歴史 郷土史・浜松静岡 001 報道写真家・影山正雄さん 20200404
新しいコーナー「歴史 郷土史・浜松静岡」をはじめます。いろいろおもしろい話題があるので。不定期に書いていきます。
父の捨てようとした本のなかに影山正雄(影山光洋)『岩波写真文庫 101 戦争と日本人 ー あるカメラマンの記録 ー』(岩波書店、1953年10月5日第3刷、B6版、64ページ、定価100円)という表紙のない本がありました。
一番上に「愛児を死な」すと書いてあり、小さな男の子の死没した寝姿があり衝撃的なのですが、報道写真家である著者の撮影した戦前・戦中・戦後の姿が写真で描かれます。
4ページに著者の生い立ちが書いてある。
「母きんは明治十年、静岡縣浜名郡五島村【 ① 】の庄屋、松下家に生まれたが、日清戦争の年、十八才で、同郡中野町【 ② 】の醤油味噌業影山徳重郎(二十歳)に嫁した。……二十二歳の時、浜松市田町【 ③ 】で折箱屋を始めて、四男二女をもうけた。
私はその三男、明治四十年出生。大正十五年、縣立浜松商業学校【 ④ 】卒業。昭和五年、東京高等工藝学校写真科卒業、朝日新聞東京本社写眞部に入社した。妻靜子(二十歳)を迎えたのは九年二月、東京青山アパートを新居とした。靜子の父は横田眞一郎、母はかと、静岡縣磐田郡二俣町【 ⑤ 】で金物商を営んでいた。」
注 ① 五島村 ごとう。浜松の南部、海岸近くの村
注 ② 中野町 浜松の東部、東海道の町。
注 ③ 田町 浜松の中心部の町。
注 ④ 浜松商業学校 戦後の浜松商業高校(浜商)。
注 ⑤ 二俣町 現在の浜松市天竜区二俣町。
あとは浜松の情報は無い。戦争中の従軍写真が興味深い。