「アンブレイカブル」を覚えてて、かつ「スプリット」を観ている観客のために作られた映画だ。
ターゲットが狭い。ヒットはしないと分かっている映画だ。
ってか、M・ナイト・シャマラン監督が自分のために作った映画だなあ。それを作らせた製作会社も配給会社(ディズニーだけど)も偉い!
一昨年
「スプリット」を観た時、私は単なるホラー映画として観たんだが、やたらラストに「アンブレイカブル」が出てきたけど、まさかこんなふうに結合して、シリーズ3部作となるとは思わなかったわい。本当に、19年前に「アンブレイカブル」がシリーズ1作目にしようと思ってたのか? シャラマン。
19年、ダン親子がリアルタイムに年を取って行く時間が必要だったのか? いや、「スプリット」のアイデアが浮かんでから、「アンブレイカブル」と結びつける事を思い浮かんだと思うんだが・・・。
なので、映画としての面白さより(ほほう、こう来ますかあ)という感じで観てた。
精神科医が、デヴィッド・ダン達に一生懸命「ヒーローは妄想」と説得する理由も、電車事故がこんなふうに3人を結びつけるのも、ええっ!って感じで楽しめた。前2作の出演者が集結するのも面白い。ああっ、やっぱりミスター・ガラス(サミュエル・L・ジャクソン)はムカつく奴だぜ。
で、自分(シャラマン)は、マーベルやらDCシリーズなどのアメリカン・コミックが映画界を席巻することをちゃんと予測してたんだぜ!って、ことなのかな? 配給はマーベルのディズニーだけど。
映画を作らせてもらったけど、結局ひっぱったのにOSAKAビル(新築のタワービル)で、大勢の人間の前で、グリーンのフード付きレインコート(デヴィッド)VSビーストのバトルはなくて・・・。フィラデルフィアの廃工場街と病院に見立てた建物前のロケしかなくて。ちょっとセコイなあ。
感情移入できる普通の人がデヴィッド(ブルース・ウィリス)親子だけなんで、可哀そうだったなあ。ケヴィン(ジェームズ・マカヴォイ)は張り切り過ぎてたなあ。あんなにコロコロ人格が入れ変わって、一生懸命演じて、立派なんだけどマカヴォイが消費されてるようで、こっちも可哀そうだった。