新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

民主勝利は自民政権への明確な否定でしかない:だから勝って兜の緒を締めよ

2009-08-31 23:04:16 | Blogを書く理由

つづけます

これは本当にその通りなのでしょうね。僕も同じ気持ちですから。

 

「民主勝利は自民政権への明確な否定」 米メディア論評

2009年8月31日14時25分 http://www2.asahi.com/senkyo2009/news/TKY200908310211.html  

【ワシントン=伊藤宏】民主党が総選挙で勝利したことを受け、オバマ米政権は朝鮮半島の非核化やアフガニスタン情勢、気候変動などあらゆる問題で、新たに発足する民主党政権と緊密に協力していく考えを強調した。総選挙の結果は米メディアでも関心を集め、「野党の勝利というより、自民党への否定」とする分析が目立った。  

米ホワイトハウスのギブズ大統領報道官が30日、「強固な日米同盟関係と緊密な協力関係は、次期政権の下でも継続すると確信している」との声明を出したのに続き、米国務省も同日付の声明で「朝鮮半島の非核化、気候変動、エネルギー、アフガニスタン・パキスタン、人道・保健衛生といった問題で、日本の新政権と緊密に協力していく」と表明した。  

 

ルース駐日大使も31日、「日米両国が直面するすべての問題について、日本の新しい政府との協力を期待している」との声明を発表した。  

メディアの関心も高い。ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は、「日本の野党が地滑り的大勝利」とする記事を掲載。「この勝利は野党の信認というより、現政権への明確な否定と受け止められている」と指摘したうえで、「この国の伝統的に受け身な有権者たちが、自らの手で国をコントロールできることを示した活力あふれる瞬間」と評した。  

 

ワシントン・ポスト紙(電子版)も「世界一の高齢化社会への不安、多額の財政赤字、高い失業率と経済不況。こうした失敗について、有権者は自民党と麻生首相を罰した」とし、「野党の勝利は魅力的な政策やカリスマ的なリーダーシップがあったからではなく、有権者が自民党から権力を奪い取ることができる唯一、可能な方法だったからだ」との見方を示した。

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これからの民主党は・・・この評価があるゆえに、「勝って兜の緒を締める」ごとく、気を引き締めてやっていただきたいものです。

 

そして、最も強調したいことは今回の選挙で「国民が自分の手で政治を変えることができることを知った」ということ。

 

それにより「政治に対するもっと積極的な姿勢」が国民側に出てくれば、日本は変わっていくのではないかと思います。

 

国民が望む政治を・・・・。

 

一部の人間の利益よりも・・・多くの人間が必要としている「医療」「社会福祉」「教育」 ・・・特に教育は「20年後の日本の未来」を・・・医療や社会福祉は「今の生活の基盤を」作るものだと思います。

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なかのひと

僕はそこに注目して、今回の政権交代の行く末を見ていきたいと思います

 

それでは、また。

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民主党政権誕生へ:医療はどうなるのか・・・?

2009-08-31 22:39:34 | 医療

こんばんは

 

今日は早めに帰ってこれました。

当直が血液内科の医師というのが一つ、もう一つは病棟が落ち着きつつあるから。

 

 

ただ、朝は早かったですね。昨日体調が悪くて薬を飲んで23時くらいに寝たら、いつものアラームでは目が覚めずに6時半の予備アラームで目が覚めました。

 

出勤・・・という意味では問題はないのですが、いつ急変してもおかしくない血液内科の病棟

 

僕は7時には病棟・・7時半には回診するという生活を毎日送っていますので・・・

 

「しまった、寝坊した!」

 

と、バタバタ準備をしていました。まぁ、日常生活には困らないのですけど・・・ね。

 

帰りは22時から24時くらいの間。患者さんが亡くなる恐れがあったりした場合は残っていますし、夜中の電話や呼び出しは良くあります。

 

閑話休題・・・・。

 

ただ、こんな日に限って電話が来ます

当直から電話でした。しまった。患者に何か起こったか?

そう思ったら・・・

「先生、昨日相談されていた皮膚科の患者の挿管にてこずっています。救援お願いします」

という電話。

 

血液の患者じゃなくてよかった・・・と思わず・・・そう思いましたが

「わかった。すぐ行く」

と言って、雨の中走っていきました。

もっとも、何故血液内科を呼ぶのやら・・・。救急部でよいじゃないかw

 

行ってみたら酸素最大でBVMで揉んでもSpO2 92~93%で確かにつらいな~当初は皮膚科の研修医の先生にやってもらうつもりでスタンバイしてもらっていたのですが、酸素化がうまくいかない以上危ないので

「ごめん。場所借りていい?」と挿管して「あとはよろしく頼む」と、当直に任せて撤退しました。 (血液内科の患者さんが気になったので。内科医が二人いる必要はないでしょう)

 

朝からバタバタしているな~と思いましたが、血液内科の患者さんは安定しつつあり・・・僕は担当の患者さんや家族とも病状その他に関して話をすることができました。

 

勉強する時間もあり、患者さんの病状を一瞬も気を抜けないという状況でもなく・・・いい一日でした。

 

昨日の選挙、民主の圧勝で終わりましたね。新しい日本の幕開けとなるのでしょうか・・・?

