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2016.10.2 『中天狗』(1,317m)

 この週末は日、月曜と休み。

昨日の朝Hiromiを拾って富良野方面に車を走らせた。

  夕張山地『芦別岳』の北に位置する『中天狗』を、長い間「なかてんぐ」と読んできた。

ところがそれは「ちゅうてんぐ」と読むらしい。

何で?

どうしてそんな読み方をしなきゃならないのか?

素直に「なかてんぐ」と読みゃあいいじゃないか。

私の中では今後も「なかてんぐ」でいい。

 

 『中天狗』にはこれまで3度登っている。

そしてそのいずれもが尻岸馬内林道からで、積雪期に6kmの長い林道歩きを経て頂上に立った。

Hiromiも今年5月に登っている。

そんな『中天狗』の頂上から毎度尻岸馬内川を見下ろし、

いつか無積雪期に沢から登ってみたいと思ってきた。

それでHiromiを連れ出したのだが・・・

 

 7時30分、尻岸馬内林道ゲートをMTBでスタート。

ここも連続台風の影響で林道がずたずたかな? と心配したが、中間点あたりまでは問題がなかった。

ほぼ中間点でピンクテープによる通行止めとなっており、その先で二箇所決壊箇所があった。

しかしMTBでは問題なし。

ただ、林道は進むにつれ次第に荒れ、草が生い茂っている。

Hiromiは立派な筋肉をもった脚をしているが、ペダルを踏む脚力となると力不足でなかなかこげない。

MTBというのは、ローギアに落としても、歩くスピードよりは速い。

ところがそれを押して歩くとなると、当然ただ歩くスピードよりは遅くなる。

Hiromiは6kmの林道の大部分を押して歩いた。

従って時間もかかり、

8時40分、林道終点。

草や木々の葉が生い茂った風景は、積雪期とはまるで別世界であった。

  8時50分、尻岸馬内川入渓。

水量はさほど多くない。

このブログで何度か触れてきたが、私は足や体を濡らして登ることを好まない。

どうも気持ち悪くて性格に合わない。

従って必要に迫られない限り沢登りはしない。

そんな私とHiromiにとって、この沢は水量がちようどいい。

入渓した途端、Hiromiが叫んだ。

「カメラ落とした!」

林道のどこかでカメラケースの隙間から落としてしまったようだ。

帰路で拾うことにしたが、「忘れ物、落とし物兄妹」の妹は、本当に兄Toshiによく似ている。

「忘れ物、落とし物キング」のToshiだって、当然デジカメくらい落としたことがあるさ!

 

 沢を淡々と登って行くと、左岸に目指す枝沢が見える辺りで小規模な函が現れた。

水が透き通って美しい。

Hiromiは水が苦手で怖がる。

しかし沢靴での高巻きは斜度がきつすぎるのでへつって突破。

「突破」なんて大げさだが、Hiromiにとってはドキドキもの。

見ているこちらは不安と真剣さが入り混じった表情を見ていると、おかしくてたまらない。

問題なくクリアしたあとは斜度のある枝沢だ。

9時55分、直登沢取り付き点。

『中天狗』へ突き上げる直登沢だが、ここは予想より水量が多い。

Hiromiが登れるようにと、水量の少ない時期を狙って登ったつもりだったが・・・

そして斜度がきつく、小滝が連続する。

しかもよく滑る。

私一人なら問題なく登るのだが、人を連れて登ることの難しさを再認識させられる場面だった。

Hiromiはこの直登沢に取り付いて間もなく「撤退、撤退」を口にしているが、

私は試行錯誤し、なんとか登らせようとした。

いや、登ることはできる。

しかし下山のことを考えると、いろいろな情景が目に浮かぶ。

そして何よりも、一旦恐怖心を抱いてしまうと、それを払拭するのは難しい。

その「恐怖心」が怖い。

岩にがっしりしがみついて、それでもずり落ちてしまう姿を見ていると、もう前には進めない。

10時50分、撤退。

慎重に下り、尻岸馬内川に戻るとHiromiの表情は明るさを取り戻した。

林道終点まで戻って昼食。

あとは楽しいMTBでの林道走行だ。

ペダルを踏む必要は殆どなく快調に走って、

13時10分、林道ゲート着。

途中の思い当たるところでHiromiが落としたデジカメを探してみたが見つからなかった。

 

 久しぶりに「敗退」となったが、それでもHiromiは

「楽しかったなあ! また挑戦したい」。

 

 この後車中泊をして他の山に登るつもりで出かけたが、翌日の天気予報が悪いため帰宅。

夜『ミニ山の会』の宴会とした。

場所はもちろん「サイゼリヤ新札幌店」。

たらふく飲んでよく覚えていない。

そして今日はHiromiと雨の中のトレーニング登山。

札幌市内の山4山に登ってきた。

雨はいやだねえ・・・

 

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