玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*天高く

2014年09月22日 | 捨て猫の独り言

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 オープンギャラリーの展示ケースに見慣れない貼り紙があった。それには「小平中央公園の雑木林で幻燈会や観察会を開催しているどんぐりの会です。鈴木忠司さんがギャラリーをお休みされる間、ささやかな展示をさせていただくことになりました。よろしくお願いいたします」と書かれてある。どんぐりの会では道路問題についての思い思いの意見を葉っぱの形の紙に書き、それを貼りつけて「みんなの木」をつくるというイベントを行ったことがある。その時に寄せられた紙の葉っぱが展示されていた。

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 どんぐりの会の運営主体は若い母親たちである。寂しくなったギャラリーの展示ケースを見て、その空白部分を利用しようとしたのは機を見るに敏だった。今回の展示はギャラリーに五面ある作品展示ケースの二面を使ったささやかなものだ。今後展示が増えるのかどうか分らない。雑木林の存続がかかる都道の建設はどんぐりの会にとっては切実な問題だ。これから十年は多くの住民と行政のせめぎ合いが続く。鈴木さんのお休み期間がどれほどになるのかは分らない。

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 私の家からオープンギャラリーまでは玉川上水沿いに歩いて3分、そこからさらに5分歩いたところが問題の中央公園の雑木林だ。私の夕方のウォーキングの場所は中央公園だから毎日そこを通る。中央公園には400mトラックがあり、その半周部分は桜並木で囲まれている。その桜と桜の木の間の植え込みには、この時期にところどころススキや萩などが顔を出し、すぐ横のトラックのコースには桜の黄葉が落ちて秋を強く印象付けている。

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 明るい空を見上げると、ちぎれ雲がはるか上空に見える。西の空の夕焼け雲までも印象深い。小学生の頃に習字の時間に書いた「天高く馬肥ゆ」という六文字を思い出す。それを書いてた頃は「天高く」を実感することもなく言われるままに書いていたにちがいない。最近の私は空を見上げてしみじみ秋を感じることができる。「馬肥ゆ」については、もともとは中国では秋になると馬に乗って略奪に来る蒙古人を恐れた警戒の言葉ということだ。これはつい最近知った。そしてしばし中国や朝鮮との交流の歴史を思った。(写真最下段はツリガネニンジン)

コメント (3)
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