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2018.9.30 『暑寒別岳』(1,491m)  遅い紅葉がようやく始まった!

 先週末は土曜の夕方家を出てHiromiを迎えに行き、

北へ向かった。

その時点で天気予報を最終チェック。

家を出る前にパソコンでチェックした予報では、

翌日曜日が稚内まで行かない限り雨からは逃れられない状況だった。

ところが携帯の予報では、

増毛辺りから北側が晴れとなっていた。

いったい何を信じてよいものか・・・

こんなときは良い方に解釈し、

『暑寒別岳』の箸別登山口に向かった。

そして登山口近くの牧草地で車中泊。

ここまで運転を頑張ると、

翌朝ゆっくり寝ていられる。

 

日曜の朝6時55分、

箸別コースの登山口をスタートした。

曇り空ではあるが高曇りなので、

登山口に入る前に『暑寒別岳』の頂上が見えていた。

 

 回を重ねて登ってきた『暑寒別岳』には、

この箸別から登ることが一番多い。

毎年登っているような気がする。

また、このルートには昔から合目標識がきっちり立てられている。

各合目の間隔は、

距離ではなく標高差で定められているようだ。

頂上までの標高差が約1,000mであるから、

各合目の間の標高差は約200mと言うことになろう。

従って、傾斜の緩い2合目までが、

やたらと長く感ずる。

片道が9kmの行程のうち、

2合目までで4kmほどをを歩いてしまうのではなかろうか。

そんなことを考えながら、スタスタ歩いて、

7時25分、1合目。

1合目を過ぎてしばらく歩くと、

突然前方が開けて遥か先に『暑寒別岳』の頂上部が目に飛び込んでくる。

美しい姿だが、すごい距離感を感ずる瞬間でもある。

その後また樹林帯に入って視界は閉ざされる。

そしてただ黙々と歩を進めることになるのだが、

遅まきながら草木の紅葉が始まっており、

何とも言えない美しさがなごませてくれる。

更に足元には無数のドングリが、

まるで敷き詰められたかのように散らばっている。

そんなドングリをいったいいくつ踏みつけただろう?

などと考えながら歩き、

8時30分、5合目。

ここから先は、

登山道が沢形につけられているので、

ゴロゴロした石に足を取られて、

歩きにくいったらありゃしない。

ただ、今回はここを歩いてきた中で最も水が少ない。

いや、水がなにもない。

常にわずかばかりではあるが、

水が流れており靴を濡らす場面だ。

 

 9時ちょうど、7合目。

ここから先は遮るもののない世界が広がる。

私はここからの風景が好きで、

箸別から登ることが多い。

8合目を過ぎて9合目に向かう頃になると、

前方にガスがかかりだした。

強い東風に吹かれて、

次々と山肌にまとわりつき、

せっかくの山岳風景を遮ってしまう。

しかし、当初は雨の予報だったのだから、

これでも上出来だ、と言い聞かせて進む。

 

9時45分、『暑寒別岳』。

ガスに包まれて何も見えない上、

強く冷たい風が吹き付けてくるので長居はせず、

頂上を少しはずしたところまで戻って、

早めのラーメンタイムとした。

そんな頂上も下山を開始すると、

時折ガスが晴れてしっかりとその姿を見せてくれた。

8合目を過ぎて、「もう今日は誰も登ってこないだろう」、

と思っていると、えっ!?

前方から小学生がやってきた!

ひぇ~っ!!

先を行くHiromiは後方のママと話し、

後から行く私は子供達と話した。

子供たちは6年生の兄と、1年生の弟。

そしてその弟が言うには、

この3人の他に父親と2年生の長女が一緒だったのだが、

二人は2合目でリタイアして引き返したとのこと。

いやあ、その後も二人の息子を連れて登ってきたママはえらい!

子ども3人を生んだだけでもすごいことなのに、

こうして木の杖をつきながらも、

頑張って子どもたちと素晴らしい思い出を作る。

いい母さんだぁ~

でもまだ若い、うちの娘と同じくらい、30代後半だろう。

それからはHiromiと二人、

素晴らしいものを見せてもらった思いで、軽やかに下った。

しかし、登路で随分踏みつけてしまったドングリを、

そのまま見過ごすことができず、

大切な鼻の穴にグリグリッ!

「はだどあだがつまって苦しい」

辺りは草木の紅葉!

私は思う、大雪山や十勝連峰と言った高山の紅葉は非常に派手できらびやか。

それはそれで素晴らしいのだが、

低山の柔らかく優して控えめな草木の紅葉が、

何とも言えぬ心地よさを与えてくれると。

そんな紅葉を楽しみながらテクテク歩いて、

12時35分、登山口。

この日の箸別コースは、

我々の他に男性の単独行者と、

例の親子連れだけだった。

相変わらず静かな山旅を楽しませてくれた箸別コースに感謝!

 

 

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