8月26日
前進座「東海道四谷怪談」三多摩演劇を見る会定例会。
大宮会館にて
前進座は1931年、満州事変の4か月前に、旧来の歌舞伎に飽き足らない役者中心に結成された。その時代の先進的な劇団であった。
前進座は知っていたが、見るのは初めてなので興味津々。
お岩・河原崎國太郎、民谷伊右衛門・嵐芳三郎という配役。
前進座の歌舞伎を見るのはもちろん初めて.
歌舞伎座で東海道四谷怪談は数回見ているが、
前進座の歌舞伎の世界の濃密さに驚いた。
歌舞伎座では殆ど上演しない三角屋敷の場や、おんぼう堀の場などがあり、
お岩の妹や周囲の人々の壮絶な生きざまも描かれ、
耐えるしかない時代に生きる女性たちの哀れさが際立っていた。
復讐するには幽霊になるしかないでしょ!!って感じ。
昔の人々はこの壮絶な復讐劇を見て、浮世の憂さを晴らしていたのかも知れない。
8月30日
歌舞伎座千秋楽。千秋楽と言っても何もない。
(劇団新感線は公演名が入ったお煎餅が投げがあり、とっても楽しみ!)
第3部の弥次喜多は10日に見たが、染五郎、団子の若手に目を奪われてしまい、アイドルの公演に行ったみたいに大興奮だった。
でも歌舞伎らしい、シットリとした幸四郎と勘九郎の世話物も見たくなった。
演目は
「安政奇聞佃夜嵐(あんせいきぶんつくだのよあらし)」
出演・幸四郎・勘九郎
悪党2人が助け合いながら佃島寄せ場から島抜けするが、実は仲間と思っていた相棒が親の仇だったという話。
仇を探す一途な思いの幸四郎と、極悪非道の勘九郎、それぞれ見せ場があり、
巧みな演者達のお芝居は時に面白く、時にしっとりと情に訴える。
「鎌倉殿」の時政パパの弥十郎、別れた女房の父親役の渡し守で出演していた。
偉そうではない弥十郎を見るのは久し振りで、新鮮だった。
「浮世風呂」
出演・猿之助・團子
三助の男と、女の姿をしたなめくじの軽妙な舞踏。
18歳の團子が女なめくじに挑戦し、まだ色気はないけれど女役の可能性も見せてくれた。
この時はまだ父親の香川照之(市川中車)の醜聞が出ていなかったが、今は気の毒でたまらない。
才能ある團子、歌舞伎界で気丈に頑張って欲しい。
さて、少しショックなことがあった。
駅で知り合いに会い、手を振ったら素っ気ない対応。
いつもならアラ~と言って明るくお喋りするのに・・・
聞くと、前にバスの中で声かけたり、手を振ったのに私がスルーしたらしい。
実は私は左側が苦手。
左耳が聞こえず、更に左の瞼も落ちてきて見にくい。
左側の気配を全く感じられず、右側と正面の人しか分からなくなっている。
事情を話して謝ったけれど、マズイ!!
他の方にも失礼な事をしているかもしれない。
早急に対策を考えなくちゃ!!
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