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20019.1.5 『鳩ノ巣山』(622m)  夕張は除雪されていない!

 

 昨夜まで鼻の奥が乾いて痛みを感じていたのが、

今朝起きてみると痛みも乾きも消えていた。

インフルエンザではなかったし、

風邪でもなかったことにホッ・・・

これで大人物のHirimiにうつさないで済む~

 

 今日の予報はどこもここも良くはなく、

雪に当たらなきゃ運が良い程度。

迷わずHiromiを拾って夕張に向かった。

夕張市内に入ると、

懸念していた通り除雪されていない。

新たな降雪が道路に溜まっている。

それらにハンドルを取られて危険な場面さえある。

昨年末から夕張は除雪の状況が悪い。

全国で唯一の財政破綻都市となって久しいが、

それでもこんなに除雪状況が悪いと感じたことはなかった。

 

 どこも除雪が入っていないとなると、

登る山は限られる。

適当に駐車スペースを確保して山に入り、

その後で除雪車が来ると、

除雪作業の妨げになるからだ。

冬山に足を踏み入れる者の一人として、

そういった最低限度のマナーは守りたい。

今日は仕方がないので、

先月に続き、また「Mt.レースイスキー場」の、

除雪された駐車場を利用させていただくことにした。

 

 9時頃到着して準備をしていると、

意外にも青空が広がりだし、日が射してきた。

これは拾いもんだったかな、と駐車場をスタート。

新たな降雪がかなりあったようだから、

深いラッセルを覚悟し、

最短ルートを登ることにした。

駐車場から100mほど歩道を歩いて住宅地から斜面に取り付いた。

この歩道も両側が雪の壁だ。

1月に入ったばかりのこの時期には珍しい光景だ。

12月末現在の夕張における積雪が、

観測史上最高を記録したというのもうなずける。

 

 山に入るとやはり雪は深い。

一歩一歩スノーシューを深く飲み込まれる。

そんな時は小刻みにラッセルを交代する。

Hiromiに「交代するぞ」と声をかけると、

「えっ、もう!?」
「いや、まだやりたいんならいいんだぞ」

「いや、どちらかというとやりたくはない・・・」

歯切れの悪いやつだ。

 

 カラマツの見事な林に入っていくと、

それまで晴れていた空が曇りだし、

雪もちらついてきた。

いやーな予感・・・

小刻みにラッセルを交代しながら、

カラマツ林からトドマツの林へ。

それを抜けると『鳩ノ巣山』の広い西斜面が現れる。

その時点では見えないが、

下部からこの斜面を確認したところ、

長い段差が出来ていた。

斜度がきついので、雪の圧力に耐えかねてずり落ちる。

これは例年だと1月下旬から2月に見られるものだが、

やはり今冬の大雪でそれが早まったものと思われる。

従って、ここでは雪崩の危険があるということ。

Hiromiを基部に止め、私が先に安全なところまで登る。

そして安全を確保したところでHiromiが登る。

もし雪崩が発生した場合、

巻き込まれて流される位置を把握しやすくするためだ。

しかし、何事もなくクリア。

ホッとして先へ進むが、

この頃になると降り出した雪が強くなりだした。

いやーな気分!

降りしきる雪は次第に強くなり、

頂上に着く頃には遠くの景色が見えなくなっていた。

頂上に1秒滞在で反転。

登路でつけたトレース上を戻っていくHiromiの速いこと!

とにかくスタスタ下って駐車地へ。

車の上には新たな雪が10cmほど積もっていた。

急いで後片付けをして、帰ろ、帰ろ!

強い雪が降り続く夕張から、

一刻も早く脱出したかった。

 

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