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2017.10.14 『ピンネシリ山』(1,100m)~『待根山』(1,002m)~『隈根尻山』(971m) 樺戸山地の紅葉を楽しんで

 この週末は土曜日だけの山行。

金曜の夜、Hiromiを拾って「道民の森一番川地区」に車を走らせた。

何度も言ってきたが、早朝運転するのがおっくうなので、

前泊で出かける方がいい。

 

 「道民の森」は既にシーズンを終え、

一番川地区の3kmほど手前にロープが張られ、

進入禁止となっていた。

但し、これは最奥の登山口を目指す登山者を排除しようとするものではない。

ロープは容易に外すことができるので、

何の問題もなく一番川地区に向かった。

夏場は常駐している管理人もいないので、

一番川地区の駐車場で車中泊とした。

 

 翌朝一番川地区から登山口を目指す林道入口にもロープが張られているので、

それを外して林道に入る。

林道は状況がつかめていなかった。

思えばこの林道を走行するのは1年4ヶ月ぶりだった。

ちょっとした不安は的中し、

登山口の約1km手前で林道を横断する小沢に侵食された段差で、

走行が不能となった。

その先へ進むには大きなタイヤのクロカン四駆でなければ無理だ。

ただ、その地点に駐車スペースがあったのはラッキーだった。

  6時30分、駐車地をスタート。

林道歩きは退屈なものだが、この時期は紅葉が美しいので楽しい。

随分通いつめてきたこのルートは、例年10月10日前後が紅葉の盛りを迎える。

言わば「ドンピシャ!」というわけだ。

  6時45分、登山口。

ここから『ピンネシリ山』を目指し、

『待根山』~『隈根尻山』を回って登山口に戻る。

つまり、ちょうど一周できるようになっている。

実に合理的で楽しいルートだ。

登山口を入ってすぐに一番川を渡渉するのだが、

川幅が従来の半分ほどになっていたのには驚いた。

その後は美しい紅葉の連続で、次々シャッターを切る。

しかしHiromiはそんな風景を眺めているのか?

どんどん先に進むだけだ。

紅葉はこの山間部の裾辺りが盛りで、

高度を上げるに従って葉が落ち、美しさは薄れていく。

汗をかきながら黙々と登って、

 

8時30分、『ピンネシリ山』。

天候は期待をはるかに超え、快晴だ。

うっすらと雪が残る頂上には長居することなく、

次なる目標の『待根山』を目指す。

一旦分岐まで下って、『待根山』へ登り返す。

その登りの背後に『ピンネシリ山』が望めるのだが、

これがまた迫力がある上に美しい。

  9時10分、『待根山』。

軽く記念撮影をして『隈根尻山』へ向かう。

そしてここから深く下るのだが、その急下降がこのルートの核心部か。

とにかく急で、垂直の壁のように感じられる。

約20年前、『待根山』~『隈根尻山』間の登山道が開削された際、

傾斜がきつい部分には全て丁寧に木段が施設された。

しかし長年に渡る侵食や災害をを受け、それらは全てグチャグチャになっている。

そんな残骸がかえって足元を危うくするので危険だ。

登行は自信ありでも、下降があまり得意ではないHiromiはおっかなびっくり下る。

なんとかこの危険な下りを終えても、ルートは更にどんどん下降する。

そして標高約680mで『待根山』~『隈根尻山』間の最低標高となる。

最低標高からはきつい登りだ。

単純に考えても約300mの登り返しだが、

そこに多少なりともアップダウンが加わる。

ただ私として、このところのきつい登り続きで下半身の調子が戻り、

さほど苦にはならない。

淡々と登り、明るく開けた尾根上へ。

ここに立つと最終目的の『隈根尻山』を尾根の上端に視認でき、

すっきりと尾根全体を見通すことができる。

しかしまだまだ小さなアップダウンを繰り返しながら、

徐々に高度を上げていくため、けっこう時間がかかる。

それでも歩を出すことをやめなければいつかは至る、頂上に。

10時50分、『隈根尻山』。

そこから見下ろす風景で一番驚いたこと。

それは『樺戸山』からの廃道となった登山道が、

昨年検証に出かけた時より先まで開削されていたこと。

それはまた後日『浦臼山』経由で検証に出かけたい。

 

 『隈根尻山』頂上は残置された動物の糞が多くて気持ち悪いので、

600m手前の分岐まで戻って昼食とした。

下山はまっすぐ登山口を目指す。

この下りがまた紅葉美に癒される。

そして登山口までの間に渡渉が6回ある。

そのうち5回の渡渉箇所にはかつて、立派な丸太の橋が架けられていた。

しかし一度の災害で、それらは全て無残に流されてしまった。

今はそんな橋の残骸が苔むしている。

またそんな橋が続いた林道も、車で走っていたものだが、

今は荒れて車の侵入を拒む。

『ピンネシリ山』側の林道もそうだったが、

全体が自然回帰に向かってまっしぐらのようだ。

駐車地から歩いた林道も、

かつては全く見られなかったヒグマの糞や掘り返しが何箇所もあった。

車が入らなくなると自然回帰がどんどん進むものだと、改めて実感した次第だ。

 12時35分、登山口。汚れたスパッツを外して沢で荒い、美しい紅葉を眺めながら林道をとぼとぼ歩いて、

12時50分、駐車地。

  帰宅してHiromiが送ってくれたGPSデータによると、

このルートは歩行距離約18km、累積獲得標高1,381mであった。

GPSを持たない私は、累積獲得標高を1,200mくらいと予測していたが、

実際にはそれより約200m稼いでいた。

ぐるりと一周でき、歩行距離、累積獲得標高差も満足できる、

実に素晴らしいルートにHiromiと二人、「サイゼリヤ」で乾杯した。

 

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