acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

富良野岳

2018年08月05日 22時04分33秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018.6/17(日):kei2、他1名

 

参加してきました。かねてから行きたかったこのコース。
自分で行くとなると、登山口と下山口が違うので、車の回収が困難。
登山口となる原始ヶ原の登山口(ニングルの森)までバスがないので、
JR富良野線富良野駅からタクシーで約40分 7000円前後かかる。

富良野山岳会、ふらの観光協会が主催で、富良野岳の山開きに合わせて、登山会が開催されます。
“原始ヶ原〜富良野岳〜十勝岳温泉下山の「富良野岳縦走」の上級者コース” ???とのこと。

富良野駅前集合し、駅隣接の観光協会で受付。バスで出発。

同時開催で原始ヶ原トレッキングもあり、多数集まっています。
縦走コースの参加者13名、富良野山岳会の方々も約同数で総勢25~26名。
点呼を取り、7:00出発。

原始ヶ原の湿原は木道がなく、同じ道を歩くと沈むので、散りながら歩く。

雪渓が残る富良野岳

今年は残雪が多かったようで、山岳会の方も驚いていた。

雪渓を抜けると、ガレ場の急斜面

山頂までもう少し

11時40分到着。湿度が高く、汗だく汗

参加者全員で記念撮影CAMEDIA SO-570UZカメラ

たっぷり1時間休憩。(汗で体が冷えて寒い)

雪庇があるので、慎重にステップを下る為、渋滞中。

山頂から十勝岳温泉に下るルートは残雪が多くし。
ルート上、急斜面がなかったので、ノーアイゼン。 

十勝岳温泉に着くと、温泉チケットをもらい、温泉へ。
のんびり温泉に浸かることが出来ず、ちょっと残念。

バスに揺られ、富良野駅で解散。

 

おつかれさまでした。

☆☆☆ kei2(^_^)/ ☆☆☆



五頭連峰 阿賀野川下ノ沢

2018年08月03日 07時08分49秒 | 山行速報(沢)

2018/7/29(日) 天気:晴れ,風強し,高温

メンバー:szt(単独)

装備(未使用):カムC.0.4,0.5,ロープ(8mm×30m)

7/28 12:00頃発 自宅(つくば)→全部下道でいろいろ走って..→17:30頃着 道の駅阿賀の里

7/29 4:33基点P→4:47入渓→5:24 195m(3:1)二俣→6:39 350m(1:2)二俣→8:09 10mトイ状滝→9:03稜線登山道→9:23大蛇山山頂発→10:49石間登山口→10:57基点P

 

 7月3連休前後から始まった連日の猛暑により,頭も体もバテバテ.ナルミズ沢遡行の疲れも重なって7月21,22日は高原で避暑をするのが精一杯だった.休みを入れたためかようやく気持ちが沢モードになってきた.そうして迎えた7月最後の土日は何と台風がやってくる.さすがにどこにも行けないかと思っていたが,どんどん台風が西へ行ってしまうではないか.中2週を開けるとせっかく山仕様の体になりつつあったのに元に戻っちゃいそう.それは避けたいがために必死でひねり出した行先は新潟県の五頭連峰.

この夏は沢でたくさん涼みたいものだから,完全下道アプローチの結果5時間半かけて目的の沢付近に到着.あまり人家が多そうなところでないためかなり手前で食料調達を試みていたが,道の駅のそばにもコンビニがあるではないか.前日から沢登りにはもってこいの現地の環境にちょっと予想外の展開.予想外と言えば,雨が降っていない様子は予想通りだったものの,台風が来ていた影響から思いのほかムシムシとした暑さのため車中泊をしたもののあんまりよく眠れなかった.

寝不足によって体を動かすことがものすごく億劫であったが,ここまで来てグダグダしていても仕方ないので,3:30頃からダラダラと食事を摂り着替えを済ませて,前日に下見をした基点Pまで移動をする.基点Pで身繕いを整えているうちに空は明るくなり,4:33より行動を開始する.

