北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2017.10.1 『夕張岳』(1,668m) 今度は金山から
9月最終日の土曜は私が通常出勤で、
Hiromiが休日出勤し、その代休が2日(月)と決まっていたので、
私もそれに合わせて3月の時点で既にこの日休みを入れていた。
であるから、今回は日~月で山旅を楽しんだ。
30日(土)の終業後、Hiromiを拾って金山へ向かった。
もう日が短くなり、午後6時前に家を出るのだが、その時点で真っ暗だ。
占冠を過ぎたところで適当な場所を見つけ車中泊。
喉がカラカラの私は、その時点でようやく待望のビールにありつけるわけだ。
10月1日(日)の朝車をスタートさせて金山へ。
金山から『夕張岳』の登山口目指して車を走らせると、
登山口の2km手前でロープが張られ、通行止め。
しかもそこには単に「通行止め」ではなく、
「通行禁止」と、より強い強制力を持つ言葉が貼り付けられていた。
昨秋の台風襲来による林道決壊のためだ。
1週間前に大夕張から林道をMTBで走行して『夕張岳』に登ったので、
当然金山コースも林道決壊箇所があると予測し、
今回もMTBを積んで出かけた。
2kmくらいの林道歩きはたいしたことないのだが、
実際にMTBで走ってみると、「ああ、MTBを積んできてよかったあ!」と思える。
退屈な林道はMTBで走破するに限る。
「通行禁止」のロープが張られた地点は林道の分岐地点でもあり、
広いスペースに車が10台は止められそうだ。
しかし、この金山コースには殆ど人が来ない。
長くきついコースだということをガイドブックで知っているからだろう。
そんな私もここから登るのは3度目。
Hiromiは初めてだ。
駐車地には先行者と思われる練馬ナンバーの車が一台止まっていた。
6時35分、MTBで駐車地をスタート。
この林道は大夕張の鹿島林道よりはるかに走りやすかった。
Hiromiが一度もMTBから降りることなく快調に走って、
6時50分、登山口。
ここで尾根の突端に付けられた登山道に入る。
そしてそれは誠に素直に尾根筋に沿って付けられている。
いきなり傾斜のきつい登りとなり、
それが傾斜を落として休ませてくれることなく、グイグイ高度を稼ぐ。
尾根の頭から斜面のトラバースに入ったあたりで、
一旦視界が開けるのだが、「もうこんなに登ったの~?」という感想を抱かせる。
それでも容赦なく続く登り。
そして標高が1,000m前後となると、紅葉が美しい。
前を行くHiromiを紅葉背景で随分写真を撮った。
「前を行く?」、そう今Hiromiは私の前を歩く。
登るスピードが、とうとうHiromiに追い越されてしまった。
しかし下るスピードは私の方がはるかに速いので、
全行程で比較すると、まだ私の方が速い。
そんな強がりを言ってみてもねえ、とにかく追い越されたわぁ、弟子に!
致し方ない、加齢には勝てないわぁ~
そんな力の差を自認するHiromiは迷うことなく前を歩く。
きついが美しい紅葉の中を登り続けて、
8時50分、『小夕張岳』。
この鋭角でそそり立つピークに立って初めて『夕張岳』を目にすることができる。
その距離はまたまだ遠い。
そして深いアップダウンが待ち構えている。
ちなみにこの『小夕張岳』の標高が面白い。
「1,234m」と、数字がきれいに並んでいる。
『小夕張岳』を越えると、「まだ下るの?」と言いながらも尚下る。
ここが両山間の最低標高か? と思われる地点からはまたゆるぎない登りが続く。
『小夕張岳』までは下草の低いきれいな登山道だったが、
この辺りからはけっこう笹が被っていて足元が見にくい。
そして視界が開けると、北に『芦別岳』を中心とした夕張山地の山々が美しい。
特に『夕張マッターホルン』がすごい迫力だ。
そんな景色に見とれながら『夕張岳』の北側をトラバースして大夕張コースとの分岐に至る。
その合流点から素晴らしい山風景を背に、
『夕張岳』頂上へ最後の登りだ。
10時55分、『夕張岳』頂上。
登山口から4時間5分を要した。
以前に登ったときは3時間半。
ここでもまた「体力測定登山」の結果、やはり衰えていることを確信。
それにしてもそんな小さなことはどうでも良いと思わせてくれる絶景が広がる。
更に、そこには誰もおらず、我々二人だけ。
金山コースで先行していた男性は、スタートして1時間も経たないうちに追い越した。
その男性が遥か下の登山道を歩いているのが見えた。
ゆっくり昼食を摂り、12時下山を開始。
快調にどんどん下る。
そして『小夕張岳』への登り返しだ。
往路で想像していた通りのきつくて長い登り返し。
やっとの思いで登り返して、
13時、『小夕張岳』。
スポーツドリンクをゴクゴク飲む。
しかしこれでもうきついところはなく、
あとはまた紅葉を楽しみながら淡々と下るだけだ。
淡々と長い下りを終えて、
14時30分、登山口。
そこからまたMTBに乗り、勢いよく走り抜け、
14時40分、駐車地。
約8時間のきついが実に楽しい山旅を終えた。
帰宅して送ってくれたHiromiのGPSデータによると、
この行程での累積獲得標高が「1,832m」だった。
きついはずだ。
自分の感覚では1,600mくらいかと思っていたが、1,800mを超えていたとは・・・
MTBを屋根に積み上げ、林道をゆっくり走って人里に戻るのだが、
ここに鉄柵が現れる。
本州の方はお分かりにならないだろうが、これは鹿を防ぐもの。
山からエゾシカが農地に下りてきて、作物を食い荒らす。
そんな食害を防ぐ目的で大規模に柵が施されている。
従って、通行を妨げるものではないので、扉を開閉して自由に往来できる。
金山湖に移動して入浴し、翌日までその場にとどまる予定だったが、
天気予報をチェックすると翌朝は雨とのことだったので、
日高町まで移動して車中泊をすることにした。