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2016.8.28 『三頭山』(1,009m)

 

  この週末も日曜日だけの山登りで、土曜の夕方Hiromiを拾って幌加内に向かった。

江別から深川まで高速自動車道を利用すると、幌加内市街地を抜けて適当な車中泊地までちょうど2時間だった。

そして今回は山の選定を誤った。

Hiromiは通算500回登山達成が近付いている。

従って札幌近郊の登山道がある山々は回を重ねて登るようになっている。

そんなHiromiに、Hiromiが未踏の山に登らせてやりたいと思い、天気予報とにらめっこだ。

 

 今朝6時45分、『三頭山』政和登山口に立った。

ところが登山道を覗いてみると草が生い茂り、それらが朝露をどっぷりと蓄えていた。

二人で顔を見合わせ、「やめるべ!」。

この山にはもう一つ入山口がある。

政和側の1~5合目をショートカットして、5合目から同登山道に入るコースだ。

つまり林道が5合目まで付けられているのである。

この手段がなければ迷わず政和から入山したのだが・・・

私は数回登ったこの山に、天候が悪くない限り政和から登ってきた。

しかしショートカットルートがある以上、殆どの登山者が5合目から登るのだろう。

結果、政和からのルートは草に覆われる。

 

 7時15分、5合目丸山分岐から入山。

しばらくは快適な登山道を歩けたが、急登に差しかかる辺りから草がはびこりだし、地面が見えず歩きにくい。

そしてよく滑る。

標高900mを超えるとガスだ。

起床時からこの辺りにへばりついたガスは気になっていた。

「なんとか晴れてくれ!」の願いも虚しく、急登を終えるとガスの中。

何も見えない中を黙々と歩いて、

8時40分、頂上。

記念撮影をして、即下山開始だ。

そして少し高度を下げると、雲の隙間から南側の景色が見え出した。

なんと樺戸山地には雲ひとつなし!

山の選定を誤った。

そんなことを考えながら、淡々と下っていると初めて登山者が上がってきた。

なんだかガンガンと、すごい勢いだ。

下を見たままでこちらには気付かない。

立ち止まり、道を空けた。

すると目の前まで来たその男性が初めてこちらに気付き、足を止めて顔を上げた。

ギョロリとした大きな目をもつその男性が、私の顔を見るなり「ニコッ」。

「Keishi!」

そう、このKeishiと山でばったり出会うのはこれが実に6回目なのだ。

そんなKeishiに最後に出会ったのは、去年の5月、『浦臼山』でだった。

懐かしく立ち話をしているのだが、後ろのHiromiが一向に下りてこない。

あまりにも遅すぎるので何かあったに違いないと、大声で「Hiromi! Hiromi!」と叫びながら登り返した。

するとHiromiの声が聞こえてきた。

「ここ~っ!! ここ~っ!!」。

その地点は予測がついていた。

登山道が一箇所、沢型地形になるところがある。

すぐに沢型地形を抜けて笹の中の登山道に戻るのだが、

Hiromiはそのまま沢型の中の踏み跡をたどって下っていったのだ。

これはよくあるパターンだ。

そんなHiromi曰く、「だってピンクテープがついていたからぁ・・・」。

フツーの人はそのピンクテープを見て、「ああ、ここから上がるんだ」と思うところを、

Hiromiの場合、「ピンクテープがあるから、このまままっすぐでいいんだ」と解釈してしまう。

全く恐ろしい話しである。

更に、道を誤り慌ててGPSを取り出して位置を確認しようとしたところ、

さっぱり意味がわからなかったというから、もう救いようがない。

こんなふうにHiromiがいなくなったのは、もう何度目だろう?

過去にも随分あったんだわ。

そんなHiromiが無事に戻り、Keishiとしばらく談笑し、記念撮影をして別れた。

Keishiは顔写真NGなので、顔を伏せる。

なぁんも気にすることないのによ。

そんなKeishと、「僕はサイゼリヤには行きませんよ!」と言いながらも、再会を約した。

 

 10時10分、5合目駐車地。

長い林道を下り、舗装道路に戻ってみると、ほとんど快晴だ。

振り返る『三頭山』にもガスは無し。

まあそんなもんだぁ・・・

山の選定は誤ったが、初登の山を喜んだHiromiと、Keishiとの6度目の出会いを思えば、

今回もいい山行だったなあ・・・

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