「キネマ旬報(きねまじゅんぽう)」
という大御所映画雑誌さんが1958年8月下旬号に載せた
映画監督の小津安二郎(おずやすじろう)さんの言葉
というものがありまして。
「小津安二郎ってだれよ!?」
という方はwikipediaや過去記事の
「尾道徒然」
あたりを見ていただければと。
僕さんの敬愛する映画監督さんの1人なのです。
————————性に合わないんだ。
ぼくの生活条件として、
なんでもないことは流行に従う。
重大なことは道徳に従う。
芸術のことは自分に従うから、
どうにもきらいなものはどうにもならないんだ。
だから、これは不自然だということは百も承知で、
しかもぼくは嫌いなんだ。
そういうことはあるでしょう。
嫌いなんだが、理屈にあわない。
理屈にあわないんだが、嫌いだからやらない。
こういう所からぼくの個性が出てくるので、
ゆるがせにはできない。
理屈にあわなくともぼくはそれをやる————————
これは、
映画制作における定型的な技法から外れることが多かった
小津さんの作風に関しての質問に
当人が答えたことなのですが......
共感至極の名言。
なんでもないことは流行に従う。
重大なことは道徳に従う。
芸術のことは自分に従う。
年始の記事がとてーーーも長くなってしまったので、
以下は今更の、遅ればせながら、、的なお話しともなりますが。
「PERFECT DAYS(パーフェクトデイズ)」
上に記した小津さんの言葉のような映画作品。
役所広司さん主演。
ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)監督。
僕が観たのは年始早々だったのですが、今年はもう、
これ以上の作品には出会えないのではないか?
なんて思わされるような素晴らしいものでした。
「良き映画」
「映画らしい映画」
そんな言葉がシンプルにピッタリ合う感じでしょうか。
僕にとってはそんな作品。
名優、役所広司さんの魅力や凄みも満点。
カンヌ映画祭で主演男優賞獲得!
というのも納得過ぎるほど納得。
そして、何より、
ベンダースさんのファンとしたら、もう、
作品全体に漂う空気感や作風がたまらないわけです。
決して長旅などをしている物語ではないけれど、
ロードムービーと言えるかは微妙だけれど、
そのジャンル・エッセンスが凝縮された映像美と音楽の使い方。
制作姿勢や美学。
ロードムービーのなんたるか。
冒頭に記した小津安二郎さんを敬愛していることが
強く伝わってくる「小津調」なローカット。
細やかな感情の捉え。
イマジナリーライン越えのカメラ。
相似形の絵や演出。世界観。
色々とヤベーっす。
感激。
たまらんのでちゅ......(*´ー`*)
物語としては、
東京で公共トイレの清掃を仕事にしている人の
シンプルな生活を淡々と描くものでしたが、
僕が最も印象的だったシーンは、
セリフが殆ど無く、
あっても穏やかな口調の主人公の
平山さん(役所広司さん)が唯一声を荒げた場面。
言葉。
「何も変わらないなんて、
そんな馬鹿な話なんてないですよ!」
冒頭から淡々と、
同じような毎日の繰り返しをこれでもか!と描く中で、
そのことと最も対照的な言葉。
しかし、それ故に、
僕には最も響いたセリフ。
きっと、この言葉の為に
淡々とした繰り返しの毎日や
キャラクターを描いたのだろうな、とも。
同じような毎日に思えても、その中に、必ず、
木漏れ日のように光り輝く、
希望にあふれる、
自然と心が嬉しくなる、
新鮮な何かがあるはずだ、と。
起こっているはずだ、と。
それに気づくべきだ、と。
そんなことを大切にすべきだ、と。
そんな作品のメッセージにも思えました。
繊細な作品だから、
些細なことが大きく響く。
全体的には
「民度とはどういうことか.......」
なんていうことも考えさせられましたでしょうか。
知的で性格も人格も良く、
何事にも一生懸命取り組めるような人が
とても地味で目立たないような部分の仕事をしている。
そんな仕事に確固たる誇りと責任を持ってくれている。
それは、もしかしたら階級的な国や社会では
あまり考えられないようなことであるかも知れず。
しかし、こんな形が普通に多くあるような社会や国では
自然と民度なるものも高くなり。
国家社会の強みともなって、
美徳的なものとなるようにも思えます。
そんな民度の高さを持つような国であれば
人や仕事に貴賎など無いという価値観も育まれそうで、
全てが等しく尊敬されるべきものなのだと考えられるような
精神性の高さも持ち得ることもできそうで。
この世界や丸い星や宇宙には上下など無いという理解や、
そして、きっと、
木漏れ日に幸せを感じられるような国ともなれる......
