玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

家庭新聞を発行していた

2013年12月09日 | ねったぼのつぶやき

 今年も師走を迎え残された日も少なくなった。今は暮も正月も変わらない日々だが、子育てや仕事の現役中はいつも慌ただしく、とりわけ年末は大掃除と重なって大忙しだった。4人家族の動きを一覧するには、既成のカレンダーでは間にあわず、画用紙を12枚購入して例年一年分のカレンダーも作っていた。その頃家庭新聞を発行していたので、暮には我家の10大トピックスを選び出した年末号も恒例の作業になっていた。

001  その家庭新聞は私の思いつきで始めた。心身に健康上の問題を抱えている方々と接していた私には、日毎に育ちゆく子等の成長は目覚ましく記録を残したいと考えた。B5サイズの用紙一枚を4分割し、各自がその月の行事や出来事をイラストを含めて手書きし、学期末には通知表の「あゆみ」も公表していた。そして毎月5部コピーして、各祖父母に手紙代わりに郵送していたので電話での話題も弾んでいた。残り3部は子供らが世帯を分かつ際持たせたいと取り置いていた。本棚の隅にある表紙に和紙を張った手作りの「2分冊の本」は我家用の一組だ。引き出して繰ってみると、長男が小4~高3年を迎える迄育ち盛りの8年間続けたことになる。

 今は水が低きに流れるように、音もなく静かに日々は流れてゆく。今回久しぶりに引ぱり出しパラパラとめくったら即あの頃に立帰った。私達も未だ雑用に紛れているが、いずれ足元も覚束無くなり、外に出るのが億劫な年令になったら、整理し直したアルバムや和紙本を、飽きもせず何度も何度も読み返す時が来る事だろう。子供等も当時の私達のように働き盛りで子育てに忙しく、それはどこかに突っ込んでいる事だろう。そしていつかヒョッコリ見つけて懐かしく眼を通してくれる日が来ることを願っている。

コメント (2)
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