雨宮日記 2019年12月16日(月) ショックなニュースが多い
今日のニュースで、福岡で80代のおばあさんが70歳の病気の娘を殺して、自分も近くの公園で自殺したと言っていた。2人とも施設へ入っていて、娘さんは施設の自室で死んでいた。同世代の人が犠牲になるのはショック。
孤立していたんだろうけど、他人事ではない。ぼくは68才。
午後、動画編集をする。夜、則子さんが天ぷらをあげてくれる。毎日、天ぷらでもいいんだけど。
年賀状の原稿、できあがる。どうやって印刷しようかな。
雨宮日記 2019年12月16日(月) ショックなニュースが多い
今日のニュースで、福岡で80代のおばあさんが70歳の病気の娘を殺して、自分も近くの公園で自殺したと言っていた。2人とも施設へ入っていて、娘さんは施設の自室で死んでいた。同世代の人が犠牲になるのはショック。
孤立していたんだろうけど、他人事ではない。ぼくは68才。
午後、動画編集をする。夜、則子さんが天ぷらをあげてくれる。毎日、天ぷらでもいいんだけど。
年賀状の原稿、できあがる。どうやって印刷しようかな。
雨宮家の物 48 「高齢」の「マウス」 20191215
来年は「ネズミ年」なので、ネズミの映像を探したが、なかなか無い。近くにあったのが「高齢」の「マウス」。
つまり、自分のノートパソコンにつけてある「高齢」の「パソコンマウス」。もう「高齢」なため接触不良でかなり動きが悪い。時々、動かない。
ついに引退させて、お役ごめんにした。
新・本と映像の森 319 入江亜季『群青学舎 1』KADOKAWA、2006年
2017年11月第17刷、244ページ、定価本体640円。
とても好みのセンスのマンガ。第1巻の10話。小学校から大学院まで学校と恋が主なテーマ。
第1話 異界の窓 宮沢賢治風。小学校の教室に同級生でまぎれこんだキツネ?
第2話 とりこの姫
第3話 先生、僕は ブラジャーをし忘れてきた美人教師が起こす喜劇
第4話 花と騎士
第5話 ピンク・チョコレート 大学院生2人が媚薬を飲んでしまい
第6話 森へ
第7~9話 白い火
第10話 アルベルティーナ カフェの美しいアルベルティーナがその気のない教授を
いちばんいいのは「第6話 森へ」。全30ページ、森へわけいったおばあちゃんが1人、すべて森の樹や葉や動物たちの映像と音で構成される。
人間のことばは、最後の1ページで行き会ったハイカーたちに、おばあちゃんが言った一言だけ。
「お気をつけて」。(p138)
ことばと詩 23 平井和正『幻魔大戦 ⑳ 光芒の宇宙』角川文庫、1983年、p197~198 20191213
故平井和正さんのSF小説『幻魔大戦』の第20巻「光芒の宇宙」。宗教小説とも言われる本書をふつうに読む人はそういないと思う。ボクは1980年代にふつうに読んだ。愛読書と言ってもいい。ふつうの文学のように読む価値があると思う。
最初は本屋で雑誌『野生時代』を立ち読みした記憶がある。
残念ながら小説は、ここで中断してしまう。著者には、これ以外のいくつかの「幻魔大戦」シリーズがある。
「簡単に人間は己惚れの虜になってしまうのですね。他人の持たない優れた力を自分は持っている‥‥もうエリート意識が生じます。自分が特別な選ばれた存在だと思わない人間はまずいないのではないでしょうかしら?たとえ自分では意識しなくても、使命感とすりかわってしまいそうな気がします。自分では使命感に燃え、純粋な気持ちでやっていても、本当はそうではなくて、選民意識、エリート意識のもたらす己惚れだとしたら、これほど恐いことはありませんわね」