なんていうこともあるのではないか、と。
日本という国の強さや美しさの本質にしても、
実はそんな部分にあって......などと、
そんなことを考えさせられた作品でした。
少しだけ気になったのは、
リアルな物語だと思うのに、なぜか?終始、
どこか現実感の希薄さを感じられたりもして......
それは、きっと、
この主人公のような生活をしている人の現実には、
もっと違うことが沢山あるのでは無いか......
などと思っている自分との
温度差みたいなものであったのかも知れません。
......と、まぁ、
そんなふうにとても感動してしまった僕さんは、
映画の聖地巡りに出たりもしたのでありまちゅ。
アホでちゅ。
ええ。ええ。
先ずはスカイツリーでしょうか。
ええ。ええ。
それと、浅草地下街への入り口。
チョイ飲み屋の「福ちゃん」。
勿論、いっぱい頂きつつ......
この席に座ってましたな。
平山さん。
ええ。ええ。
銭湯にも入っちゃったりして。
電気湯さん。
飲むコーヒーわ!
勿論!
BOSSの缶コーヒーっす。
このベンチでしたでしょうか。
平山さんがコンビニのサンドイッチ食べていたのわ。
おそらくは代々木八幡神社さんっす。
ええ。ええ。
キノコなトイレも。
映画を見た人にしかわからんやんけ!
的アホ写真集でつな。
ちなみに、
昨年大ヒットしたTVドラマ「VIVANT」での役柄とか、
この映画の役柄などを合わせて、
役所広司さんにはどこかスサノオさんを感じますのです。
容姿は別として、ですが。
役柄と人柄と雰囲気のリンク。
ええ。ええ。
という大御所映画雑誌さんが1958年8月下旬号に載せた
映画監督の小津安二郎(おずやすじろう)さんの言葉
というものがありまして。
「小津安二郎ってだれよ!?」
という方はwikipediaや過去記事の
「尾道徒然」
あたりを見ていただければと。
僕さんの敬愛する映画監督さんの1人なのです。
————————性に合わないんだ。
ぼくの生活条件として、
なんでもないことは流行に従う。
重大なことは道徳に従う。
芸術のことは自分に従うから、
どうにもきらいなものはどうにもならないんだ。
だから、これは不自然だということは百も承知で、
しかもぼくは嫌いなんだ。
そういうことはあるでしょう。
嫌いなんだが、理屈にあわない。
理屈にあわないんだが、嫌いだからやらない。
こういう所からぼくの個性が出てくるので、
ゆるがせにはできない。
理屈にあわなくともぼくはそれをやる————————
これは、
映画制作における定型的な技法から外れることが多かった
小津さんの作風に関しての質問に
当人が答えたことなのですが......
共感至極の名言。
なんでもないことは流行に従う。
重大なことは道徳に従う。
芸術のことは自分に従う。
年始の記事がとてーーーも長くなってしまったので、
以下は今更の、遅ればせながら、、的なお話しともなりますが。
「PERFECT DAYS(パーフェクトデイズ)」
上に記した小津さんの言葉のような映画作品。
役所広司さん主演。
ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)監督。
僕が観たのは年始早々だったのですが、今年はもう、
これ以上の作品には出会えないのではないか?
なんて思わされるような素晴らしいものでした。
「良き映画」
「映画らしい映画」
そんな言葉がシンプルにピッタリ合う感じでしょうか。
僕にとってはそんな作品。
名優、役所広司さんの魅力や凄みも満点。
カンヌ映画祭で主演男優賞獲得!
