久高島で生まれた男は全て海人(うみんちゅ)に
女は全て神人になると言われた
これは久高島で生まれ育ち成人になった男性は漁師になり
女性は神に仕える神人になると言うことである
イザイホーは十二年に一度午年の旧暦十一月十五日から四日間
ニライ カナイの来訪神を迎え、新しい神人を
ニライ カナイの神に認めて資格を得るための儀式である
久高島で生まれ育った
三十一歳から四十一歳までの既婚女性全てが
イザイホーの儀式に参加し、ナンチュ(神人)に成り
新しいセジ(霊力)に授かり、久高島と家族の繁栄を願い
特に男兄弟を守護する
沖縄の宗教であるオナリ神に成るのである
久高島には外間家と久高家の二つの宗元があり
それぞれに最高職のノロとノロを補佐するウッテ神、根人
さらに、六十一歳から七十歳のタムト
五十四歳から六十歳までのウンサク
そうして十二年前にイザイホーの儀式を得て神人に成った
四十二歳から五十三歳のヤジクと三階級の神職者がいる
イザイホーはこれらの神人によって行われる
新しく神人になる、三十一歳から四十一歳かの女性は
ナンチュと呼ばれ
四日間のイザイホーの儀式を得て正式に神人に成る