェイブランドと、うずまき模様の水が大量陳列されてた。やっぱりここはゴールウェイ!と思った。