というのも納得過ぎるほど納得。
そして、何より、
ベンダースさんのファンとしたら、もう、
作品全体に漂う空気感や作風がたまらないわけです。
決して長旅などをしている物語ではないけれど、
ロードムービーと言えるかは微妙だけれど、
そのジャンル・エッセンスが凝縮された映像美と音楽の使い方。
制作姿勢や美学。
ロードムービーのなんたるか。
冒頭に記した小津安二郎さんを敬愛していることが
強く伝わってくる「小津調」なローカット。
細やかな感情の捉え。
イマジナリーライン越えのカメラ。
相似形の絵や演出。世界観。
色々とヤベーっす。
感激。
たまらんのでちゅ......(*´ー`*)
物語としては、
東京で公共トイレの清掃を仕事にしている人の
シンプルな生活を淡々と描くものでしたが、
僕が最も印象的だったシーンは、
セリフが殆ど無く、
あっても穏やかな口調の主人公の
平山さん(役所広司さん)が唯一声を荒げた場面。
言葉。
「何も変わらないなんて、
そんな馬鹿な話なんてないですよ!」
冒頭から淡々と、
同じような毎日の繰り返しをこれでもか!と描く中で、
そのことと最も対照的な言葉。
しかし、それ故に、
僕には最も響いたセリフ。
きっと、この言葉の為に
淡々とした繰り返しの毎日や
キャラクターを描いたのだろうな、とも。
同じような毎日に思えても、その中に、必ず、
木漏れ日のように光り輝く、
希望にあふれる、
自然と心が嬉しくなる、
新鮮な何かがあるはずだ、と。
起こっているはずだ、と。
それに気づくべきだ、と。
そんなことを大切にすべきだ、と。
そんな作品のメッセージにも思えました。
繊細な作品だから、
些細なことが大きく響く。
全体的には
「民度とはどういうことか.......」
なんていうことも考えさせられましたでしょうか。
知的で性格も人格も良く、
何事にも一生懸命取り組めるような人が
とても地味で目立たないような部分の仕事をしている。
そんな仕事に確固たる誇りと責任を持ってくれている。
それは、もしかしたら階級的な国や社会では
あまり考えられないようなことであるかも知れず。
しかし、こんな形が普通に多くあるような社会や国では
自然と民度なるものも高くなり。
国家社会の強みともなって、
美徳的なものとなるようにも思えます。
そんな民度の高さを持つような国であれば
人や仕事に貴賎など無いという価値観も育まれそうで、
全てが等しく尊敬されるべきものなのだと考えられるような
精神性の高さも持ち得ることもできそうで。
この世界や丸い星や宇宙には上下など無いという理解や、
そして、きっと、
木漏れ日に幸せを感じられるような国ともなれる......
なんていうこともあるのではないか、と。
日本という国の強さや美しさの本質にしても、
実はそんな部分にあって......などと、
そんなことを考えさせられた作品でした。
少しだけ気になったのは、
リアルな物語だと思うのに、なぜか?終始、
どこか現実感の希薄さを感じられたりもして......
それは、きっと、
この主人公のような生活をしている人の現実には、
もっと違うことが沢山あるのでは無いか......
などと思っている自分との
温度差みたいなものであったのかも知れません。
......と、まぁ、
そんなふうにとても感動してしまった僕さんは、
映画の聖地巡りに出たりもしたのでありまちゅ。
アホでちゅ。
ええ。ええ。
先ずはスカイツリーでしょうか。
ええ。ええ。
それと、浅草地下街への入り口。
チョイ飲み屋の「福ちゃん」。
勿論、いっぱい頂きつつ......
この席に座ってましたな。
平山さん。
ええ。ええ。
銭湯にも入っちゃったりして。
電気湯さん。
飲むコーヒーわ!
勿論!
BOSSの缶コーヒーっす。
このベンチでしたでしょうか。
平山さんがコンビニのサンドイッチ食べていたのわ。
おそらくは代々木八幡神社さんっす。
ええ。ええ。
キノコなトイレも。
映画を見た人にしかわからんやんけ!
的アホ写真集でつな。
ちなみに、
昨年大ヒットしたTVドラマ「VIVANT」での役柄とか、
この映画の役柄などを合わせて、
役所広司さんにはどこかスサノオさんを感じますのです。
容姿は別として、ですが。
役柄と人柄と雰囲気のリンク。
ええ。ええ。
スサノオ様を感じていたので、
コメントせずにはいられませんでした。
二宮君の役も相まって、
スサノオ様とニギハヤヒ様って
こんな感じだったのかしら〜と。
お衣装もまた良い色あいで。
馬に乗り、草原を駆ける姿がなんとも(^^)
ミーハー話失礼致しましたm(_ _ )m
こちらの作品はノーマークでしたので、
チェックしてみます◎
砂の惑星PART2が3月公開ですね。
楽しみです。
楽しみっす(^ν^)