 

<衆院選>民主党が単独で308議席獲得 自民は歴史的惨敗

8月31日2時18分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090831-00000036-mai-pol

 

自民、惨敗にぼうぜん自失=前途多難な党再生-衆院選

8月31日1時2分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090831-00000024-jij-pol

菅、直嶋氏入閣で調整…社・国と連立協議へ

8月31日14時31分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090831-00000932-yom-pol

 

もっとも、無名の新人にベテラン議員が敗北したのは「流れ」でしかないのだと思います。実績無視ですね・・・・。ただ、現在の日本では「年寄りの政治家」が多すぎるところはありますので、この世代交代が新しい風となり・・・「新日本」・・もしくは「平成維新」となればよいと思います。 明治維新も若い人が多かったでしょう(笑

そういった話題の中であえて医療系の話題を抽出してお届けしたいと思います。

 

グリーンホスピタルサプライ(3360) 新政権の医療政策は事業機会増加に繋がるだろう。(野村証券)

http://mainichi.jp/life/money/kabu/nsj/news/20090831174562.html  

野村証券は8月31日にグリーンホスピタルサプライ(3360)のレーティングを「1」継続で、目標株価を73,000円→100,000円に引き上げた。  

 

新政権誕生で医療提供体制の整備、診療報酬引き上げなど病院の経営環境の改善が期待される。同社にとっては病院リモデル支援事業の受注機会増加や、医療機器のリプレース需要が旺盛になる点がメリットとなるだろう。  

足元でもメディカルサプライの収益性改善が進んでおり、野村証券では業績予想を上方修正し、目標株価を引上げたと解説。    

民主党のマニフェストでは診療報酬が10%程度引き上げられる可能性がある。医療機関の収益性が改善し、病棟の建て替えや最新の医療機器への更新が促進されやすくなるだろう。  

また救急搬送・救急医療の連携強化で、配備が促進されるドクターヘリやドクターカーを受け入れ可能な病棟作りの必要性も高まり、同社がコーディネートする病院リモデルプロジェクトであるトータルパックシステムの需要が増える可能性もあると指摘

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民主党政権誕生が、日本の経済の新しい動きにもつながりそうな状況です。医療経済・・・という分野ででも。

 

医療や介護に重点をおけば、その分野で新しい雇用機会は生まれるでしょう・・・純粋に医療(病院)は人手不足ですから。

 

民主党が医療を重視してくれていること、現場の人間としては本当に感謝したく思います。実際に人手不足で・・休むこともできない。

 

去年一年間で僕が休みを取ったのは合計で片手で数えるほどですが・・・本当にスタンバイ状態(病院周辺で呼ばれてもよい体制でいる)でなかったのは2日と半日・・・・。

もう半日あるか…学会とかで・・・。

 

医療現場から声を上げるのであれば、現実的に医療現場は「Triage」状態に突入している。それは救急病棟や重症患者を見ている病棟、3次医療機関の病棟などがパンク状態であること。

患者さんや国民全員が「災害時」「戦時」でもないのに「Triage」されるような状況が正しい状況であるわけがない!

医療従事者も急性期病棟も不足しているとしか言いようがない。

 

現実の話として、うちの病床稼働率は150%くらい(パンク)になっておりますが・・・それだけ受け入れても…先週「急性白血病」の患者さん4名断っています

 

完全に受け入れ不能です。

 

そのうちのほとんどは「県内」はすべて断られた・・・ということで、都内に病院探索の手を広げています。

 

急性白血病は他の腫瘍と異なり「数日」を待つというのは不可能な疾患です。患者さんによりけりですが・・・MDS Related changesでもない限り数日待てば「死」が待っている超救急状態です。しかも、一人の患者さんを受け入れたらその患者さんの治療が一通り終わるまで数カ月かかるという。

 

 

かといって、安定してきた患者さん(血液内科にそれはないかもしれませんが)を送る病院もないです。 だって、介護力が日本は少なすぎて療養型病棟に頼っているから・・・・。

けど療養型も2次救急も・・病床は減っているし…人手は足りないし・・・。3次医療機関から病状が安定したときに引き継ぐ病院の存在。そしてそれを受け入れる国民がいなかったら成り立たないと思います。

 

よく日本とアメリカ比べられますけど・・・・医療費も医師の数も看護師の数も病院やその他の性質も数も何もかもが違いすぎて、比較することができない・・・。

アメリカではこうじゃないか・・・と言われても、人手も金も違いすぎます。

 

むしろ医療に関しては日本の方が平均的なレベルは高いのではないか・・・といつも思います。 ただ、人間(医療スタッフ)の数が10倍も違いますので・・・この違いによる影響は大きいと思います。

この違いを少しでも小さくすることは意味があると思っています。

(医療経済・医療雇用・医療現場の改善)

 

僕が実際に患者さんが急変していた時・・・救急部と異なり単科当直だったこともありますが、一人で挿管、点滴・・その他をやっていたりしました。

 

研修医が集まってきて、漸くまともな体制になってくるという状況だったりします。

 

一人しかいないから、検査などを出しにいけない。検査の指示、放射線検査の指示・・・採血などは終わっていても、医者が夜中に走って検査部にもっていかなくてはならない

こんなことをうちの病院はまだやっていますが、僕がそれをやったら誰がこの患者を見ているんだ?それをやっている間に患者に何かあったら対応できないだろう?

こんな仕事をきちんとやってくれる人がいるだけでも状況は変わったりします。

 

新政権の医療政策は事業機会増加に繋がるという野村証券の読みが当たり、新たな動きが現場を変えてくれることを祈念しています。

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なかのひと

 

もっとも、(本当の)現場を見ないで勝手に変えていかれれば…現場は混乱するのでしょうけどね。

明日はバンクドナーの術前健診もあるな・・・。あと、他科のCV入れも頼まれていたりします。その間、病棟が安定していることを祈って・・・・。

 

あ・・・学生の抄読会もあったし、学生(病院実習の反省会)担当だった・・・・。

研修医も変わるし、看護師さんの勉強会(こっちは水曜)もあるし…意外と忙しいのではないだろうか?

 

う~ん・・・・・。それでは、また。

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