「それは、恐ろしいです。鳥肌が立ちます。人間は知らない間に我と我が心を騙しているということですか?」
田崎は逞しい顔に鳥肌を立てていった。
「自分で自分を知らずに騙す‥‥自己欺瞞という問題は、どんな人間も避けて通れないのではないでしょうか?自分の動機というものを改めて洗い直す必要がありそうです。今度のことで、それがはっきりしたように思います。
「会でも塾でも、もうとうの昔に起きていることかもしれません。まさか自分の動機がいつのまにかすりかわってしまうなど、考えも及ばないことですから‥‥」
田崎は鳥肌の消えない顔を、巨きな両手でごしごしとこすった。いささか照れ隠しのようでもあった。
「見て下さい。お姉さんの一言で鳥肌が立ったまま消えません。これほどショックを受けたのは初めてです」
「あたくしだって同じですわ。全身に鳥肌が立っています。でも、今の邪鬼は本当に恐ろしいことを教えてくれたと思います。この問題は彼女だけではないのですね‥‥あたくしたち全員の重大な問題ですわ。誰だって最初の動機が純粋で清らかなものであれば、ずっとそれは変わらないと思い込んでしまいでしょうから‥‥」
≪ 平井和正『幻魔大戦 ⑳ 光芒の宇宙』<角川文庫>、1983年、p197~198 ≫
雨宮日記 2019年12月12日(木) 満月の光で堤防を歩く
夜、学習会で2人ででかける。いい学習会だった。
帰り、家まで近いので、則子さんが後ろで押してくれて馬込川の堤防を車椅子で行く。空には満月がかかっている。
さすがにちょっと寒くなった。帰ってインスタントコーヒーを飲んで暖まる。
年賀状を作り始める。今年は早く出せるかな。
雨宮日記 2019年12月11日(水) 「青い地球」12月15日号の準備
FMラジオでチャイコフスキー「交響曲 第1番 冬の日の幻想」を聞く。20数年かかって完成したというしろもの。ボクは傑作と思う。
夕方、「青い地球」12月15日号の写真準備をする。というよりNくんといっしょにする。今回はできるかなあ。
ニュースでニュージーランドの火山爆発があった。10数人が犠牲者に?火山レベルが高まっているのに、どうして火山島へ入島させたんだろう?生き残った人々も火傷がひどいらしい。
予測なんかできないんだから、災害からは逃げるしかないだろう。
ことばと詩 22 京極夏彦『姑獲鳥(うぶめ)の夏 上』講談社文庫、2005年、p23~24 20191210
講談社、2005年4月5日第1刷~2009年9月11日第13刷、339ページ、定価本体571円。
登場人物と関係用語≪ 京極堂、古本屋、中禅寺秋彦、中禅寺千鶴子、藤野牧朗(まきお)、関口、関口雪絵、雑司ヶ谷、久遠寺医院、久遠寺涼子、久遠寺梗子、内藤、医師、稀譚舎、中村まこと、編集長、中禅寺敦子、薔薇十字探偵社、榎木津(えのきづ)礼二郎、寅吉、木塲修太郎、刑事 ≫
あまり気にいった小説ではないけど、冒頭で主人公たちの会話だけはいいなと思ったので。
「「この世には不思議なこよなど何もないのだよ、関口君」
京極堂はそういった。
この言葉は京極堂の口癖である。
いや、座右の銘といっても良い。
