後頸部の諸穴(天柱、風池、上天柱など)からの刺針が、眼症状や鼻症状に有効であることは、古くから経験的に知られている。このことは鍼灸師なら誰でも知っていることなのだが、なぜ効果あるか説明がつかなかった。
最近になり、上部後頸部で三叉神経の走行が、三叉神経脊髄路を下って、第2第3大頸髄の高さまでいったん下ってから再び上行する過程で、近くを走行する大後頭神経との間で影響を与えることが知られるようになった。大後頭神経の代表刺激点は天柱なので、天柱刺針により三叉神経症状が改善される機序に説明がついたのである。
それから一歩発展させて、天柱刺針により効果がみられる顔面部症状を、天柱症候群とよぶようになった。常見の天柱症候群症状には、前頭部痛、眼精疲労、鼻汁などである。
最近になり、上部後頸部で三叉神経の走行が、三叉神経脊髄路を下って、第2第3大頸髄の高さまでいったん下ってから再び上行する過程で、近くを走行する大後頭神経との間で影響を与えることが知られるようになった。大後頭神経の代表刺激点は天柱なので、天柱刺針により三叉神経症状が改善される機序に説明がついたのである。
それから一歩発展させて、天柱刺針により効果がみられる顔面部症状を、天柱症候群とよぶようになった。常見の天柱症候群症状には、前頭部痛、眼精疲労、鼻汁などである。