本と映像の森 198 松本清張さん著『Dの複合』新潮文庫、新潮社、1973年(昭和48年)12月25日~平成21年12月20日第64刷、524ページ、定価705円+消費税5%、(原著、光文社、1968年(昭和43年))
やっと読めました。松本清張さんの「Dの複合」。以下、ネタバレがあるので、注意!
ストーリーの初めは、売れない作家の伊瀬忠隆さんは月刊雑誌『草枕』からの執筆依頼で、同誌の編集者・浜中三夫さんと浦島伝説・羽衣伝説を追う取材の旅に出ます。
その旅先でなぜか殺人事件に遭遇する2人。
なお、タイトルの「D」は「経度」「緯度」の「度」のことです。
☆
作品的には、前半くらいまでの民俗学的・歴史学的追求はとてもいいのですが、途中から殺人事件の犯行の謎と犯人の追求だけに話がいってしまい、「D」の謎は中途半端になってしまっているというのがボクの感想です。
つまり、35度線の追求が弱いですね。「D」線は、古代権力・近世権力が引いた線ですから、これを追求する人間は…とか、そういう話にシテ欲しかったですね。
関連内容として、雨宮ブログ内の以下の記事も参照して下さい。
日本古代史 12 水谷慶一さん著本と映像の森87 水谷慶一さん『知られざる古代』NHK 2010年09月28日 05時30分38秒 |水谷慶一さん『知られざる古代 ー謎の北緯三四度二二分をゆくー 』日本放送出版協会、1980年2月15日第1刷、324ページ、定価1300円
『続 知られざる古代 龍王の来た道』 2011年07月23日 20時50分09秒
浜松と遠州の歴史 徳川・豊臣・織田の謎を解く基礎資料1 2012年04月09日 21時22分39秒
浜松と遠州の歴史 徳川・織田・豊臣の謎を考える 1 2012年04月10日 14時15分43秒
浜松と遠州の歴史 徳川・織田・豊臣の謎を考える 2 源氏は東へ、平家は西へ 2012年04月11日 14時40分10秒