コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

去り行く冬の横岳縦走 ~ 八ヶ岳 

2013-03-06 21:54:12 | インポート





週間天気予報を見たら、水曜日あたりから気温が上昇して
4~5月位の陽気が続くようです。

もう3月ですから、今日、火曜日が、冬らしさが残る最後の山かな・・・
そんな思いで、昨年、とても印象に残った八ヶ岳の横岳に
行くことにしました。

昨年は、緊張していたので、無心で歩いた感じでした。
今回は、ゆっくり写真をとりながら、ルートを再チェックしてみよう
と思います。


5時40分、美濃戸口を出発。













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美濃戸からは、北沢ルートで赤岳鉱泉に向かいます。

横岳の縦走は赤岳から硫黄岳に向う人が多いようですが。
今回私は、硫黄岳~赤岳周りにしました。

どちらのコースを選んでも、一長一短 それぞれ難所のリスクが
ありますが、北沢、硫黄岳は、今年は初めてですので
こちらから、右回りを選択しました。







北沢ルート、今日はまだ、誰も歩いていないようです。

ここ2週間で積雪は、かなり増えたそうですが
昨夜さらに、5cm位降った雪道には、鹿や小動物の足跡
だけが、付いています。










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山には、雲が掛かっていますが、天気予報どうり晴れてくるような雰囲気です。

鉱泉の手前で、初めて、下りてくる人に会いました。
今日も、静かな八ヶ岳かな・・・







赤岳鉱泉に到着。
ここまで、2時間30分 新雪を踏みながら
ゆっくり歩いてきました。

雲がとれて、山が見えてきました。
鉱泉に泊まり、早朝に硫黄岳に行っていたら
素晴らしい景色と霧氷に出会えたのではないでしょうか。











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横岳に朝日が、差し込む。








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これから登る、硫黄岳は、風が強そうです。

今日は、厳しい縦走になる予感が・・・









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稜線では、食べるのが大変そうですので
ここで、ゆっくり朝食をとることにしました。

昨年、硫黄岳までは、稜線の手前で、アイゼンをつけましたが
今年は、積雪が多く、踏み固められた道が、クラストしているところ
もありそうなので、ここからアイゼンを付けました。

今の鉱泉あたりの積雪量は、1mを優に越えています。
硫黄岳への入り口へは、鉱泉の横の雪壁を乗り越えてスタートです。

すぐに、二股にトレースが、別れますが、右のルートは
ジョウゴ沢方面のバリエーションルートですので。
硫黄岳は、左に沢を渡ります。

その先も、幾つもショートカットの道が交差していますが
どの道も、途中で交わるので、心配いりません。

しばらくは、景色のない、森の中を登って行きます。











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2時間近く、もくもくと登り続け、ようやく赤岩ノ頭の稜線が
近づいてきました。

ピッケル、サングラス、目出帽を準備して稜線に出る準備をします。
この場所は、小雪が飛んできますが、風はありません。
しかし、風で稜線の空との境が、ぼやけています。











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振り返ると、これから縦走する横岳~赤岳が










台座ノ頭~横岳


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赤岳~阿弥陀岳


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稜線に出ると、一揆に視界が広がり
容赦なく、風に叩きつけられます。

耐風姿勢をとりながら、硫黄岳に向かいます。






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稜線までの登りで、少し汗ばんでいた体が、すぐに冷え込んで
きました。

風の合間に写真を撮りながら、山頂を通過して、大ダルミに向かい下っていきます。









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風が、吹き抜ける稜線ですので、雪は飛ばされて
地面が、出ています。

昨年の2月末に来た時は、もっと雪が多く、シュカブラが綺麗でした。
この先、ずっと雪が少ない感じですね。

アイゼンで、雪のある所を選んで歩くのが、難しい状態です。
石が、ゴロゴロしていて、とても歩きづらいです。

植物の保護柵に沿って、台座ノ頭に向かいます。











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大同心に近づいてきました。

いよいよ、最初の難所に向かいます。







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最初から、思いっきり緊張する痩せ尾根の通過

距離は、わずかですが、両側どちらも切れ落ちて、上を通過する時
両側は、ほぼ垂直に見えました。

右回りで縦走すると、一番の、ビビリポイントでした。









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昨年は、佐久側にトレースがあり、下を見ないように通過しました。

今年は、上を通りましたので、下を見ないわけにもいきませんです。

これは、昨年の写真です。








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風が、弱くなってきたのが幸いでした。

このあとは、クサリに頼りながら、岩場を登り
横岳山頂に向かいます。










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岩場で3人パーティとすれ違いました。

私が、岩場を登り終えた時、パーティは、痩せ尾根通過中です。
反対周りですと、それほどでもないかもしれません。
















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横岳(奥ノ院)に到着。










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ここから、しばらくは、のんびりと稜線を歩けます。

晴れていますが、遠く冨士山や北アルプスは、霞んでいます。
やはり、もう春なのでしょうね。

大座ノ頭の先に、浅間山。

それにしても、稜線は雪が少ない感じです。
先週までは、最大の寒波が来ていましたし
中腹あたりは、例年にない積雪量なのですが・・・・










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まだ風はありますが、どうやら縦走は出来そうです。
できれば、赤岳を登り、文三郎尾根を下りる予定でしたが
ゆっくり写真を撮りながら歩いて、地蔵尾根で帰ることにします。









チョウノスケソウ






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三又峰







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杣添尾根











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縦走路から見る赤岳は、迫力があります。

来年は、赤岳からの縦走を目標にしよう。









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鉾岳のトラバースが、見えてきました。










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一人の踏み跡だけがあり、よく絞まっています。
谷側の足を、フォールラインに向けて、アイゼンを効かせて
通過します。









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トラバースを終えて、再び稜線に向かいます。
このあたり、昨年は、青氷に覆われた厳冬期の雰囲気でしたが
今日は、もう、そんな雰囲気は、ありませんでした。







日ノ岳を下ります。

ここも、積雪が少ないですね。
そのせいか、安心して下りることができました。










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日ノ岳を振り返って見る。









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地蔵ノ頭まで、もう少しです。

ここから、赤岳を見上げると、行きたい気持ちが湧いてきました。
展望荘も、昨日で営業を終えたので、周辺を見渡しても
人影は、見当たりません。

きっと、静かな山頂でしょうね。

山頂までは、1時間位で着きますが、時計を見ると
もう、2時30分を回っていました。

やっぱり、また来年の目標にすることにします。

風を避けて、岩陰で、少し休憩。













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ぼーっと 景色を眺めていると

何となく、充実感も、感じてきました。

今日は、まだ厳しい冬山かと思っていましたが
やはり、もう冬は、終わりでしょうか。

また来年まで、この景色ともお別れですね。










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行者小屋に下りてきました。

一階は、雪で埋まっています。







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雪深い南沢を通り、日が沈むころには、戻ってくることが
できました。

そう、もう一つ非常に危険箇所がありました。

ここの林道歩きです。

今までも、転びそうになりながらも、端っこを歩いたりして
何とか、転ばずに帰ってきましたが、今日は、見事に足を
すくわれました。

今までで、最悪の状況です。

・・・・こんなことも、あろうかと思い
ちゃんと、4本アイゼンも、持って来ました。
装備に抜かりなし・・・・・(^^)





3月5日













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コメント (2)
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