本来は林道奥の登山口に車を置きたいところなのだが,奥はアブがやや多い上に道中が台風による倒木でふさがれそうな気がしたため,高速の高架にほど近い広い待避所に車を置く.事前情報では踏み跡があるということであったが,何やら立派な林道をつけている最中の様子.とりあえずこの道沿いを歩いて進んでいくことにする.

林道の先まで行くと堰堤の上部に降りられるのだが,そのためにはかなりの急斜面を木につかまりながら降りることに..こんなことなら沢沿いに上がればよかったとちょっと後悔しつつ,4:33下ノ沢に入渓した.しばらくは草地帯やちょっと藪っぽい感じのところを水流に忠実に進む.

しばらく上がるとピンクテープがちらほら見られ,その後はナメっぽい場所が出現してくる.

195mの支沢が入る辺りを左へ進むとゴルジュのような様相に.2m2条CSが出現しネットの記録ではここをショルダーであがっている.確かに微妙にホールドがなく何ともうまく越えられそうにない.ここは割り切って巻きたいがゴルジュのような地形で巻こうにも簡単に巻けず一苦労.貧弱な灌木を何とかつないでたどり左岸を巻く.CSの上からみると大したことないんだけど,,敗退して下降する場合もここら辺の処理はめんどくさそうだ.次の写真は滝上から.

その後の小滝は巻かずに処理し,

2段5m滝が出現.

記録では,下段は左岸を小さく巻いて,上段は右岸を小さく巻いているようだが,一人だしあんまり良くなさそう.ここは左岸をまとめて巻いた方が間違いなさそうなので灌木を掴んで巻いてゆく.巻き自体はまとめて巻けばそれほど苦労はしなかった.

この先もナメや小滝が適度にあらわれてくる.

ナメや小滝はあるものの,所々藪も交じりずっと快適とは言い難い.アブが出てくる時期になっているのか,立ち止まるとアブがやかましい.6時台でも台風のフェーン現象によると思われる暑さのため汗が噴き出てくる.それでも暑ければ沢の中だから頭や体に水を浴びせれば体を冷やせるのがうれしいところ.

ここまで水で遊べれば,たとえ沢を詰めることができなかったとしても十分楽しめたのでは?と思っているうちに3段10mの滝が出現

一段目までは右壁からホールドをみつけ,途中水流を渡り二段目以降は左の草を掴みつつ進んでいく.その先の3m滝を越えると,,,

350m(1:2)の二俣に到着.

ここで小休止後右へ進むのだがその先は9m滝.

記録では,水流右からロープを出しハーケンを打って登っている.近づいて確認するが,ロープがあってもちょっと厳しそうな印象.一人ではとても向かう気がしないので,二俣まで戻り右岸を巻く.右岸巻きは尾根っぽくなっていて容易に巻ける.2人以上できていてもこの滝はあんまり登る気になれないかな?

その後は小滝が連続し,

水流も小さくなってきて確かに終わりが近づいてくる雰囲気となるのだが,この右からの支沢が入る辺りの後に,,,

事前の記録の通り,10mトイ状滝と2段12mトイ状滝が出現する.

ちなみに,下の写真の奥の滝が10mトイ状.

せめて奥にある10mトイ状滝に近づきたいものの,手前の滝はホールドが少なく周囲にも掴まることができそうな灌木がないため,滝を越えることがうまくできない.手前の滝を越えたとしても10mトイ状を巻くのに苦労しそうで,無理をしても仕方ないと思い手前の滝から左岸を巻く.この巻きは左岸が尾根上になっていて比較的容易.

記録では2段12mトイ状は右岸を巻いており,どうみてもこの滝も登れそうになく記録通り右岸を巻く.

灌木を掴んで巻いてゆくが,灌木の下はザレた草付きでちょっと立っており足を滑らせて灌木を離してしまうとちょっとおおごとになりそうな高さ.雑にトラバースせず丁寧に滝上を目指す.

滝上にたどり着けばもうおしまいな感じかと思いきや,,

水の流れがないような滝場が2つ程出現する.この2つの滝?もいやらしく,直登するにはホールドが乏しく,巻くにも沢の地形がお碗状に窪んでいて掴まれるような灌木が少なく貧弱な草ばかり.滝を越えるのに泥だらけになって一苦労した.冬場の雪の影響からこんな地形になるのだろうか?水の流れはほとんど消えており,泥だらけになっても洗い流せない.トホホ...

その後はところどころ左にルンゼ上の地形が出現し,そこを詰めようかという誘惑にかられるが忠実に沢筋を詰めると二俣が出現.

ここを左に進むと灌木が濃くなり15分程進むと9:03稜線登山道に到着.大蛇山の手前の登山道に出るかと思ったが,山頂をちょっと越えたところに出たためほんのわずかに戻って山頂広場で装備を解除する.

山頂は事前の情報通り展望もないため,装備をバラし栄養補給をしたら下山にかかる.何しろつくばまで遠いですからねぇ..

登山道を歩けば,途中阿賀野川を見下ろせるポイントあり,,

佐渡島を見渡せるポイントありと,暑さは厳しいものの強風が吹いていることもあってなかなかに楽しいではないですか.

宝珠山の山頂は眺めも良く,ここで小休止.山の上から海が見えるって貴重だよね.おまけに見えるのは日本海.日本海を山から眺めるって何年ぶりだろう?10年以上前な気がするような...

汗をかきかき登山道を下り,石間登山口を通り過ぎて11時前には車に到着したのでした.

関東ではあの週末の天気だったけど,ギリギリまで情報を集めてよかったと思えた日曜日であった.

 

szt


武尊・塗川西俣カラ沢

2018年08月02日 00時52分58秒 | 山行速報(沢)

2018/7/27 武尊・塗川西俣カラ沢


「確実に幸せな選択」から一夜。

「このまま、終了です。」

などと言う訳にはまいりますまい。
それこそ沢ヤの沽券にかかわる。

と、いうことで、

山頂にはガスがかかるものの、本日の天気は概ね晴れ。
前日に偵察済の塗川西俣に入る。

駐車した場所

 

西俣林道は小水量発電設備建設工事中のため入れない。
すこし花咲側に下った広い路肩に車を止める。

西俣林道

建設工事中

西俣林道に入って30分ほどで建設工事現場。
なんか、沢がパイプを通ってる。
文明ってすごいなぁ。

建設中のコンクリ-ト躯体を乗り越えて入渓点。

幅広階段状

透明度の高い流れ

橋桁跡

程良い滝場

西俣は階段状の幅広滝、流れに磨かれたナメなどなかなか美麗。
なおさら流れの透明度が高く気分はアガる。

地層壁

特に難所もなく壊れた橋桁を眺め、森林の中のナメ、地層の現れた壁。
このあたりは、ノンビリ遡行。

垂直5m

シロビレ沢を見送り、本流筋のカラ沢へと入る。
垂直5m滝は無理せず、右岸から小さく巻く。

ゴ-ロ帯は乾いた石伝いにテンテンと飛び移りながら行く。

ゴ-ロ帯

小滝は概ね直登。
垂直滝は右岸を巻くことが多かった。

と、ここでアクシデント。
巻いている途中で遡行図を落としたらしく、見当たらない。

しばらく戻って探しに出てみたが、見つからない。
記憶の中では、たしかこの先は滝場が一カ所だったような。。。
予定調和の遡行より、野趣あふれるシチュエ-ションも楽しいではないか。
と、そのまま遡行を続けた。

右岸を小さく巻く

その後も直登を躊躇う滝が出てくるが右岸を小さく巻けば何とかなる。

ナメ床状が目立ってくる

岩盤の露出も増えて来て、源頭の様相か?と思ったのもつかの間。
峡谷のCS滝。
高さは8mほどか。
おそらくこの奥にも滝が隠れているようでもある。

西俣の核心

緊張感は高まる。確実に西俣の核心だ。
あとは自分の勘頼り。
一気に沢ヤ(もしくは薮ヤ?)魂が燃え上がる。

少し戻って左岸をヤブ頼りに高巻く。しかし滝場付近はスラブが発達しているので、灌木帯まで30mほども上がっただろうか。
そこからヤブのトラバ-ス。

そして、沢床への下降がポイント。
見誤れば絶壁を懸垂下降か登り返しとなる場面だが、見込み通り懸垂下降なしで滝落ち口に着地。

核心滝上から

ル-ファイが上手く行った瞬間は思わずドヤ顔になってしまう。
ちなみに、下山後トポで確認すると「左岸草付を慎重に伝って上部落ち口に抜ける」とあったが、少々リスキ-かと思いますのでご注意を。

お風呂のようなポットホ-ル

最後の階段状滝(乾いた左岸スラブを行きましたが、直登が正解でしょう)

沢型の残るヤブ(稜線直下のヤブがキツくなります)

その後もナメが続き、時にお風呂のようなポットホ-ル。
最後、階段状の滝をすぎると薮に突入。
とはいえ、沢型はかなり上部まで続く。

中ノ岳分岐

40分ほどヤブ(上部でⅢ+)と格闘。
稜線状を超えると登山道に出た。ちょうど中ノ岳の分岐の所だった。

ブナの原生林

あとは装備を解いて、武尊牧場へ。
途中、武尊避難小屋を見物したり、ブナの原生林に感激したり、退屈することはない。
武尊牧場は白樺の疎林や群生するヤナギランが美しかった。ゲレンデを適当に下って車まで。

武尊牧場

日帰りにしては水平距離6km、標高差800mとナカナカの充実度。
渓のキラメキにナメの美しさ、加えて滝場の緊張感もあり沢登の魅力が満載の1本。

本日も「確実に幸せな選択」となったのでした。


sak

 


武尊・薄根川川場谷(中退)

2018年08月01日 10時09分51秒 | 山行速報(沢)

2018/7/26 武尊・薄根川川場谷(中退)


桐の木平キャンプ場、Freeスペ-スに駐車。
本来その奥、有料スペ-スの方から入渓すべきだったのは後からわかったこと。

二カ所あるキャンプ場を取り違え、沢音の方へと下るとダム湖。

よくわからないまま遡行することしばし。
大層立派なキャンプ場。ここが本来の入渓点。
ここまで林道を詰めるべきだったのだが、まぁ良しとしよう。

というのも、この酷暑の中にあって沢の世界は涼冷な風が流れる。
今年の暑さに沢登は最高のシチュエ-ション。
川場谷を選んだのは、日差しを遮る森があること。
それを実感もしていたからだ。

もちろん沢の泊付となれば、ナメだの、草原だの、肴だの。
期待も膨らむわけだ。

しかしながら、、、

「いろいろ思わしくないので、中退しました。」

一体何があったというのか。
その顛末はこうだ。


奥のキャンプ場をすぎると、釣りの2人組に出逢う。
話をすると、そう奥までは入らないらしい。
こちらとて、下部の水線や滝場にはあまり興味もないので、獅子の牢あたりまではできる限り水線を外していくこととして、先行させていただく。

まぁそれよか、この涼しさたるや実にケシカラン(歓)。

ウナギの寝床は傍らを行く。
平滑はペタペタと。流れと風に吹かれてキモチイイ。
獅子の牢は暗澹たる雰囲気だが深さはなく容易。

さてここからは第二ステ-ジ。
遠慮なく水線を遡る。
滝は決して困難ではなく、登ったり小さく巻いたり。

ついでに竿を出してみるも、アタリはない。


12時を過ぎたあたりで上流には低い雲が垂れ始めた。


ここで、想像してしまったんだな。
その先のことを。

釣果なし→天候の下り坂→残念な幕営→追い打ちをかける密ヤブコギ→長い下山→ダメ押しの車回収(約6.5km)=確実に辛い明日の行程。


今のこの居心地の良さを辛い想い出に変えたくはなかった。
快適なはずの沢旅が一転、恐怖の底となったのだ。

そしてまたも想像してしまう。

ここで中退→下山する→花咲の湯に入る→地元のス-パ-で旨いもん買う→缶酎ハイで一杯やる→ほろ酔いで寝る=確実に幸せ。

どっちがいいか、なんて愚問だ。

もはや未練はない。
むしろ、明日天気が良ければ近くの沢に入ろう。
そう誓って、「確実に幸せな選択」へと一歩踏み出す。

 

---つづく---

 sak