ことばと詩 27 浦沢直樹『21世紀少年 上 “ともだち”の死』小学館、2007年6月4日 「マネのマネ」「コピーのコピーだ」 20200320
浦沢直樹『20世紀少年』は20数巻ある傑作(とボクは思う)長編マンガです。まえに読んだときは今いちストーリイが読み取れなかったですが、最近やっとわかってきました。それは別の機会にやりたいと思います。
今日は、その最終2巻のワンシーン。
話の出発点の主人公たちが子供だったころ。のちに“ともだち”教団の大幹部・国会議員となる若い万城目(まんじょうめ)が街で妖しげな「NASAグッズ」を売っている。
その前には、ただ1人、お面をかぶった少年が……。
少年
「ようするに…
本物の
マネのマネか…」
万城目
「なんだよ。
買わねえなら、
あっち行け」
少年
「マネのマネか…」
万城目
「オリジナルは
損する。
そのコピーを
した奴は
まだまだだ。
世界をつかむのは
決まって
コピーのコピーだ…」
少年
「ふーーん」(p127~128)
これは第一次安倍内閣が成立したころに描かれたマンガです。
けっして安倍首相のことを皮肉っているわけではないと思います。あくまでも偶然の一致というやつです。
安倍晋三首相の父は安倍晋太郎。母方の祖父は岸信介。つまり安倍晋三首相はコピーのコピーといえなくもない。
とにかくたんなるコピーはろくなものじゃないということを言いたい。
マルクスが偉いから私も偉いと勘違いするマルクス崇拝者もなかには、いるのでね。
人間は個別に成長するんですね。そのことと理論がどうかかわっているのかがボクの問題です。
詳しくは『20世紀少年』をお読みください。