・・・・・・
「だいたいこの世の中には、あるべくしてあるものしかないし、起こるべくして起こることしか起こらないのだ。自分たちの知っている、ほんの僅かな常識だの経験だの範疇で宇宙の凡てを解ったような勘違いをしてるから、一寸常識に外れたことや経験したことがない事件に出会すと、皆口を揃えてヤレ不思議だの、ソレ奇態だのと騒ぐことになる。だいたい自分達の素性も成り立ちも考えたことのないような者に、世の中のことなんかが解ってたまるかい」」(p23~24)
雨宮日記 2019年12月9日(月) 浜松市役所と図書館へ行く
午前9時に2人でタクシーで家を出発。まず浜松市役所へ行く。途中の街路樹のイチョウの黄色がみごと。
浜松市役所へ行って、まず3階のいちばん隅の文化財課へ行く。亀塚古墳と光明山古墳のパンフレットを買う。500円×2=1000円。
6階の都市計画課に行き、浜松市の2500分の1地図の浜松基地の部分だけを2セット買う。各6枚×2×300円=3600円。
プリント出力に時間が30分くらいかかるので、できあがったら則子さんの携帯に電話してもらえるよう頼んで、共産党市議団の控え室へ行く。議会が10時から始まる前なので、全員に会える。
都市計画課へ寄って2500分の1地図を買ったあと、中央図書館へ行って、2階の郷土資料室へ行く。天竜市史・富士宮市史・沼津市史の戦争関連部分をすこしコピーしてもらう。1枚10円。
1階へ降りて軽い昼食を食べたあと、1階で本をボクは7冊借りて、5冊予約する。
家へタクシーで帰りついたのは午後2時。夜は、家で浜松基地パンフ編集委員会。すごく充実した1日だった。
雨宮日記 2019年12月8日(日) 年賀状「銀河通信」をつくり始める
来年2020年の年賀状「銀河通信」を考え始める。ボクの文字データはほぼ完成。あとは使う写真1枚と則子さんの文字データをもらうだけ。
「いつまで(何年後まで)出すの?」と言ってるが、まだ需要はありそう。
「来年からは年齢を書くのはやめましょう」という指示なので、そうなるだろうと思います。
ここ数日NHKテレビでやっていた関東直下型地震「パラレル東京」がよかった。とくにドラマでテレビ局を舞台にしたのは凄かったと思う。
地震も火山噴火も原発事故も戦争もパニック的社会変動という点では同じさろうと思う。「いかに命をまもるか」がひとり1人の人も、ひとつ1つの組織もみんな試される。
あなたは。どう行動するか。
新・本と映像の森 318 萩尾望都『銀の三角』白泉社文庫、1994年
文庫版、310ページ、定価本体619円2013。初出、早川書房『SFマガジン 80年12月号~82年6月号』連載。
非情に複雑ないりくんだ構造の宇宙SFコミック。主人公は中央都市系(セントラル)に属する青年マーリー。
彼は聞いた歌の歌い手エロキュスを探して辺境の星へやってくる。そこで都市暴動に遭遇し、エロキュスの死に直面する。
マーリーは政府の情報機関員であり、実は過去と未来へ行き来できる時間人だった。エロキュスの歌を探してさまようマーリーは赤砂土(せきさじ)で長い髪の少女ラグトーリンに会う。
そこでマーリーはラグトーリンに殺され、再生されたクローン「マーリー2」さらに「マーリー3」が出現する。
語り手はマーリーだが、明らかに主人公はラグトーリンだと思う。彼女は何のために、何をしようとしているのか?
物語の背景は、3万年前に超新星なった「帆座X」。(これはフィクションではなく天文学的事実です)。超新星爆発で滅んだ、超能力を持つ「銀の三角人」。それは事態の解決に導けるのか。
黑髪の少女ラグトーリンは光瀬龍原作、萩尾望都絵『百億の昼と千億の夜』の少女阿修羅に雰囲気が似ている。阿修羅も破滅を救うためにあらゆる行動をする。破滅に抗う2人にボクは共感する。
2人の違いは、阿修羅が後ろ盾があるのに、ラグトーリンは何の後ろ盾もない孤独な存在だってこと、たぶん。
以上のことは宮沢賢治さん作『銀河鉄道の夜』の「第1次稿・第2次稿・第3次稿」までと最終「第4次稿」の違いに同じです。(参考文献:鎌田東二『宮沢賢治「銀河鉄道の夜」精読』<岩波現代文庫>、岩波書店、2001年12月14日、338ページ、定価本体1000円)。
新・本と映像の森 317 日比野秀男『駿遠豆の木喰仏』第一法規、1980年
縦橫17センチ、191ページ、定価1900円。
たまには郷土書も扱っていこうということで、まずこの本から。
タイトルの「駿遠豆」は「駿河遠州伊豆」を縮めて言った言葉で静岡県のこと。「木喰」は「もくじき」と読みます。穀物を食べないで木の実や草を食べることを「木食戒」といい、その僧侶を普通名詞で「木食上人」というそうです。
ふつう木喰上人といわれるのは江戸時代の人で静岡県にもゆかりの深く、生涯で発見されているだけで数百体の仏像を彫った人です。
享保(きょうほう)三年(1718年)生まれ、文化七年(1810年)没。
浜松では北区引佐町や浜北区堀谷(ほりや)や中区に足跡を残し、たくさんの彫刻を残しました。
浜松では「閻魔大王坐像」や「葬頭河婆坐像」とか「自刻像」。荒削りの木彫りが素朴で、とてもいいですよね。
「仁義礼書軸」や「南無阿弥陀仏」「忍の書」などの書の掛け軸もいいですね。
信心深い和歌も味がある。
おもしろいのは、木喰さんは山地の地帯をずっと巡っていて、けっして海岸へは出てこないようだということです。
木喰さんは海はきらいで、山が好きだったのでしょうか。
新・本と映像の森 316 安良城盛昭『天皇・天皇制・百姓・沖縄』吉川弘文館、1989年
副題「社会構成体史研究よりみた社会史研究批判」。480ページ、定価2700円。
著者はボクの尊敬する歴史学者で1927年生まれ、1993年没。いちど、著者の生涯について書きたい。他の本も傑作と思う。
副題「社会構成体史研究よりみた社会史研究批判」にあるとおり、著者は「社会構成体史研究」の立場にたつマルクス主義歴史家です。
同じ立場にたつ人にすれば、安良城盛昭さんから学ぶことはかぎりなくあると思います。
主な内容をあげていくと・・・・・
「網野善彦氏の近業につおての批判的検討」
所有論
中世奴隷論
近世農奴論
「公界」論
「式目四二条」論
自由論
天皇制論
異民族支配論
琉球王国論
犬=奴隷論
身分論
ウクラード論
被差別論
むかしすこし学習しただけで、最近の歴史学はごぶさたしている。機会があれば勉強し直したい。
雨宮日記 2019年12月4日(水) アフガンで中村哲医師殺される
アフガンのジャララバード市内で医師中村哲さんらが車で移動中に射撃され、一行の6人全員が死亡しました。
とっても残念です。ボクは以前、アフガン支援のレシャード・カレッドさんの活動を手伝ったこともありました。アフガンはどうなるのだろう。
というより、アメリカ軍がアフガニスタンを滅茶苦茶にしちゃったなと思います。あれから18年ですが。
雨宮日記 2019年12月3日(火) 11月3日のビデオを創る
やっと11月3日の憲法記念日行動のビデオを創る。12分。毎月やると、同じ人の発言を10秒くらいづつ選択するのはたいへん。というか骨が折れる。
でもおもしろい面もある。現実を選ぶってのは楽しい。リアルな現実から神さまのように選択すると、新たなリアルな幻実が立ち上がる。
これは、ボクが選んだたった1つの「幻実」。ほんとうの現実」から、いろんな「幻実」を選ぶことができるけど、ボクはそのなかでボクにとっての最高の「幻実」を選ぶ。
雨宮日記 2019年12月2日(月) 雨で外出できない
則子さんも休みなので、図書館へ行く予定だったが、雨で「おんもへ」行けない。残念。
テレビで関東直下型大地震の特集を始めていた。リアルで、なかなかよかった。ある意味、一色登希彦さんのコミック『日本沈没』の「第二次関東大地震」と似ていなくもない。
一色登希彦さんの方が、より規模が大きくて悲酸だけど。でも、みなさん見て考えたほうがいいです。