コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

サツマイナモリ  ~ 房総、沢探索

2014-12-03 19:20:44 | 登山


久しぶりに快晴に恵まれたので、鳳凰三山あたりを
縦走しようと思っていましたが、強い冬型の気圧配置で、ちょっと無理そうです。
こんな時は房総の沢を探索するのが一番楽しい。
ようやく蛭もいなくなり、気楽に歩けそうです。





林道歩きから適当に沢へ下りて探索してみます。
こんな感じの穏やかな沢風景は少なく、倒木や土砂が堆積していたり
枯草や蔓がやたらと絡んでいたり・・・
今年の大雪の影響でしょうか・・・
ブラブラと散策している時よりヤブや倒木と格闘している時間の方が
長いこともありました。






両岸が狭まり切通のような景色に変わると
苔むした両側の岩場には、シダや苔、色んな植物が着生して
私の好きなシュスランの仲間も顔を出してきます。


垂直の岩の苔に、しっかりとベニシュスランが着生しています。






アキノタムラソウかな・・・








アケボノシュスランも小群落が点々と・・・
こんな暗い渓谷ですが、花を咲かせた株が多かった。








ヒンヤリとした空気の中、更に奥へと進んで行きます。
湿った法面に、普段あまり見かけない植物が一面を覆っていました。







以前に見たことがあったような、無いような・・・
よく見ると蕾のような物が付いています。






これは、サツマイナモリでしょうか・・・
房総でも限られた場所にだけ自生している植物です。
その後も急な法面などに群落を見つけました。







詳細に写真を撮って、帰ってから調べて見よう
そう思っていたら、5分もしないうちに答えが解りました。
反対側の法面に白い花が点々と・・・












間違いなくサツマイナモリですね。

こんな薄暗い沢の奥深い所に咲くのですね、
12月に花の開花を見ることができるとは思ってもみませんでしたので
ほんと嬉しいです。
少し先には、もっと多く開花している群落にも出会いました。
















同じアカネ科のツルアリドオシを大きくした感じの花です。
薄暗い渓谷に純白の毛深い花が映えます。
少し高貴で品のある感じもします。
真ん中に2つある薄紫の点が可愛らしいですね
しかし、先ほど見た花には無かったような・・・・
帰ってから調べて見たら、このサツマイナモリの花は異形花柱花といい
2つのタイプがあることがわかりました。
薄紫色した物は雌しべの柱頭で花から出ているタイプとロート状の花の中にあり
外から見えなくて雄しべの葯が見えるタイプとがあるようです。
まぁ~雄しべが長いか、雌しべが長いかということでしょうか。
しばらくは、花を眺めながらボンヤリしていました。
花芽は多く、これから次々咲いていくのでしょうか。
かなりの群落ですので、イッパイ咲いた風景は素晴らしいでしょうね。


この周辺は蛭が多いので今の季節限定でしたが、咲いている花に出会えたのは
とても幸運でした。
ベニシュスランなども多く見つけましたが、こちらの花を見にくるには
覚悟がいります。








コメント (4)
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