落ち着いた大人になろう!

旅行やら映画やらの独り言

「私を離さないで」

2016-02-11 14:45:03 | 本と雑誌
カズオ・イシグロの小説。
5歳まで日本で育って、その後イギリスに渡り帰化した、日系イギリス人の作家の作品で、映画化されて評価が高い「日の名残り」も「私を離さいで」も観てない。



題材としてはSFなので、綾瀬はるか主演のドラマをちょっと観たら、“コテージ”という場所が、バリバリの日本の大きな農家だったのであまりの違和感で、小説を読んでみた。
読み終わってみると、日本の農家で別によかったんだあって感じ。

この小説が発表されたのも、マイケル・ベイ監督でユアン・マクレガーとスカーレット・ヨハンソンが主演の「アイランド」の公開も2005年だ。時代的背景があるのか、偶然か・・・。





そうかあ、「アイランド」からもう10年もたってたのかあ。結構、面白かったよ。
この「アイランド」と題材は同じ。

ただ、「わたしを離さないで」は、SFというより、映画の解説にあるように「傷つきながら恋と友情をはぐくみ、希望や不安に揺れる男女3人の軌跡をたどる」心象をつづる小説だった。
だから、なぜこんな仕組みが出来上がったのかは、最後にチョロッと出てくるだけで、きちんとした背景も構成もない。“提供”のための育てられてるから、仲間内の話に終始してて、逃げようとも思わないし、外部世界(と言っても20歳過ぎたらそこで暮らしてるのに)へのアピールもなく、ただ死を待ってるだけ。教育の恐ろしさなんでしょうか?
5歳位から25歳位までの、仲間同士の友情と愛情が、イギリスの風景と風の中で淡々と進んでいるだけだった。

全然、SFじぁなかった。

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平井和正氏 死去

2015-01-19 20:57:38 | 本と雑誌
私が、ファンレターを書いた最初で、おそらく最後になるであろう作家だ。

小学校の5~6年頃かな。クラスで好きな男の子が読んでいて、話を合わすために読んだんだ。ウルフガイ・シリーズ。

そして、そのまま、SFとかバイオレンスとかにはまった私。
いつしか、平井和正は、読まなくなってしまったなあ。そうかあ、今、ネットで調べると宗教の方に行ってしまったのかあ。
石森章太郎も、だんだんそっちに行っちゃったし。

星新一も、小松左京も、死んじゃったしなあ。

まあ、年齢だな。しょうがないや。
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「ミレニアム2 火と戯れる女」下巻

2009-08-06 23:53:26 | 本と雑誌

Img 読み終わる。最後は(えっ!こんなのあり?)とビックリする、けどホッとする。

しかし、なんというDNAなんだ!

このままSFになるのか?と思ったら、作者のスティーグ・ラーソンは若い時SFファンクラブの会長だったのね。

で、3部まで執筆して出版社と契約後、心筋梗塞で50歳で死亡。その後、3部作がベストセラーになったらしい。ドラマみたいな人生だ。でも、本当かな?

「屋根裏部屋の花たち」シリーズの、V.C.アンドリュースも死後、クローゼットから書きためていた小説が見つかったとあとがきに書いてあったけど本当?

子供の頃によんだポプラ社の南洋一郎訳の「怪盗ルパンシリーズ」のあとがきで、「今回の話は、パリの古本屋で発見された」とか、もっともらしい物語が語られていて、子供心に(この「あとがき」も物語の一環だろう)と信じなかった。

学生の頃、編集プロダクションでバイトしてた時、実際はいない人間をでっち上げて、その人が“著”でもっともらしい実用本を作り上げてたからなあ。クイズ番組から出演依頼がきて、しょうがないんで社長が成り済まして出演したっけ。

大人になると、素直な心を失うわい。

明日、3の上下を買うと思う。

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「ミレニアム2 火と戯れる女」

2009-08-05 23:32:33 | 本と雑誌

Img もう少しで、下巻を読み終わる。

単純な私は、ヒロイン・リスベットに半分なってる。瞬間で本のページ内容を記憶し、40kgの小柄の体なのにボクシングの達人(パンチ力はないけど動態視力がすごい)。

なもんで、なんか喧嘩早くなりそうなのを、一生懸命自制している。

頑張れ!私はリスベットじゃないんだ!落ち着け!

20代なのに、いろんな才能があって、いろんな経験をしてる。「LOST」のケイト位、年齢と合わない経験値を備えてる。

だんだんSFっぽくなってきた。

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「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」

2009-07-30 23:14:06 | 本と雑誌

Img スティーグ・ラーソン著

3部作の1作目で、3部目が「週刊文春」でベタボメだったので本屋に行ったら、平積みされてた。

スウェーデンの作家でスウェーデンが舞台。

スウェーデンって、なんか遠い感じがしてたが、小さい時に読んだ「長靴下のピッピ」「やかまし村の子供たち」「名探偵カッレくん」などアストリッド・リンドグレーンの作品や「小さバイキングビッケ」なんかで、遠くない国だったんだ。

あと5年位前に、北の方の山村にオーロラを見に行ってるんで、田舎の雰囲気もビジュアルが浮かんで、小説に出てくる真冬のマイナス30度も体験してるじゃん。私。

でも、スウェーデンって、私が中学生頃は、ABBA(←これしかでない)とフリー・〇ックス(この単語を伏せ字なしでブログに書くと変なコメントが付くらしい。)の国で、男の子はスウェーデンと聞いただけで、妄想を膨らませて大騒ぎだった。なんて、無邪気な時代だったんだ。

だが、21世紀の今の日本で思う。「フリー・〇ックス」って騒いだのはなんだったんだろう?

