acc-j茨城 山岳会日記

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西上州 表妙義 相馬岳北稜

2019年04月21日 17時06分44秒 | 山行速報(薮・岩)

2019.4.13(土) 天気:晴れ

メンバー:szt(CL),isi

装備:登攀具一式,カムC0.3-1,8.3mm×60mロープ

4.12 20:00つくば発→23:30取付き付近待避所

4.13 5:00取付きP→6:46 P5→8:03 P7→9:21 P12→仙人窟→11:07 相馬岳山頂→12:44 国民宿舎跡→13:30 基点P

 

 西上州といえば,切り立ったやせ尾根や標高は低いながらも険しい山々が多い印象のエリアだ.そんな西上州は表妙義の気になるバリエーションルートの相馬岳北稜に行ってきた.

取付きそばの待避所に車を置き予定通り5:00出発.取付きから踏み跡があり,そこら中に踏まれているようにも見え,辿っていくと知らぬ間に尾根から離れてしまう.P5までは尾根を忠実にたどり,厳しいところは基本西側を巻く感じで行くのが良い感じかな?

P5からは目指す相馬岳が見えるが,あれれ雪が...この日はチェーンスパイクや軽アイゼンをお互い用意していたが,車道付近の様子から「いらないよね」と置いてきてしまった.まぁ何とかなるでしょ.

P5より相馬岳方面.

P5から少し戻り,テープの巻いてある目印からP5-6のコルへ向かう.P6への登りは一見するとツルツル滑りそうでホールドもなさそうだが,近くで見るとロープなしでも登れそうな雰囲気.isiさんに確認するとロープ希望とのことなので,ここでロープを出さないという4人パーティに先を譲り我々は念のためロープを出す.でもリードは行けるでしょ?とリードはお願いして楽してしまう.

P6-7のコルへは12~13mほど懸垂下降.しかし先攻のパーティがルートを見いだせないようで下降ポイントでお休み.このお休みタイムでルートを確認すると,どうもコルから東面の方へ登る雰囲気.先行パーティもどうやらそのルート取りを選択するようで,ここも先行パーティにじゃんじゃん登ってもらう.ただ,ここらへんは陽が当たらず,待っている間がちと寒かった.P7へ登る東面の壁は陽が当たり快適.でも陽が当たりすぎてちょっとぬめるくらいか?

P6-7のコルからP7へ.楽しそ~.

P7の終了点付近.暖かいですね~

P7からはてくてくと特に問題なく歩いゆく.すると先行パーティのコールが聞こえてくる.どうやら先行はP12に取付いているようだ.尾根から覗き込むと,P11-12のコルへはP11から懸垂で降りるか東面を巻くかの二通りの様子.先行パーティはもうちょっと時間がかかりそうだし,巻き道もそんなに良さそうな感じがしないので,我々はP11まで登って懸垂下降を選択.下降する長さは22~23mくらいかな~?

P12へ登る先行パーティ.素早いですね~

さて核心部と思われるP12への登り.ここはわたくしがリードということで,アプローチシューズのまま核心部へ赴くと,,,そこには古~いスリングとともにチェーンが垂れ下がっている..残地ハーケンにランニングをとり,カム(0.75)も一つ決めてフリークライミングで突破を試みるが,荷物が重たいのとめぼしいホールドが見当たらないのとで突っ込むか逡巡する...クライミングシューズに履き替えて空身で行けば登れる気はするけど...

で,結局は目の前にあるチェーンをわしっと掴み,人工物を思いっきり頼りにして核心を突破するのでした.目の前にぶら下がってるのに無視してケガしてもねぇ,と思いましたものですから

P12より.いい眺め.

もう一つP12より.下に見えるは国民宿舎跡?

P12より相馬岳方面.何か雪多くない?

P12からは2回ほど短い懸垂下降を交えつつ,東面方向から仙人窟へ向かう.仙人窟はどこだと岩の上から探していると,isiさんが「これがそうじゃないですか?」と私が立っている岩の下の穴を指す.なるほど,そ,そうっすね.間違って登っちゃったよ.どうやって降りましょ??

仙人窟の辺りからは雪が多くなってくる.今日はアプローチシューズで軽アイゼンは置いてきたけどごまかしながら相馬岳を目指していく.それでも,濡れると良く滑り雪の上に乗って滲みてくる自分のアプローチシューズのおかげで雪の上を四苦八苦しながら登る.あ~萎える~~

雪はあるかもと思ったけど,予想よりちょっと多かったかな?

最後の雪の付いた尾根(北稜だから溶けません)を登りきると,そこは相馬岳山頂.何か月か前に眺めた山々に雪が付くおまけつき.でも天気がいいからサイコーです.

相馬岳山頂より.奥に見える白い山は八ヶ岳?

相馬岳北稜は長いと聞いていたから,1ビバークの装備をしょってたけど全然その必要なし.相馬岳山頂到着が11時過ぎとは予想外.多分核心部のチェーンと先行パーティが入っていたおかげだね.山頂までの雪山登りで気持ちが萎えたため,珍しく山頂で大休止.それでも30分後くらいには先行パーティに続いて下山を開始する.

浅間山も白くお化粧しています.噴煙がなんとものどか.

下山路も途中で鎖場が出現.そこも雪に若干埋まっているため侮れない.しばらく下ると先行パーティから先を譲られて下山口に向けて快調に下る.

的確な足さばきのisiさん.油断も隙もないのです.

13時前に国民宿舎跡の下山口に到着.これで緊張から解放される.あとは舗装道路を歩くだけ.途中バードウオッチングをしているおじさんたちと話をしようと思ったら,おじさんたちお目当ての鷹が飛び始めたみたいでみんな一斉にシャッターを押している.何か記者会見みたいだった,,

ちょうど桜が見頃でした.

車への到着も予想より大幅に早まり,つくばへの帰り道の選択は当然ながら下道一本やり.ふりかえれば麗らかで穏やかな一日となったのでした.

 

szt



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