昨年、ジョウロウホトトギスを観察していたら
年配の方と一緒になり、以前は、ここにウチョウランが咲いていたことを
教わりました。
今は、もうなくなって、見ることができないそうですが
よく探せば、まだ丹沢にも咲いているのでは・・・・
そんな思いで、夏の一日、丹沢で、ウチョウランを探して
みようと思います。
最初は、西丹沢のユーシンや同角の頭あたりを探したほうが
見つかりやすいのではないかと思いましたが
まずは、近場の表丹沢から探そうと思います。
幸い、今日は猛暑がさって、涼しい丹沢登山日和となりました。
久しぶりに、書策新道を登ります。
沢登りの人達のレポで、時々この花を見かけた写真を見ていますので
午前中は、セドノ沢を中心に探して見る予定です。
ヤマビルバスターを、しっかり散布して出発します。
書策新道は、今まで何度も訪れていまが、最近は、一部登山道が崩落していて
通行禁止になってしまっている状態です。
今回、私が一番心配なのは、ここまでの車でのアプローチ。
ここ戸沢山荘までの林道状態です。
私の普通車では、いままで何度も厳しい目にあっています。
しかし今回は、ゆっくり行けば、一度も底を擦ることなく
到着することができました。
今のところは普通車でも、問題ない感じです。
今年は、雨が少なかったからでしょうか、
ただ今後、大雨が降れば、状況は変わると思います。
植林帯を抜けると、水無川本谷を渡渉します。
だんだんと霧が深くなり、陽射しがないので、沢沿いで休んでいると
とても涼しい風が抜けていきます。
セドノ沢に合流しました。
霧で、対岸の岩場などは、あまりハッキリと見えないので
近くに寄って、見渡しながら行きます。
イワヒバに垂れ下がったピンクの花を想像しながら
周辺を探します。
足場に注意しながら、探していると、ぼんやりと岩場に、ピンクの花が
見えてきました!
ドキドキしながら、近づくと・・・・
イワタバコでした。
どうりで・・・・こんなに咲いているなんて、ないでしょうね。
ケイワタバコという種類ですね、花茎、ガクなどに、毛があります。
丹沢で、イワタバコの花を見るのは、はじめてだと思います。
岩場に咲く姿は、趣きがあります。
イワナンテン、ヒトツバショウマの蕾も見つけました。
イワギボウシも咲き始めています。
沢沿いには、ヤマアジサイが点々と・・・
枝沢も幾つか、つめてみましたが、イワヒバが密集している場所にも
花は姿を見せてくれません。
ホトトギスも小さな花芽を付けています。
手前が、ジョウロウホトトギス、奥の株は、ホトトギスです。
縦走路に出ました。
平日ですが、表丹沢の縦走路は、若い人達で、結構にぎわっていました。
霧で展望は、ありませんが、私のような花を探しながら歩くには
とても、涼しくて気持ちがいいです。
時々、霧雨も落ちてきました。
稜線にも、夏の花が咲きはじめました。
丹沢の稜線には、ブナの樹も多く自生しています。
このブナの樹には、すごい数の実が付いています。
今年は、豊作の年でしょうか。
丹沢のブナの葉は、よく見ると、上越などの雪国で見るブナの葉
とは、だいぶ違う感じですね、とても小さい葉ですが、照りがあり
触ると、固く、バリバリとした感じです。
ここの環境に適した姿なのでしょうね。
再び、斜面を下りて、探しながら、登ったり降りたり・・・・
ん~・・・・イワカガミの葉が目立つくらいで、花はありませんね。
やっぱり、もう、このあたりには、ないのでしょうか。
ところが・・・意外な場所で足が止まりました。
よほど気を付けていないと、見落とすような場所でしたが
やっと一株、見つけました。
思っていたより、とても小さい花でした。
近くに、もう一株。
こちらのほうが、花は新鮮です。
わずかでしたが、まだ人目を避けて、ひっそり咲いていました。
うれしい限りです。
機会があれば、違う場所でも探して見ようと思います。
7月16日