acc-j茨城 山岳会日記

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尾瀬 鳩待峠から至仏山、平ヶ岳、景鶴山~ケイズル沢 山スキー

2019年05月01日 02時08分33秒 | 山行速報(山スキ-)

日程:2019年4月23日~24日

メンバー:sasa

ルート
4月23日:鳩待峠(5:40)-至仏山(8:30)-猫又川二俣(9:40)-テン場(JP)(13:00)-平ヶ岳(15:40)-テン場(JP)(18:00)
4月24日:テン場(JP)(6:50)-景鶴山(9:20)-ヨッピ吊橋(10:30)-山ノ鼻(12:20)-鳩待峠(13:50)


去年の尾瀬につづき、今年の春スキーは尾瀬へ行こうと決めた。
今回の計画は、平ヶ岳と去年、天候悪化で行けなくなってしまった至仏山とケイズル沢のリベンジだ。

4月23日
朝5時、鳩待峠の駐車場に到着、駐車場にはすでに15台ほど車あり。ここで駐車料金2,500円を係りの人に払う。
駐車場のすぐ上に鳩待峠休憩所の建物があり、雪は去年よりも多く残っている感じだ。

鳩待峠の案内板にある登山ポストに登山計画書を入れ、至仏山へ向けシールで登り始めた。
天気予報は晴れなのに、ガスっていて視界が悪い。赤布を確認しながら無数にあるトレースの中を登って行く。途中のピークは北側を巻いていった。
オヤマ沢田代を過ぎて小至仏山の登りになった辺りからガスが無くなりはじめ、周りには雲海が広がった。
息をのむような幻想的な景色が現れしばらく眺めていた。山登りをやっていて良かったと思う瞬間でもある。

小至仏山の手前からトラバースするトレースありどうするか悩んだが、小至仏山を登るルートを選ぶ。小至仏山からシールを付けたまま少し下りトラバースのトレースと合流し、ひと登りで至仏山に着く。至仏山の頂上には先行者が2名休んでいた。後から数名登ってくる。
ここから見える平ヶ岳はとても遠くに見えて、もし時間があれば今日中にあそこまで行こうとはとても思えない距離だ。

軽く休憩してからムジナ沢へ滑り降りる。まだ早い時間なのに気温が高いせいか、すでに雪がゆるんでいて驚いた。
ムジナ沢上部には岩が出ているエリアがあり危険。北側の尾根に向かいトラバースしていく。
ムジナ沢北側の尾根は平で滑りやすい斜面が続いている。やがて樹林帯を抜けると猫又川が流れる柳平に着く。
スキー板のワックスが落ち、汚れて滑りが悪くなっているので、シールは貼らずにこのまま猫又川沿いを進むことにする。
去年の4月10日には無かったが、この辺りはクマの足跡が多い。
猫又川二俣から先は左俣へ進む。雪が多く残っており、左俣の沢は大部分が雪で覆われているので、好きな所で渡ることが出来る。

2~3日前のトレースは猫又川中間の尾根に続いていた。左俣をしばらく進み、沢が右に回り込んで少し進んだ所で尾根に取り付く。
スキー板にシールを貼って、左俣の沢から斜面をトラバースしながら少しずつ上がり、尾根上のトレースに合流した。
事前に予定ルートを地形図とGPSに記入しているので、悩まず進んで行ける。
今年のように沢が雪に覆われていれば、右俣を詰め上がるのも良さそうだ。
すでに気温が高くザラメ雪はグズグズになっている。シールは水分を吸いまくり重く滑りが悪くなってきた。

途中から複雑な地形を過ぎると、前方に屏風状の岩壁がある大白沢山が現れる。
大白沢山の左側を回り込み、テン場予定地のジャンクションピーク(JP)に到着。
まだ13時で時間があるので、急いで平ヶ岳へ向かう準備を始めた。
明日の天気が悪くなってしまうこともあり、無理してでも平ヶ岳まで往復した方が良いと判断したからだ。

目の前にあるP1920手前コルからは、帰りの事を考えて左側の斜面を緩やかに登りながらトラバースしていく。P1920を巻いた所からスピードアップの為、シールを外して滑り降りた。
白沢山のピークも登らないで、左側斜面を巻いていく。
次の平らなP1936は、手前のコルから緩やかに登りながらトラバースしていく。
ここを過ぎると、いよいよ平ヶ岳の最後の登りになる。

