goo

2016.10.30 『有珠山』(737m)

 

 昨日(日曜)の朝、Hiromiを拾って伊達に向かった。

毎年この時期になると大変楽しみなのが『有珠山』だ。

登山口から外輪山中腹までの黄金の回廊を、一度歩くと決して忘れることができない。

落葉樹に覆われた外輪山は特に黄色の葉に包まれ、それが陽の光を浴びて黄金のように輝く。

そんな中を歩くのは正に至福のひと時だ。 

 支笏湖手前から目立ち始めた周囲のうっすらとした積雪が、

美笛峠に差し掛かるとシャーベット状態となり、

美笛峠頂上のトンネルを抜けると、圧雪状態になりかけていた。

前日タイヤ交換を済ませたのが正解だった。

その後積雪は大滝を抜け、伊達市に近付くにつれて消えていった。

 

 8時30分、登山口手前に設けられた駐車場をスタート。

そして少し歩いて登山口だが、その狭いスペースに車が4台止められていた。

こういう光景を目にすると、いつも首をかしげてしまう。

「なんでぇ~っ?」

山登りに来て、何故正規の駐車場からのわずかな距離を歩けない?

全く嘆かわしい限りだ。

そういう4台のご一行様を次々と追い越し、

外輪山のほとんど下部からHiromiとこの日の先頭で、紅葉を楽しみながら歩いた。

ただ、今年の「黄金の回廊」は、若干物足りなさを感じずにはいられなかった。

夏の暑さが長く続いたせいと思われる。

 

 9時25分、外輪山。

天候は予報よりも良く、実に気持ちがいい。

目指す『有珠山』もその姿を遮るものはない。

登山道はここまで。

この先は入山禁止となっているが、自己責任で先へ進む。

正直、そもそも外輪山で引き返すなら、この山を目指して遠くからやって来はしない。

毎年のように登っているこの山、私が気に入っているルートを今回も歩いた。

外輪山西の端から一旦洞爺湖温泉から登ってくる林道に降り立つ。

そしてしばらく林道を歩いて北側の外輪山裾に取り付く。

ブッシュの薄い急斜面を登って行くと、背後に洞爺湖がその姿をどんどん大きくして行く。

急斜面を登りきると、外輪山の縁に立つ。

誠、ナイフリッジと化した縁は野性味がある。

更にそこに立って見下ろす火口源は、壮大な風景だ。

しかしこの日は風が非常に強く、カメラを備え付けた三脚も、

地面の火山灰に突き刺さねばならなかった。

  壮大な風景を眺めたあとは、頂上下の広い裾を淡々と登って行く。

ふわふわと足を取られがちな草地から岩場へ。

岩の上に残った雪が、足を滑らせるので慎重に登り、

11時ちょうど、頂上。

そして風のこないところで昼食だ。

 

 昼食後は南の火口源に向かい、ほぼ直線的に沢形地形を伝って下る。

昔はここに踏み跡があったのだが、今はもう登る人もいなくなり。踏み跡も消えた。

Hiromiはこういうガレ場の下降が苦手で時間を要す。

12時05分、火口源。

火口源はただただ広い。

私はやはりそんな殺風景な景観が好きで、何度となくここを訪れている。

そんな好きな景観の中にしばらくいたいのだが、

Hiromiは何故かトットコトットコ速足で歩く。

そして12時25分、南の外輪山展望台。

展望台からは登山道に戻らず、登山口まで車道を下ってみた。

この車道が登山口まで続いていることを私は知らなかった。

この夏にも単身ここに登ったHiromiがこの車道を歩いて下り、偶然知り得た結果だった。

意外なことに、この車道下りでも随分美しい紅葉を楽しめた。

  13時15分、駐車地。

まだ時間は早かったが、もう日の短い時期、

余裕をもって入浴し、近辺を探索して『伊達紋別岳』麓にて車中泊。

満足のゆく山行を終え、Hiromiとの会話もはずんだ。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )