たぶん、医師のやりがいって、
見た目元気そうだけど、不定愁訴に苦しむような患者を治して、自殺や症状による緩慢な死から命を救うことじやないんだろうな。
誰から見ても、わかりやすい、命の危機にある患者を、
医療知識と医療技術を駆使して、かっこよく助ける事なんだろうな。
そういう意味では、脳脊髄液減少症患者なんてかかわりたくない医師の方が多いんだろうな。
でもなんで、交通事故の被害者が、見た目ではわかりにくい脳脊髄液漏れという怪我を負ったために、
加害者から正当な補償も受けられず、
多くの医師に、気のせいだと相手にされず、
自力で調べて、脳脊髄液減少症だと確信をもっても、
健康保険も使えず、全て自費で治さなければならない時代が、長く続いたのか?
新型コロナウイルス感染症患者の医療現場のドキュメンタリーを見ていると、
あんなに多くの医師にチームで支えられ、助けようとして精一杯の努力をしてもらえ、
しかも、
どんなに高度な医療でもタダで国がもってくれるなんて、
たとえどんなに重症でも、幸せだと思ってしまう。
だって
あなたの気のせいだよ!と医師に突き放され、誰にも症状の苦しさを理解されなかった時代の脳脊髄液減少症患者に比べ、
みんなに回復を支えてもらえて、
患者としても、人間としてもらえるんだから、
なんて恵まれているの!と思ってしまう。
なぜ、脳脊髄液減少症はこんなにも多くの医師に、
自分とは無関係と誤解されて、
無関心に晒され続けるのか?
そう考えると、
悲しくてたまらない。
一見、当分死にそうにない、
むしろ元気そうに見える、不定愁訴をくどくどと訴える患者を、
丁寧に時間をかけて問診し、
検査画像から髄液漏れを見逃さず、
患者を苦痛から救い出す、
脳脊髄液減少症の医師だって、
他の医師に賞賛されるどころか批判され続けても、逃げる事なく、やめる事なく、
患者を助け続けている。
地味だし、目立たないし、医師の大変さは一切報道もされない。
脳脊髄液減少症治療に関わる医師の方が、新型コロナウイルスと闘う医師よりもう20年近く、闘ってくださってる。
正当な評価もされず、むしろ批判されながら。
脳脊髄液減少症の治療に取り組む医師たちが間違っていない事は、
治療で回復した患者が一番よくわかっているのに、
その当事者である私たちの証言や体験談さえ、脳脊髄液減少症をよく知らない地元医師には、いかがわしい教祖を盲信する信者みたいな目で、
冷ややかな目で見られる。
私たち患者のために頑張ってくださっている脳脊髄液減少症治療に取り組む医師を、
私はどんな医師よりもすごいと尊敬している。
だから、私は伝えたい。
賞賛どころか、医学界のバッシングに耐えながら患者を救い続けてきた、
脳脊髄液減少症の患者の苦しみと、真正面から取り組んでいた数少ない医師が、
コロナが流行る何年も前から、
あまり世間に知られることなく、
無知な医師たちに批判されながら、賞賛もされないまま、
日本で頑張っている事を。