あんなに遠くに見えていた平ヶ岳が目の前にある、とても信じられないなあと思った。
緩んだザラメ雪で体力をかなり消耗しているのでもうヘトヘトだ。
のっぺりとした斜面を登ると観測用のポールが見えた。とりあえずポールを平ヶ岳の頂上とした。
天気が良く気分も景色も最高だ。
見渡す山並みは見る角度がちがうからなのか、どの山なのか全く分からないが、今朝登った至仏山はかなり遠くに見えている。

帰りはスキー板にワックスを塗り直し、登ってきた大斜面を楽しく滑り降りて行く。
しかし、テン場のジャンクションピークまでは、登り返しがあるので気が重い。
夕方になっても雪の表面はクラストしてなく、雪がグズグズで緩斜面の滑りが悪のには参った。
白沢山は板を担いでつぼ足で登り返した。P1920はシールを貼って登り返すが、意外と距離が長くてうんざりする。
ジャンクションピークの登りでまたシールを貼って登り返しテン場へ戻った。

すでに18時になっているので暗くなる前にツェルト張りにかかるが、いつの間にか風が強くなっていて張るのが難しい。
今回は28Lのザックで来たので、アルミマットは無しだ。去年と比べて気温があまり下がらないので寒さは感じない。

4月24日
朝起きたら、天気は曇りだがガスってないのでホッとした。
冷え込みもなく雪は少し緩んでいて気温は4℃。今日は景鶴山経由で帰るだけなので、のんびり準備をする。

テン場からスキーで滑り降り、そのまま大白沢山の北側を巻いていく。次のピークも登らずにコルからコルへトラバース。
景鶴山への登りは西側のコルから北側を巻いて東側のコルへ向かい、東側の稜線を登る。去年は景鶴山へ行くのに西側から稜線沿いで進んでみたら岩と潅木と急斜面で大変だった。
東側のコルからは板を担いで雪稜を登り、岩の手前でザックをデポして頂上へ向かう。
景鶴山頂上は尾瀬ヶ原の眺めが良い。至仏山や燧ヶ岳の上部には雲がかかっていて今にも雨が降り出しそうだ。

ケイズル沢の上部にはクラックあり、中間にはデブリあり、滑り降りるラインを観察する。
スキー板にワックスを塗り、デポした地点からケイズル沢へ滑り込んだ。
傾斜があるが雪が緩んでいるので快適にターンができる。雪崩の危険が少なそうな立木がある斜面を滑る。
ケイズル沢の下部は緩やかな斜面が広がり、尾瀬ヶ原に向かって快適なスキーが楽しめた。

樹林帯を抜けると尾瀬ヶ原に出て、ヨッピ吊橋に着く。この吊橋は、まだ板が設置して無いので慎重に渡る。次の橋にも板が無かったが問題なく渡れた。
20年くらい前、2月の厳冬期に尾瀬ヶ原をスキーで歩いたことを思い出す。
どの橋かは忘れたが、橋の架台が細く危険で渡れなくて、濡れながら雪が積もった川を渡ったりして大変だった。

山ノ鼻にある小屋では雪かきをしていて、今日始めて人と会う。去年もそうだったが、人のいない静かな尾瀬はとても気に入っている。大昔の尾瀬にタイムスリップしたかような体験ができた。
山の鼻を過ぎたところでとうとう雨が振り出し、雨具を着て鳩待峠へ登る。
雨の尾瀬もまた良し、とても充実できた山スキーだった。

 

鳩待峠から至仏山へスタート


小至仏山の登りでガスが晴れ雲海が広がった


小至仏山に登ると景色がきれいだった

 

至仏山から平ヶ岳

 

至仏山から 左が平ヶ岳、右が燧ヶ岳、正面がムジナ沢から尾瀬ヶ原

 

猫又川二俣 今年は雪が多い

 

二俣尾根をトラバースしながら登る

 

大白沢山

 

テン場のジャンクションピークから平ヶ岳

 

午後1時から平ヶ岳へ向かう


やっと目の前まで近づいた平ヶ岳

 

歩いてきたルートを振り返ると、遠くに見える至仏山

 

平ヶ岳山頂にある観測用ポール

 

至仏山をバックに記念写真

 

平ヶ岳から滑り降りる

 

一晩過ごしたツェルト

 

テン場から見る大白沢山と景鶴山

 

景鶴山の雪稜を登る

 

景鶴山頂上も雪が多い

 

景鶴山直下からケイズル沢へ滑り込む

 

ケイズル沢中間部にはデブリがあった

 

ケイズル沢下部の快適な斜面

 

ヨッピ吊橋 川の水は濁っていた

 

鳩待峠への登り 電話線に届きそう

 

GPSログ 赤:1日目、青:2日目

 

 

 

 

 

 


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