ただその名残か(?)、主人公の46歳の男性は、上は56歳から下は24歳の女性から誘いを受けて関係を結びます。56歳だよ~。今だって、いや昔から、自分からなんて誘えないのに、56歳になった時、私は46歳の男性を誘えるんだろうか? 女としてOKなんでしょうか?と、小説の本題から全く離れて所で、立ち止まる私であった。

で、やはりその名残か(?)、小説の章(部)の扉の次のページに、外国の小説だとよく他の小説からの引用の文章とか、〇〇に捧げるとか掲載されているページには「スウェーデンでは、女性の46%が男性に暴力を振るわれた経験がある」「スウェーデンでは女性の13%が性的パートナー以外から深刻な性的暴力を受けた経験がある」という文章が書いてあって、?と思うんだが、小説を読み進めるうちにこれがジワジワ効いてくる。

で、本をスキャンするまで気がつかなかったんだが、腰巻(本の帯)にこんな大きく、なぜ児玉清?

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東野圭吾著「パラドックス13」

2009-05-28 23:00:56 | 本と雑誌

Img 回ってきたので読んだ。

SF小説ぽいけど、単に非日常のシチュエーションが欲しかっただけみたい。

登場人物13人にとっては世界が滅んでサバイバルが始まるんだが、2日目で食べ物を心配しだす。

え~、ターミネーターの抵抗軍だって、ゾンビ映画の生き残りの人間だって、もっと絶望的な状態でも、頑張って生きてるのに。わずか数週間で、赤ん坊の粉ミルクまで盗んで舐めるかあ?

「漂流教室」の翔達なんか小学生なのに、あんなに頑張ったんだぞ。

しかも、総理官邸でこうなった原因が全て分かるというご都合主義。君たち13人だけが、この世界に飛ばされたわけじゃないはずなのに。

「世界が変われば善悪も変わる」というコピーなんだけど、その世界の凄味が感じられない。主人公のお兄さんが立派過ぎて、鼻につく。

そしてサバイバルの1ヶ月の記憶がなくなり、日常に戻っていく13人の中の生き残りたち。

日常に帰って、すべて覚えてないんじゃ意味ないじゃん。

読んだ後、読んだことがちょっと空しくなる小説だった。

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中島梓 死去

2009-05-28 00:06:02 | 本と雑誌

死んじゃったんだあ。20歳位の頃、よくSF読んでた頃に、評論などを書いてて、それを読んでた。栗本薫の名前より、私にとっては中島梓だなあ。56歳かあ。

人間ドッグの結果、またマンモグラフィーで要精密検査。中島梓も乳がんになったことがあるらしい。明後日、超音波検査に行ってくる。

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本の「天使と悪魔」。ネタばれあり

2009-05-16 16:21:31 | 本と雑誌

Img 映画を観る前に。

一気に読めました。元々この手の話は好きなので、すんなりと。

ローマはヴァチカンやパンテオンに行った事があるので、ヴィジュアルが浮かんで読みやすかった。

「ダ・ヴィンチコード」の前に書かれてた小説で、当然「ダ・ヴィンチコード」ほど人気が出なかった内容なので、それなりに。

まさかっ!って言うのはなし。

犯人一人が暗殺者一人雇っただけで、ヴァチカン崩壊の危機という大事件まで起こすんだから、まあ、無理だよね。最終的にあの状態から、うまく収拾が付くんだろうか・・・。

宗教と科学の対立ねえ。進化論を教えない州が半分あるアメリカ人が書いた小説だからねえ。

でも、一気に読めるし、まあ、ほとんどリアルタイム進行だから「24」と同じのりだ。

トム・ハンクスが「ダ・ヴィンチコード」の映画化権を高額で手に入れた時に、この小説の映画化権もついてきたんだろうなあ。

フリーメイスンは、X-ファイルの方が取り上げ方が面白い。

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「プラ・バロック」ネタばれ

2009-04-09 21:51:07 | 本と雑誌

Img 作者:結城充考

第12回日本ミステリー大賞新人賞受賞

週刊文春の書評の中の「埋立地の冷凍コンテナから14体の凍死体が発見された」という出だしに魅かれて、読んでみた。悪趣味な私。

夜、雨、油が浮いた水たまり、汚れた海と鉄の匂い。そして歪んだネットの世界。

女刑事が主人公だから、感情移入しやすくて、一気に読めた。

最後の方で凶暴な犯人があきらかになりクライマックスを迎えるが、前半をもっと削って、犯人の凶暴さをもっとじっくり描いて欲しかったな。アメリカのその手の小説のように。悪趣味な私としてはそう思う。

それに、ほとんどの人間が、実は主人公の知り合いだったなんて、読んでる最中は「ほっ~」と思うが、あまりにご都合主義。まあ、人口500人位のバーチャル世界(あるいはパラレルワールド)の出来事なら、あり得るが。

今一その存在に意義があるのかどうか分からなかった甥っ子との今後を含め、続編書かれそうだ。

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